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【長編現代和風ファンタジー】神社の娘

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「俺も悪神倒しの仲間にいれてください!」 日本のどこにあるのか分からない不思議なとある村。 刺激のない平凡な日々を過ごしていた高校生の橘平は、雪の夜、森の近くで村の神社の跡取り…
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【小説】神社の娘(第39話 春の大駆除見学会-神秘系美人の応援で退治編)

 私たちにこんな恐ろしい怪物、倒せるの?  高校生以上の学生有術者、普段妖物に対峙するこ…

坂東さしま
3週間前
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【小説】神社の娘(第34話 毎年恒例タケノコ大発掘会)

 役場の裏の竹林を会場に、毎年春になると「タケノコ大発掘会」が開催されることは既出の通り…

坂東さしま
1か月前

【小説】神社の娘(第31話 物語と桜)

●第4章 物語と桜    今日は模型作りに興味のあるお嬢さんが来ると聞き、八神寛平は張り切…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第28話 休日出勤、振替はなし)

 八神家の蔵。残りの段ボール。出てきたのはケースに入ったプラモデルだった。  予想通りだ…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第27話 冷然な桜)

 少しでも役に立ちたいと、橘平は躰道を始めることに。自分でも自主練習をするなどして、平日…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第25話 母さんの弁当は完食するもんだ!)

 カーテンから漏れる光が目にあたる。ゆっくり瞼をあける。  夢を見た。起きてすぐ、それが…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第24話 プラモ、折り紙、それと)

 史料の内容はおおまかに二人に伝えた、と桜は葵に説明した。そのうえで、今後はどうしていくかである。桜は「まもりさんのことを調べたほうがいいのでは」と提案した。 「お守りとも何か関係ありそうだし。でね、うちにある古い文献をもう一回、別の視点で読んでみようかと思って。メインのことばかりに気を取られてたけど、女中さんとか家のお手伝いしてくれた人の名前にあるかも、っていう目で探していけば違う出来事が浮かび上がりそう。珍しい名前だし、意外とすぐ見つかりそう」 「あれ、じゃあもう八神

【小説】神社の娘(第21話 友達と約束をするときのドキまぎ)

 夜の学校の柔道場に響く気合。  橘平は初めての躰道を体験していた。またまた初めてのこと…

坂東さしま
1か月前

【小説】神社の娘(第20話 友達の話って自分だろ、ウソつくなって)

 向日葵さんが迎えに来ると聞いていたのに。  平日の夕方、八神家にやって来たのは黒の乗用…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第19話 読めるメガネたち)

 古い本。史料というのか、古文書というのか。  橘平は祖父から渡された物を前にして、腕を…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第18話 神業プラモ職人、じいちゃん)

「じいちゃん、おはよう」 「おお、おはよう」  祖父の寛平は自分の部屋で趣味のプラモデル…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第16話 君の名前、漢字、ひらがな、カタカナ、なんだ)

 風のように去った二人を見送り、橘平は家に戻った。  居間では桜が手寧に紅茶を飲んでいた…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第13話 バケモノ対策課、トラ退治編)

 村役場の環境部野生動物対策課では、朝一に会議が行われていた。  議題は「妖物の強力・凶…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第12話 月曜日は友達が優しすぎて嘘ついちゃう)

 ブルーマンデー。  橘平は小さいころから、月曜日のことを「憂鬱」だと考えたことがなかった。  友達とは毎日楽しく遊んでいる。  教師との関係もまずまず。  勉強も運動もほどほど。  しかし今週の月曜日は様子が違う。  少年は土曜日、友人にアリバイ作りに協力してもらった。なぜかという理由を説明せず。  その必死さに押されたのか、友人は何も尋ねず、というよりも質問する隙も与えず、その日は事なきを得たのだった。  そう、今日は月曜日。同じ学校、同じクラスのその友人に絶