【小説】神社の娘(第24話 橘平、山は春がいいなあと思う)
解読内容はおおまかに二人に伝えた、と桜は葵に説明した。
そのうえで、今後はどうしていくかである。桜は「まもりさんのことを調べたほうがいいのでは」と提案した。
「お守りとも何か関係ありそうだし。でね、うちにある古い文献をもう一回、別の視点で読んでみようかと思って」
「別の視点??」
「そう。女中さんとかお手伝いしてくれた人の名前とかその人たちの話とか。そういう箇所を丁寧に読んでいこうかなって」
「じゃあもう八神家にはみなさん、来ない?」
一宮家で調べ直すならば