見出し画像

💠コラム的な : 虐げられることによって得られる快楽

今回、逮捕されてから出所まで9ヵ月、実に272日という期間を拘束される中、現在その236日め、つまりマジック36という段階にいながらにしてムショの日曜日の昼下がりにこれを書いているのだが、地獄の日々でありながらも、その間に、逆に虐げられた環境の中にいるからこそ得られる快楽というものがあることに気づかされた。

その最たるものは、どちらかと言えば、ある程度寒くなってきた11月中旬のころに

布団に入って、少しして布団の中が暖まってきたとき。

あの快楽はシャバにいるときは想像できないくらいのものだった。拘置所で内職のような一日の作業を終え、面倒臭い職員の点検を終え、ほっとしてふとんに入る。そしてぽっかぽかと暖まってくる。"拘留"というそこから逃れたくても、逃れられない環境にいて、楽しみが寝ること食べることと、風呂に入ることラジオを聴くこと新聞を読むことと、限定されているからこそ、その楽しみ、快楽の度合いが、シャバにいるときと比較にならないくらい倍増してくる。まさに至上の快楽である。そして、ラジオから心地よい音楽が流れてくる日もあって、そんなときはさらに天国に近いところに登りつめることができる。娯楽の本当の大切さがよくわかったという話は別途「💠コラム的な」で書こうと思っているが、とにかくそういうことだ。ちょっと熱いめの風呂に入って出たあとのしばらくのぽっかぽかした瞬間も同じく。

さらに、これは本編ですでに触れてきたことだが、おいしいものを食べたときも同じくで、例えば白身魚のフライが極上の白身魚のフライとなり、ホワイトチョコレートが、生まれて以来、こんなにおいしいホワイトチョコを食べたのは初めてと思うくらいおいしいホワイトチョコに思えたり、ポテトチップスも同じくで、もっとも、シャバにいるときもよく食べてはいたものの、この虐げられた環境と、禁欲的な生活の中で食べるポテトチップスもやはり、生まれてから初めて食べるこの上ない極上のポテトチップスで、恐らく、シャバに戻ったら永遠にそれは食べることはできないに違いないのだ。永遠にそれは食べれなくていいということは本編で述べた通りで、だからどうと言われてどうという話でもないのだが。。。極限状態で、五感と感性が研ぎ澄まされるということなのかな(4/16)。

🔗️📖P.55『2023.3.8~』

リンク元コンテンツ 🔗📖「獄中・ポテトチップスがおいしくてたまらない ~ 人生で初めてのおいしいもの

リンク元コンテンツ 🔗📖「獄中・甘いものがうれぴ過ぎー

リンク元コンテンツ 🔗📖「必死の思いで手紙を書いてここまでお願いしているのだから、せめて返信ぐらいあってもいいのではないだろうか?

この記事が参加している募集

サポートありがとうございます。カルマ・ショウと申します。 いただきましたサポートは作品を完成させるために大切に使わせていただきます。尚、体や精神を病んでらっしゃる方、元受刑者など社会的弱者の方々向けの内容も数多く含むため、作品は全て無料公開の方針です。よろしくお願い申し上げます。