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良いお知らせは、概ね話者の都合の良いお知らせ。


訪問販売や勧誘

「良いお知らせ」は、たいてい、話者にとって都合の良いお知らせであり、聞き手の都合は考慮しません。

例えば、新聞の訪問販売は帰ってくれますし、訪問禁止の意思表示も可能です。「便利屋を開業したから挨拶するので出てきて欲しい」と言う方も、「用事をしていて手が離せない」と言えば、引き上げてくれます。

対して手強いのは、宗教の布教です。具体的には、仏教系の新興宗教の方が「広報誌をポストに入れるから読め」と仰るので、「クリスチャンなので」と断っても、お互い日本語なのに、日本語が通じませんでした。駅前でビラを配っている様子を偶然見かけたことが有りますが、この方にしろ他の方にしろ、精神的に追い詰められている印象を受ける方が多いので、布教する前に、身内のメンタルケアを提案したい気持ちでいっぱいです。

これはナンセンスな笑い話なのですけど、キリスト教業界で「キリスト教とは関係がない」とされている団体の方達に、「聖書の勉強は難しいでしょう」と熱心に勧誘され続けたことが有ります。うっかり「クリスチャンなので」と伝えたら、余計熱心に訪問されました。助けて!

「ヘブライ語・アラム語・コイネーギリシャ語、ないしは英訳であれドイツ語訳であれ、どの訳で読んでも構わないものでしょう。私は私が選んだ訳で読みます。分からないことは、うちの牧師や教会スタッフに教わります」と、半年言い続ける羽目に。教会のスタッフも「あのあたり、まだ周っているんだね。言っても通じないから、うちの教会の名前を出して、『教会へ行って下さい』と伝えて下さい」と残念そうにしていました。
なお、「思うところが違うので」と情報を与えず断るか、居留守を使うことを勧めます。話すほど、分かり合えない方もいるので。

良い知らせと福音の関係

もとは一般的によい知らせを意味し、戦いの勝利の知らせとか、子供の誕生の知らせなどに用いられた古典ギリシア語「エウアンゲリオン」euaggelion(eu〈よい〉+aggelion〈知らせ〉)の訳語である。

福音(ふくいん)とは? 意味や使い方 - コトバンク

聖書で使われる「福音」は、「よい知らせ」が語源です。当然のことですが、福音を伝えられる方にとって良い知らせであるべきで、組織や布教する人物にとっての「よい知らせ」ではいけませんよね。だから、私の所属する教会は、信仰の押し売りにならないよう、注意しています。

パーソナライズド広告なのに、なぜ不快な広告を?

訪問販売は断ることが出来るけれど、ネットの広告は広告ブロック機能でオフにすれば済む問題では無いのが、悩ましいです。
例えば、Googleに楽天が出稿している「児童ポルノが疑わしい(私には児童ポルノに思える)」、水着写真モデル」「大人のおもちゃ」「SMなどに使われると思われる拘束具」などの広告が、表示されます。天下のGoogleのパーソナライズド広告ですよね? 私の何を見て、この広告を表示したのでしょう。Googleに複数回、他の広告にしてもらえないかと通報しましたが、どうにもなりません。広告表示のアルゴリズムだけでなく、嫌だと意思表示をした際の対応のアルゴリズムも機能していません。

私にとっては、広告の形をした「嫌がらせ」のようなものです。Googleの広告部門は本業ですよね。これが、世界一の会社のクオリティなのですか?

オールドメディアでは無いから、言い訳出来ない

この例は極端な失敗だとしても、例えば駅前でティッシュ配りをして、1/1000くらいの反応を狙うとしても、ティッシュを断る自由があります。TVや新聞やラジオや雑誌など、オールドメディアは、誰が視聴・購読しているか分かりません。対して、ネットは双方向性があるから、適切に「パーソナライズド」出来るはずです。私が不要な情報が出るのは仕方がないけれど、せめて不快な広告は控えて欲しいと思うのです。世界の最先端のGoogleと、国産サービス大手の楽天のやる仕事としては、あまりにもお粗末だと思います。

広告の未来を壊す広告

訪問販売の方も、新興宗教やカルトの方も、断れば帰ってくれたけど、双方向性があり、パーソナライズドされたはずの広告が不快な情報を表示するのは、便利なはずの先端テクノロジーが、やけに塩対応なんですよね。koboを使わずにKindleに乗り換えたのがいけなかったのかな。

冗談はともかく、こうした広告の誤爆を続けることは、オールドメディアと異なり、個別に調整出来るはずだから、単なるミスではなく、不作為だと受け止められ、「ネット広告」への期待や信頼がどんどん削ぎ落ちると思います。ある日、閾値を下回れば、ネット広告が成立しなくなるでしょう。ここは、実際に統計とって検証する必要が有ります。マーケティングや消費者行動の研究に期待。

私的な改善案

サブスクでプレイリストをフォロー出来ますよね。広告はチームや組織で行うと思うから、投資のファンドのイメージで、「①それまでの広告実績」「②扱う広告と表現の傾向」というポートフォリオを見せてもらい、3つくらいのチームのどれを選ぶか、ユーザーに選ばせて欲しい。こうすることで、現在は密室で行われる広告に関する意思決定を少し透明化出来ます。
利用者から見て実用的で心地よい広告を行うチームが支持される可能性があり(あるいは芸能人をどんどん出すことになったとしても)、児童ポルノと紛らわしい広告を配信するチームを「選ばない」選択肢も増えます。

広告配信する中の人も、Googleの看板の他に、ご自身のチームへの投票という数字は、影響力の可視化であり、お仕事する際の説得力になるから、メリット有るとおもうのだけど、どうでしょう?

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