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ショートショートの小部屋

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拘ることなく、自然に筆を進ませてみた。そんなショートな物語をご覧ください。
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#コーヒー

異次元喫茶店

異次元喫茶店

0.エピローグ

マスター、今日のコーヒーは何処産だい?

今日のはアウィーの東の市で見つけたよ。

最近はあの辺でよく漂流物が見つかるんだ。
どの世界のどの年代かはわからんが大きな積み荷が流れ着いて
その中に新鮮なコーヒー豆があったそうだ。

あんたもこの世界にきて長いんだろ。

そんなこともないさ、年という単位が生きているなら20年くらいか。
そうだなここは時間の流れが違う。場所によっても、階

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兎に角、静かにコーヒーが飲めればいい

兎に角、静かにコーヒーが飲めればいい

と思っていても。なかなかコレが難しかったりする。暇さそうなカフェに入っても従業員の話し声で台無しにするカフェ。
机がぐらぐらで、せっかく淹れたてのコーヒーがカップ皿の上で噴水を始める。
ジャズを流すのはいいが、おしゃべり止められないの?といいたくなるほどアルバイト女子と会話を弾ませる50代店長女子。

ああ、こんなことならもう少し先のドトールに行くべきだった。
といいながら悲しきかな、今日のお小遣

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一杯のコーヒーから始まることもある。

一杯のコーヒーから始まることもある。

何気ない一言を聞くためには、場所と時間と、それと一杯飲み物が必要だ。

それはBARで一杯のカクテルかもしれない。
または居酒屋で二杯目の日本酒かも入れない。

いやいや、一杯のコーヒーでもそれは可能なのだ。
時と場所があなたを、私を、導いてくれる。

それはどこにでもある?
いや、そんな街は多くはないが、街の片隅ひっそりとあるはずだ。

それは、熟しきったオトコ、オンナたちが囁く街、ちょっとばか

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