実家を離れて
お久しぶりです。
唐草あづさです。
新生活が始まってからバタバタしていて、なかなかnoteをゆっくり書く時間が取れなかったのですが、ちょっとした多めの隙間時間が出来たので書いてみることにしました。
4/1から私は地元から遠く離れた所へ就職し、実家を離れました。
家を出る時間は朝早くで、母と末弟が見送りをしてくれました。空港へ向かう電車に乗りながら、ようやく得た自由に安堵し、同時に見送る母の寂しそうな顔を思い出して涙が出てきそうになり、ぐっと唇を噛みました。
空港に着くと、父からのメッセージが来ていました。仕事で見送りが出来ないことの謝罪と、辛くなったらいつでも家に帰ってきてよいと書かれていました。また目が潤んだので、家族への憎悪を思い出しました。
弟の自分勝手で疲れ切ったこと。声を上げても我慢しなさいと撥ね退けられたこと。それでも声を上げれば弟に殴られたこと。それについて、私が悪いのだと言われたこと。
面倒くさいからと、見て見ぬふりをされたこと。
それから、飛行機に乗りました。飛行中は気になっていたアニメを観ました。アニメが終わって余韻に浸っていると、もうすぐ目的地に着くという旨のアナウンスが流れました。ふと窓を見ると、それはもう地元とは全く異なる景色でした。遠くまで来たことを実感させられました。
両親が私を愛していることは知っているのです。
でも、もう暫くは会いたくない。帰りたくない。
母の顔が思い浮かびました。
寂しい思いをさせていることは知っていました。
窓の外を見ながら、隣の人に気取られぬよう、静かに涙を流しました。
それから、私は新居に着き、入社式を迎えました。内定式よりもさらに減った同期の人たちはあたたかく、気構えしすぎずナチュラルに接することができました。
新しい布団で眠り、思っていたよりも健やかな朝を迎えました。私は枕が変わるとあまり眠れないのですが、そうとは思えぬほどぐっすり眠りました。
仕事で覚えることは大変で目まぐるしいのですが、実はとても健康なのです。
実家ではあまり料理をしていなかったので不安としていた自炊も、クックパッドに頼りながら今のところは楽しくやれています。
家を出て本当に数日間で、私は健康な心体を取り戻しました。
改めて、家族について考えました。
悩みのタネだった問題の弟も私と同じタイミングで就職しました。つまり、実家にいるのは両親と末弟のみです。末弟は弟と比べれば比較的温厚で主張も今のところ少ないので、母の心が尖ることはあまりないでしょう。
この間に母の心が休まればと思っています。
末弟も私たちがいなくなったことで両親からの愛情を一身に受けられる。愛着を求めるような行動も減ってくれるのではないかと期待しています。
傷ついた心が癒えるわけでも、問題の弟との関係性が良くなるわけでもありません。
でも、それ以外なら、少しずつ、新しい地で自分の心を修復していければ、私と両親のちょうどいい関係性を見つけることができるかもしれません。
とても苦しかったから、今のところ帰省はしたくはないけれど、少しずつ…
今は前を向こうと思います。
やってみたいことがあります。
この先の未来が、少しでも良いものでありますように、手探りで少しずつ進みながら生きていきたいです。
時間が解決してくれる問題もあると思うから。