龍安寺 道

美味しい酒、美味しい肴を求めて、今日も彷徨う。 関西在住。

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最近の記事

人望について

兵庫県の斎藤知事については、いよいよ本日の議会で「不信任決議案」が可決されることになりそうである。 そうなると、失職するか、議会を解散するかという二択を迫られることになるが、前にも書いたが、本当に彼が自らの言動に問題がなかったと本心から思っているのであれば、是非とも議会解散の方を選択するとともに、自らも辞職して(失職ではなく)、知事選挙と県議選挙のダブル選挙を実施することで、県民の民意を問えば良いと思う。 斎藤知事は、20年居座った前任者からの禅譲を受けた対立候補を排して

    • 「恥を知る」ということについて

      自分が以前に書いた記事を見返していて、今の世の中のことを言い表しているようなものを見つけた。およそ2年前の記事である。 「恥を知る」とか、「名こそ惜しめよ」について書いた、2年前の記事をそのまま引用する。少々、長くなるが、ご容赦願いたい。 <R.ベネディクトが『菊と刀』 の中で、日本人特有の文化体系、行動様式として、恥をかかないとか、恥をかかせるとかいうように「恥」の道徳律が内面化されていることが、日本人の文化を特色づけているとして、これを「恥の文化」と呼んだ。 昨今の

      • 兵庫県知事の「パワハラ問題」について

        世の中には、いろいろな種類の「ハラスメント」がある。 「セクハラ」なんかだと、ハッキリと白黒つきそうな事案もある一方で、ホントのところどうなんだろうなと思うような事案もある。 銀行時代、某支店のパート職員の女性から、上司である同僚男性からのセクハラ被害の訴えがあった。双方から個別にヒアリング等の調査をして判明したのは、もともと二人は何年も前からダブル不倫関係にあったのだが、最近、女性の方の気持ちが醒めて、別れ話を持ち出したところ、男性の方が別れたくないと執拗につきまとった

        • 『ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~』について

          岡田斗司夫が、以前にYouTubeで紹介していた作品である。今まで読む機会がなかったので、今回、Amazonで思わず全巻「大人買い」して、一気に通読したのだが、岡田が面白がっていた理由がよく理解できた。 本作は、そのタイトルどおり、一時期の低迷期間を経て、「週刊少年チャンピオン」誌での「ブラック・ジャック」連載をきっかけとして、再び人気漫画家としての地位に返り咲いた手塚治虫の、主として晩年のエピソードを描いたドキュメント漫画ということになる。 本作の最大の特徴は、当時の手

        人望について

          酷暑の中でのランニングについて

          ここ最近の酷暑はすさまじい。「命の危険がある」という表現は、決して大袈裟ではない。先日も、NHKのテレビ番組で熱中症に関する特集が組まれていたが、重篤な熱中症の場合、深刻な後遺症が残ることもあるという。 熱中症なんて、適当に身体を冷やして、水分補給でもすれば、治るんだろうと舐めてかかっていた自分が恥ずかしい。 にもかかわらず、時間があれば、ランニングをしている。 月間走行距離の最低目標を150キロ、努力目標200キロに設定しているので、暑いからとサボっているわけにはいか

          酷暑の中でのランニングについて

          円安について③

          最近、大阪市内の梅田や難波、天王寺を歩いていても、地下鉄に乗っていても、外人さんがとても多い。もはや、すっかり外人さんを見慣れてしまった感じすらある。 前にも書いたが、観光客が日本に来て、盛大におカネを落としてくれるのは、大歓迎である。 これからの日本にとっての観光産業は、まさに「基幹産業」という位置づけで、国を挙げて、徹底的に推進すべきである。 タイなんかに行くと、地元住民が食事をしている飲食店と、観光客がおカネを落とす飲食店では、明らかな価格差がある。タイまで行かな

          円安について③

          大企業のバーゲンセールについて

          コンビニ大手「セブンイレブン」の親会社である「セブン&アイHD」が、カナダの同業者から買収提案を受けているのだという。 日本の「セブンイレブン」は、周知のとおり、元々はアメリカの同名のコンビニ・チェーンのFCとして日本上陸したが、日本独自のノウハウを進化させて、最終的には本国の元親会社を買収してしまった経緯がある。 そうした「セブンイレブン」が、カナダの会社から買収提案されるというのは、時代の変遷を感じざるを得ないし、日本企業の国際的な「立ち位置」の凋落ぶりを象徴している

          大企業のバーゲンセールについて

          映画「ア・フュー・グッドメン」について

          少し前に、NHK-BS放送で、昼間に、映画「ア・フュー・グッドメン」が放送されていた。何の気もなく冒頭部分を見始めたら、そのまま最後まで見通してしまった。 この映画は、たぶんこれまでも何度も見ている。映画終盤、トム・クルーズとジャック・ニコルソンの法廷での緊迫したやり取りの場面には鮮明な記憶があるからだ。 だが、最後に見たのは、相当に前のことになる。銀行のコンプライアンス部門に配属されたり、銀行卒業後に一般企業の監査役を引き受けたり、内部監査部門とか内部統制システムの整備

          映画「ア・フュー・グッドメン」について

          書き言葉について

          高校の国語の授業で、古文とか漢文を教えるのは無意味であるとか、大学受験から古文・漢文は排除すべきだといった議論は、昔から盛んである。 古文・漢文不要論者の人たちの主張としては、日常生活で使わないものに時間をかけるくらいならば、代わりにもっと実用的な知識を教えるべきだということなのであろう。 たしかに、多くの人にとって、日常生活で、古文・漢文の知識を使うことはあまりない。でも、だから教える必要はないとも思わない。もちろん、高校全入に近い今の日本で、全高校生が古文・漢文を学ぶ

          書き言葉について

          明治維新について

          我々は、薩長史観というか、明治維新によって、旧来の徳川幕府を中心とした幕藩体制が瓦解して、天皇中心の中央集権国家になったことを、所与の出来事として考えがちであるが、「パラレルワールド」、すなわち他の選択肢もあった可能性はあるし、その場合、日本という国がどのような姿になったのだろうかと思いを巡らすことがある。 最初に明確にしておきたいのだが、幕末の内乱は、幕府と朝廷の争いとか、現状維持派と革新派の争いといった単純なものではなかったと思う。 徳川幕府によって旧来の体制を維持す

          明治維新について

          柔道とJUDOについて

          僕は、あまりオリンピック競技には関心がない。テレビや新聞で報道していれば見るには見るが、単にそれだけである。 東京オリンピック開催に関わる談合問題に言及するまでもなく、現代のオリンピックは大きなおカネが動く「利権ビジネス」であるにもかかわらず、いまだ「アマチュアリズム」の美名によって中途半端にカムフラージュしつつ、「美談」「綺麗ごと」のストーリーに仕立てようとするマスコミの姿勢がいかがわしくて好きになれない。甲子園の高校野球と同じ「匂い」がするのだ。この点、サッカーのW杯で

          柔道とJUDOについて

          官製ワーキングプアについて

          高齢化社会が進む中、介護業界は慢性的に人手不足であるという。 <厚生労働省は12日、介護職員が2040年度に約272万人必要になるとの推計を公表した。22年度の職員数は約215万人で、約57万人増やす必要がある。26年度時点の必要数は約240万人と試算しており、人員不足が続きそうだ。> 前にも書いたが、人間は単純に長寿になったところで、幸福になれるとは限らない。重要なのは、「健康な状態」を維持しながら、長生きできることである。 僕の目標は、自分の寿命と、健康寿命を限りな

          官製ワーキングプアについて

          「光る君へ」について②

          以前、「光る君へ」についての記事に、<世の中には「珍説」があるみたいで、紫式部と藤原道長は愛人関係であっただけでなく、紫式部の娘である大弐三位の本当の父親は、藤原道長であったというようなことを言う人までいるらしい。>と書いた。 これは、5月中旬に書いたものだが、まさかこの「珍説」に沿って、今回の大河ドラマが展開されることになろうとは、この時点では思ってもいなかったので、今日の放映を見て、正直なところ、すっかり驚かされてしまった。 ドラマでは、紫式部(まひろ)の娘の父親は、

          「光る君へ」について②

          年賀状の「断捨離」について

          年賀状の準備をする時期は、まだ、もう少し先であるが、現時点で決意していることがある。 それは、年賀状の「断捨離」である。つまり、25年正月の年賀状をもって、年賀状を出すのをやめようと思うのだ。 前にも書いたように、年賀状を送ってくれる人たちは総じて年齢層が高い。もう何年も、下手すると10年以上もリアルには会ってもいないし、電話もしたことがない人も含まれる。最近になって、「先方が亡くなる」「先方から高齢化等を理由に翌年以降の年賀状を廃止する旨の記載がある」といったケースがた

          年賀状の「断捨離」について

          新紙幣について

          新紙幣が発行された。ニュースを見ていると、嬉しそうに新紙幣に両替えしてもらっている人たちで、銀行窓口が混雑しているようだ。 しかしながら、これだけ世の中は、キャッシュレス化が進んでいるのだ。いつまで紙幣を使うつもりであろうか。 たとえば、高価な買い物をするとして、札束を持参する人がどれくらいいるのだろう。おそらくは、出所を明かしたくないようなおカネをたくさん持っているような人は、依然として現金で買い物をするのだろうが、それ以外の人たちは、クレジットカード決済であろう。不動

          新紙幣について

          再び、皇位継承について

          最近の世間の論調としては(世間というよりか、ネット界隈というか)、今上天皇・皇后両陛下に対する評価が上昇傾向にあるのに対して、何かとお騒がせな秋篠宮家に対する評価はダダ下がり傾向にあると言えそうである。 それに伴い、悠仁親王に関しては、「次の次の天皇に相応しいのか」というようなことも言われており、「愛子内親王が皇位に就いた方が良くないのか」などという声も耳にする。 現在の「皇室典範」では、「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」(第1条)とあるから、愛子内親

          再び、皇位継承について