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2021年はAppleTV+が熱い・2

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AppleTV+は、Appleが始めた映像配信サービス。

   
それでは記事の続き、「わたしがApple TV+で大期待しているもの・2」です。

こちらです!


リ ー シ ー !!!!! ←再度喜びの叫び


もう、素晴らしく嬉しい。震える。

『リーシーの物語』は世界の巨匠・スティーヴン・キングの作。
こちらの本については、以下のサイトに翻訳者・白石朗氏(キングの本でこの方の名を見ると超安心気分)の「訳者あとがき」を加筆修正したものが載っておりますので、まずそちらをぜひ。


自分の中でも、この本はキングの他の本とは位置付けが違う、別枠だなあと思います。
ホラー小説としてのホラー度具合や、次から次にページを繰らせるストーリーテラーっぷりは、いつものキングと変わらないんですよ。
でもこの本には、いつものキングとは明らかに違う何かがある。


愛の物語、と一言で言ってしまうとそれは非常に手垢のついた言葉で、多分「ああそうですか」と読み逃がされる。
けれどもここに在る「愛」はただならない。

ひと組の夫婦の愛情というものが、布のように薄く隙間なく、光に満ちた地上から闇の底の世界までしずかに広がって満たしていく。
それはほんの小さなかけらや、他愛ないチリのようなものから生み出される。
ひどく捻じ曲がって入り組んだ小径や、肌を容赦なく焼く炎、心臓まで凍らせる冷気のような困難な場所にも、ゆっくりと時間をかけて、確実に覆い尽くしていく。
それを遮ろうとする確実な「悪」に、腰までどっぷりとつかりながらもシャベルを振り上げて立ち向かう。
そうしてたどり着く静謐の世界。


キングの小説でどれが好きか、ということは難しくて答えられないけれど、キングの小説に出てくる女性で誰が一番好きか、と聞かれたら、リーシーと答えるだろうと思う。
勁くて一心で、頭の回転が速くユーモアがあり、愛する夫、そして自分自身の存在の為に、闇の中をじっと見つめ続けることを恐れない。
一体なんでこんな女性が書けるのかな。だってキングって、生まれてこのかた、ずっと男性なんですよ?(笑)
こんなに長い物語を、女性の視点からずっと語っているのに違和感が全然ない。
ああ、この女性は本当にいるんだ、今もきっとこうしてどこかで生きているんだ、そう思える。


ジュリアン・ムーアすごくいい。ぴったりです。なんというナイス・キャスティング。
あーーー、楽しみだ。
ちょっぴり心配なのは、脚本がキングご自身だそうなので、ドラマ版『シャイニング』みたいなことにならないといいな、と(笑)。
まああれがあんなことになったのはキューブリックのせいも多々あるでしょうけども(笑笑)。ちなみにわたしは、原作も映画も大好きです。
多分この物語については、キングは言いたいこと全部ちゃんと詰め込み切っていると思うので、ドラマ版で余分な後日譚を付け足したりすることはないと思いたいのですが……。


一番気になるのは、冒頭のニュース以来、配信決定の続報がきてないことかな。

こちらの記事によると、今年の3月で撮影がストップしているようです。
撮影日数は残り数週間くらいだったようなので、このままお蔵入りするようなことにはならないと思いたいのですが……。




……それにしてもキングを読んでていっつも思うんですけど、皆さんどうして平気でキャッスルロックやデリーに住み続けていられるんでしょうか(笑)。
もう、災害マップで「浸水も土石流も津波も地震も噴火もオール超危険地帯」指定されてるところにわざわざ住み続けているのと同義では。さっさと離れましょうよこんな恐怖の土地。

   

   

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