見出し画像

京都みなみ会館閉館のお知らせ(したくない)


いやだよう……(涙)。


思えば道をはさんで斜め向かいにあった旧館が老朽化で閉館したのが2018年3月。
その時もラスト興行に行って号泣してきたものだったが、1年5ヶ月後、2019年の8月に3スクリーンを備えた新館としてオープンした際の喜びったらなかった。
あの幸福もまだ記憶に新しいのに(ちなみに写真は旧館駐車場の入り口にあったリリカルなネオンサイン)。
新館オープンの際は、オープニングサポート会員にもなったのに……。


ここに限らず、コロナを乗り切って完全通常営業が可能になった今になってバタバタ倒れる企業が相次いでいるの、本当に大問題だと思う。
これはもう完全に個人の責任を超えているでしょうよ。充分な実質賃金、充分な余暇時間が無ければ、そりゃ必需品以外の消費や娯楽に費やす懐や体力の余裕なんか無いよね。
クラファンでどうかならないか、て声も聞きますが、今、この一時を乗り切ったとしても、この先何十年単位で営業が続けられなければどうにもならないもんな。切ない。


京都みなみ会館を運営されているのは、京都の企業・巖本金属さん。
1960年代に開館したみなみ館を1988年に買収し、その後長きにわたり、本来の事業である金属関連の仕事とは別に、ずっと映画館を運営してくださいました。


2019年に現在の新館がオープンした際、テレビのニュースで巖本金属社長・巖本博さんがインタビューを受けていらして。
そこで初めて知った事実、巖本社長は映画を年に1本も見ないそうです(笑)。
ならどうして、とキャスターの人が聞くと、「旧館の運営を始めるにあたり、先代の社長が『映画はたくさんつくられているが観られる場所はどんどん減っている、地域の人達に映画が観られる環境を提供して地域貢献したい』と言っていた、だから自分達もそれを続けているんだ」と。
なんという心意気。
こういう会社がある街に住んでいる自分の幸運を寿ぎましたが、あれから4年弱、まさかこんな結果に終わろうとは。
本当に悲しい。


思えば旧館時代から、30年以上通い続けている映画館。
そんな場所他にはないよ。
辛いなあ……。

ちょっとまだいろいろとこころの整理がつかないので、また少し時間をおいてみなみ会館の思い出など綴っていきたい所存です。
ああ、本当に言葉にならない……。

※2024年8月後記・だが、もしかしたら……?

 
 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?