見出し画像

文才のない凡人がブログを始めただけで特別になれるわけなかった。遠回りしてようやくわかった、読まれる文章のための15の提案

この記事のいいたいこと:読まれたければ普通の文、『ふつ文』を書こう!

画像1

私は2011年にブログを始めた。だが、記事をまとまった文章で書くことがまずできなかった。今当時のものを読むと、え、これで終わり? てなもんで、まことにお恥ずかしい限りだ。

それからいろんな本を読み、サイトを読み、動画を見るようになった。人のブログも読むようになった。

インプット量が高まったのだ。同時に、学校の課題や、講座のお知らせ、コンサートのチラシなども頻繁に書き、作るようになった。

こうして、とにかくインプットしつつ、文字でアウトプットする、という行動を続けていた。いやでも書く機会が増え、題材も目に入るようになり、書く経験が積みあがるサイクルができていった。

実はライティングの講座も受講した。そうしたら、私にもいくつか合格のライティングが書けた。それでわかったことがある。

あまりにも多くの人が、「自分には文才がない」と断じてしまっていることだ。しかし、私が合格した文章は、すべて普通の文章、「ふつ文」である。美文調で書こうなどとは微塵もしていない。できない。

今日は、私なりにたどり着いた、読みやすい「ふつ文」を書くコツを、15箇条にブレイクダウンしてご提案するので、一つでも試してみていただきたい、です。


1.文才は幻想。名文、美文を書こうとしない

言葉を飾って“きれいな”文を書こうとしても、だいたいそれは空回りしている。「美しい」を誤解している人が多い。「美」、美しさとは、やたら増やすことではなく、自然を本質まで突き詰めたもの。普通の文、「ふつ文」でいいので、言いたいことをすぱっと伝えることを心がけよう。

2.構成は別紙に書く

メモ用紙でいいので、思いついたキーワードや、タイトルの候補を書き出しておく。内容について、複数のパーツがあるなら、論文のようにカードにしてもいい。

パソコンで書きだしてしまうと、構成を変更することが面倒くさくなってしまうので、プリンターでいったん紙に出してみて、入れ替えられるものがあるか、検討してみよう。この記事も、見出し、キーワードを3回くらい書き直してから全体を書き始めた。

3.書けたら、容赦なく削るべし

そうやって考えた構成のもとに書き始める。
網羅して書いたら、全体を通して読み、不要と思える部分は容赦なく削る。
通常、少なく書いて字数を水増しするよりも、多めに書いてばっさり切ったほうが、いいものになる。この記事も、4100字から300字ほど削った。

4.タイトル詐欺にならないタイトル

読んでもらうには、まず、タイトルで、「お!」と思ってもらう必要がある。情報が少なすぎると、興味を持ってもらえない。他の記事との違いがわからないものもだめだ。

★ダメなタイトル。「〇月△日のヨガ」
おそらくヨガのブログだろうから、どれを読めばいいか、見分けがつかない。
読者が自分の興味に合った記事が見つけられるように、タイトルに内容を絡ませることだ。

★改良したタイトル。
ラクダのポーズを上手にするには〇〇が肝要!
鷲のポーズを決める5つのポイント徹底解説

具体的な数字をいれたり、ヨガのなにについての記事なのかをちゃんと書くことだ。

★ラノベ風タイトル。
文才のない凡人が、ブログを始めただけで特別になれるわけなかった。
ラノベのタイトルとは、一見脈絡なく見えるセンテンスだ。

だからといって、奇をてらうあまり、内容とかけ離れたすぎたり、思わせぶりで答えがないようでは、読者に愛想をつかされるので注意が必要だ。

5.つかみでつかめ

小説家は出だしに命を込めると聞く。
『雪国』 国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。
『山月記』 隴西の李徴は博学才頴、天宝の末年、若くして名を虎榜に連ね……
このように、小説の冒頭はリズムがよかったり、情景が鮮やかに描かれていて、印象に残るはずだ。

最初の3行に、続きを読みたくなるようなことを書く。チャンネルはそのままでいてもらおう。

例えば、常識と反対な、意外な発言をして、え? と思ってもらう。
それから、それはこういうことがあるからです、と説明していく。

焦らすのもありといえばありだが、あまりにも焦らしがひどいと読者は帰ってしまう。

よくあるのだが、やたら空白、改行ばかりで内容の薄い文が続いたら、私なら閉じてしまう。せっかく読んでくださる読者を無駄に疲れさせるのはやめよう。

6.物語れ! ストーリーじたてのオレンジ

人に歴史あり。人は昔話、神話のDNAを持っている。個人的体験、具体例なストーリーで親近感をもってもらうことができる。特別なことでなくても、自分の視点によるストーリーが描ける。

たとえば、夏祭りに金魚すくいをして、赤い金魚をビニールに入れてもらったことはないだろうか。そういう一瞬を切り取り、その日の思い出、心象を描いてみよう。浴衣を着ていたか、ビーチサンダルだったか。そういうディテールがあるとしたらなんだろう? 覚えていないのなら、想像・創造して書いてみよう。

7.黒歴史こそダイヤの原石だ!

挫折、失敗談、トラウマなど、読者の同情や応援を掻き立てるテーマを使うこともありだ。自分の体験を掘り起こして、あらためて向き合うこともになる。
実体験をからめて書くとリアリティのある文になるし、読者を勇気づけたり、助言をすることにもなる。人の不幸はなんとやらで、かっこ悪いエピソードも、ライティングでは全然ありだ。

8.ここぞというところは描写に熱をこめる

こってりとあっさりを使い分けるということだ。「ふつ文」を書くには説明をしすぎないことだが、時には詳細に書いてみる場面があるだろう。ドラマや映画でも、克明に描写するところと、早送りにするところがあるのと同じである。

ビビッドに見せたい場面は熱く物語る。逆に、淡々と文を紡いでいくこともありだ。ドキュメンタリーのように、淡々と事実を書いていって、緊迫感を出す。ウィキペディアに、読み応えのある記事とされるものがいくつかある。巨大なヒグマの起こした悲劇や遭難事件など、淡々としていながら、ついつい読み始めると止まらない説得力があるので、読んでみていただきたい。

9.セールス・マーケティングライティング

なにかをプロモートしたくて書くなら以下を考えなければならない。
そして明確に読者に示す必要がある。

あなたのサービスのコアコンセプトはなにか。
あなたの美学はなにか。あなたにお願いするといいのはなぜか。
この文章で伝えたいメッセージはなにか。
誰を励ましたいか。
なにを改善したいか。

さらに、
いつまでにどうすればいいか。
いくらで何週間かかるのか。
どこへ連絡すればいいのか。

手続きを促すことを忘れずに!

10.日記はチラシの裏に

ショップのメルマガなどで、ほぼ日記のようなものを垂れ流す人がたまにいるが、普段から日記を書くなりして、自分の日常を先に消化しておくことをお勧めする。そうすると、記事を書くときに、書くべきことに集中できる。無駄なものを書かないためにも、別のところで自分だけのジャーナリングをしておこう。

11.あなたの読者が、あなたが助ける人たち

誰が読んでくれるかで、どんな人と付き合うかが決まる。どんな人が共感してくれるのか、考えてみる。大人。学生。男性。女性。会社員。フリーランス。子どもが受験生の人、など。たとえば、野村克也氏の本は、野球選手向けではなく、管理職やチームリーダー向けとして書いてある。

12.どんなリーディング体験をしてもらえるかに思いを巡らせる

嫌な気持ちになりたくてわざわざ読む人はいない。
なんらかの余韻を残すとしたらどんなものがいいだろうか。 

いろんな疑問をもたせる。問題を提起する。謎を埋め込む。

どんな後味がするか。 納得させるのか。カタルシスがあるか。
読後感。 救いのある結末か。未来を予感させる。
なんにせよ、読んでよかったと思ってもらうのが一番である。

★面白かった、と言ってくれるのは、文章力のよしあしではなく、読者のリーディング体験ゆえである。

13.言葉の選び方

具体的にあげていく。

読み手のわかる言葉  専門用語か一般の言い方か?
リズム  大事なので、書けたら音読してみよう。すらすら読めなければ、読者も読みにくいはず。
切り口  書き手はどんな目でそれを見ているか。矛盾していないか。ありきたりでないか。
表記  漢字とかなの率。漢字を多くしすぎない。黒くなってしまう。ひらがなが続くと意味がわかりにくい。
改行  これでいい文章はわかる。改行をして読者に息継ぎをさせてあげるのが良い書き手である。論文ではないのだから、アイディアのまとまりで段落をわける。
文末  言い切ることを心がける。最初は抵抗感があるが、だからこそ、続けていくといろんなことが変わってくるはずだ。
語調  統一する。基本、です・ますとである・だのどちらかに揃える。
出す前に音読  硬すぎるか、幼稚すぎないか。書けたら、シビアに見てみることだ。

14.構造、構文

だめなら書き直すか、大手術をいとわないことだ。
一文で欲張らず、長ければ文を二つに分けよう。テーマが複数になりそうなら、思い切って記事を分ける。もう一つ書けてラッキー、と思うようにしよう。

15.許されるなら、ディテールでパーソナル感、現実感を出そう

店名、商品名を固有名詞にする。ミスタードーナツ、森永キャラメル、ゼロハリバートンなど。10歳の夏に飲んだ三ツ矢サイダー、みたいなスペシャル感が出る。

お試しあれ!

この記事が参加している募集

noteの書き方

この記事が気に入ったらKaorinさんをサポートしませんか?