【創作小説】まわれ！今川やきくん！ベルギーの巻⑺

「今川やきくん！」

「はいな！ワッフルさん！」

「発信することって とても勇気のいること！そしてステキなことだと思うの！」

「お…おお！そうなのか！！」


ん？ん…。ふふ…。
世界中を回って…今川焼きのオレを発信してるってことは…勇気があってステキ……。

ん！ってことは…？
んじゃ…こうなるのか…？

〜ステキな今川やきくん！いよいよ土曜日のお茶の間に登場！〜
 《今川やき 世界ふしぎ 発信！》 

うわっ！マ、マジか！？ これイケる？

オイオイオイ！
ヤバい！！ヤバいぜ！
マジ ヤバいかもーーーーーーっ！？

《お茶の間アイドル 今川やきくん！》
ついに降臨(こうりん)だぜーーーーーーっ！


今川やきくん… ボッシュート。


「ねぇ！今川やきくん？ 聞いてる？」

「え？あ！ああ…えーと…」


そこの水玉模様、妄想もいい加減にしようじゃないか…。


「ふふ。しょうがないわねぇ…。そ！それでね。今は イースターの時期だから、スイーツのお店に並ぶチョコレートも いつもとはちょっと違うのよ！」

「イースター？ 何だそれ？ モアイか？」

「モアイ！？ アハ…ハ。モアイも ま、まぁ関係なくはないのだけど…。キリストの復活祭のことよ」

「復活だって！？」

「そう！キリストが亡くなって、三日後に復活した日！」

「なんだ…。キリストさんも オレみたいに 七転び八起きしてるのか！」


そうじゃない！ 一緒にするんじゃない！


「何度も復活してるわけじゃないのよ。でも キリスト教にとっては とても大事な日で 毎年盛大にお祝いするわ！クリスマスより大事なお祭りとも言われているの」

「え？じゃ、サンタさんは 来るのか？オレは こないだ会って来たんだがな！ガハハ！」

「ううん！サンタさんは来ないけど、イースターのお祭りには イースターエッグとイースターバニーが登場するわ！」

「卵とウサギか？ な、なぜだ？」

「そうね。それは……」



続く