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【創作小説】まわれ!今川やきくん!日本の巻⑸



「シャケ……」
「ぺぺ……」



「そうだ!!ご覧の通り、オレはシャケだ」

「な、何だってぇーーっ!?オレとしたことがっ!ご覧 逃(のが)してたぜーーーーっ!」

「ぺっぺーーーーっ!」

「そっかー。シャケ…シャケ…。オレは やっぱ シャケカマの塩焼きが好きかなぁ…。いやいやいや。シャケフレークも旨いよな!バター焼きとかムニエル…なーんてのも洒落てるしなーー!」


今川…。
おまいの好みは どうでもいい。
軽くスルーしてね。



「そして…」

「そ、そして?」


「今日、11月11日はシャケの日…日本の記念日だ」

「えぇ!? ポッキーの日だと思ってたぜーー!」

「ペっぺーー!」


「鮭という漢字の右側、圭を分解すると、十一十一となるからだ」

「へぇ〜!」


「この記念すべき日にオレは今から…塩焼きでも ムニエルでもなく…“たい焼き ” 成らぬ “ シャケ焼き ” に変身するのだ」

「シャ…シャケ焼き? 変身!?だって?…えぇ!? 何だそりゃぁーーーーっ!?」

「ただの魚のシャケから 甘いアンコが入った シャケ焼きへと 変身する」

「!!!シャケすげーーーーーーーっっ!!」

「ペーーーーーーーっ!!」

「で、でも!どうやって変身するんだ?」


「話せば長いが…聞いてくれるか?」

「おーう!ダンボ耳にして聞きたいぜーーーーっ!」


ダンボ耳…。
どっかで聞いたような…。
確か…中国の巻で……。


「円い太鼓。ダンボ耳とは何だ?」

「あっ!はーん…。さては おぬしダンボ耳を知らぬな?」


おぬし?


「では!長話をする前に、少し時間をいただこう。今、拙者が『三種の神器 子ども用』を使って ダンボ耳が何かを教えてしんぜようじゃないか!ガハハ!」


拙者?
おまいはサムライに変身したのか?

そうそう。11月11日はサムライの日でもあるんだって!
漢数字で十と一を組み合わせると士(サムライ)となるからなんだってー!




続く

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