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【創作小説】まわれ!今川やきくん!日本の巻⑼



今川ダンボござる と 八兵衛シャケ…。
川の岸辺で たい焼きくん の話を続行中…。
ちなみにペーちゃんは 近くにある木の枝で 羽とダンボ耳を休ませ中。



「泳ぎたくなってきたぜーーーーっ!」

「今川やきくん。キミは たい焼きの形をしてないけど、泳げるのか?」

「うんにゃ!!泳げねぇでござるよ。クルクル回るのは得意なんだがな! “ 回転焼き ” とも言うだけに。ガハハ!」


何事もポジティブ思考の 今川ダンボござる…。
そういえば、ハワイの海で溺れてたことあったよな…。
ま!それは さて置き 早く たい焼きくん の話をしたまえ。



「ところで 八兵衛シャケ殿…。神の『泳げ!泳げ!』のお告げとは どういうことだったのでござるか?」


お告げ…。
とうとう神にされてしまった たい焼きくん…。


「あー。それな! たい焼きくんは 自分に言い聞かせていたんだって。『泳げ!泳げ!』って…」

「あーぅ!なるほど!そうか! 『気合いだ!気合いだーー!』と一緒か?」

「ま、まぁ…そうだな」

「神も気合いを入れることがあるのでござるな!しかし何でまた?」

「何でも…お店に居るのがイヤになって、オジちゃんとケンカして、海に逃げ込んだらしいんだ」

「え?神とあろう者が逃げる…とな?」


勝手に神に仕立てたくせに…。


「いかーーーーん!!それは いかんでござるよーーーーっ!」

「オレも ケンカしたまま 逃げたのは 良くないと思ったから たい焼きくんに言ったんだ」

「『帰って 仲直りしたら?』って」

「ふむ。ふむ…。そしたら神は何て?」



ダンボ耳を最大限に立てて 聞き入る今川ダンボござる…。

神、たい焼きくん のこの後の展開はいかに…?




続く

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