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球場での生演奏を待ち続ける未来の名曲愛知・東邦高校『めっ声東邦(めっこえとうほう)』

東邦魂を感じる! 生徒発信によるキャッチーな詞と曲(ジントシオ/作曲)

センバツが開幕しましたね。声だし応援が解禁されて、スタンドに声援・応援歌が帰ってきた甲子園です。

「応援」のカリスマ! ジントシオ氏初の著書『野球と応援スタイル大研究読本』より、先日ついに甲子園でお披露目された「めっ声東邦」についての頁を全文公開です。

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『野球と応援スタイル大研究読本』
著者:ジントシオ
ISBNコード:978-4-86255-659-2
定価:1,760円(本体1,600円+税)
判型:四六判
総頁数:208P
発売日:2022年8月9日
出版社:カンゼン

第四章 ジントシオ作曲、応援歌紹介

球場での生演奏を待ち続ける未来の名曲 愛知・東邦高校『めっ声東邦(めっこえとうほう)』

東邦魂を感じる! 生徒発信によるキャッチーな詞と曲(ジントシオ/作曲)

 2019年に制作した『めっ声東邦』はコロナ禍の影響を最も受けた曲。応援の現場ではまだ1度も演奏されていません。
 応援歌制作に至ったのは、ある種の必然だったとも思います。2012年から、同校ではロッテの曲を使用していました。楽譜が手元にない状況でも音を聞いて楽譜を起こして演奏する、いわゆる「耳コピ」をし、曲をアレンジして応援をしていました。元々私に対して興味を抱いていただいていたらしく、知人を介してお話が来ました。
「伝統となるような東邦高校オリジナルの応援歌をどうしても作りたい」
 全国屈指の野球強豪校で、数々の栄光を掴んできた同校ですが、独自の応援歌は存在していませんでした。制作のため学校に伺うと、同席したマーチングバンド部員は情熱たっぷりで、どんどんアイディアが出てきました。
 その中で印象的だったのが「めっ声(めっこえ)」という単語でした。めっちゃ声を出すことを縮めた言葉で、同校生徒には代々受け継がれている合言葉だそうです。キャッチーな言葉が私の胸に刺さり、タイトルがすぐに決定しました。曲に関しては「東邦魂を感じるもの」「トランペットのみではなく、様々な楽器が前面に出るパートを作りたい」ということでした。
 大きな手応えがある応援歌が作れたのですが、そこから紆余曲折がありました。本来であれば、2019年に同校が全国制覇をした春のセンバツ大会から『めっ声東邦』を生演奏する予定でした。ところが、マーチングバンド部の海外での演奏と日程が重なり、披露できず。同年夏の愛知大会はスケジュールの都合で3回戦から応援に行く予定でしたが、まさかの2回戦敗退で演奏ができずに終わりました。翌年からはコロナ禍が世界中を直撃、2021年もブラスバンドは演奏不可で、披露する場所がなくなってしまいました。
 応援歌ができてから3年が経ち、当時、制作に関わった生徒たちは卒業してしまいました。1度も演奏できなかったのは悔しかったと思います。しかし、曲は記憶、思い出と共に生き続けます。2022年、コロナ禍収束の気配もあります。現地での応援が再開される日も近いはずです。今後、東邦高校が活躍するたびに『めっ声東邦』を聞けるでしょう。その時に高校時代を思い出し、口ずさんで欲しいと思います。

書誌情報

はじめに

特別対談 藤田憲右(トータルテンボス)×ジントシオ

サブローへの思いをストレートに詰め込んだ応援歌

『かっ飛ばせ』は誰もが知っている日本語

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