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#全文公開 『表現力が伸びる!気持ちを伝える!小学生のためのことば変身辞典』はじめに

無事に発売日を迎えて、書店に並び始めております『表現力が伸びる!気持ちを伝える!小学生のためのことば変身辞典』(こな・つむり 著、深谷圭助 監修)

読書感想文や作文を書くのが楽しくなる一冊、こどもはもちろん、大人の方、親子で一緒に楽しめる一冊としてもご好評いただいております。
本日は本書より、「はじめに」を公開いたします。

はじめに

 こんにちは。こな・つむりです。わたしは元書店員で、現在は書店などに置いてあるPOP職人をしております。その傍らで、まだ手のかかる3人の子どもの母親です。
 「書店員のお子さんなら本が大好きなんでしょ?」ってよく言われますが、そんなことはまったくありません。うちの子たちが、放っておいても自分から読書感想文を書いてくれるような子たちだったら、本書は生まれることはありませんでした。
 この本は「思ったことを言葉にするのが苦手」「言いたいことはあるけれど言葉が出てこない」「読書感想文を書くのがめんどう」と感じたことがある子どもたち、そしてその親御さんにぜひ読んでもらいたい本です。
 わたしは仕事柄、書店員さんや作家さん、司書さん、学校の国語の先生と話す機会が多いのです。そこでよく話題に出るのは、子どもたちは読書感想文を「書かされている」と思っているということ。だから「読書がきらいになる」という意見もたくさん聞きます。
 人の心を掴むPOPを書くために、日々たくさんの本を読み、また読書感想文の本を買いに訪れる親子の接客をする中、母親目線で選書のお手伝いをするうちに、わたしは読書感想文や子どもの国語力について深く考えるようになりました。
 どうしたら子どもたちは、「書かされている」なりにも「読書ってすごい」と思えるようになるのでしょうか。
 そう、読書ってすさまじい体験ができるんですよ。
 自分にぴったり合った本と出会い、ストンと腹に落ちたとき、雷に撃たれたような読書体験ができる瞬間があるのです。それに「気づく」か「気づかないか」で、その後の読書に対する考え方が大きく変わってしまうのです。
 少しでも子どもたちや親御さんの力になれればと思い、わたしが持っている技術と経験を存分に活かして、これまで講座などをしてきました。この本はその講座の内容と、POP職人をやってきた技術と、母親としての経験をまとめた1冊です。
 この本を読んだら、読書感想文が楽になるとは言いません。ただ、読書感想文に向かうときの気持ちが、楽になると思います。
 子どもたちだけではなく、わたしと同じPOP職人さんや、もの書きをしているみなさんの永遠の悩み……。それが「読んで思ったことを言葉にする」こと。
 この本が、自分の内側の声と向き合うための手助けとなれば幸いです。

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『表現力が伸びる!気持ちを伝える!小学生のためのことば変身辞典』
こな・つむり 著
深谷圭助 監修
ISBNコード978-4-86255-681-3
定価:1,650円(本体1,500円+税)
判型:四六判
ページ数:192P
発売日:2023年5月11日
出版社:カンゼン

書誌情報

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