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08 「アイデア」と「コンセプト」VOL.01

文頭でお断りしておきます。10,000文字ぐらいの読み物です。売れる企画の技術習得は武道の黒帯取得のような話。本気で「売れる企画を立てたい」「売れる商品を作りたい」と思っていない人が、軽い気持ちで読んで、冗談半分でやって、事故をしたり、怪我をしたりしないように有料マガジンにしてあります。内容も本気でやらないと身につかない「売れる企画の技術習得内容」なので、軽くありません。

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前回 07話 「売れる企画の立て方」基礎編VOL.07 
○ Section-16〜Section-17 より

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● Chapter-02「アイデア」と「コンセプト」

Section-18「アイデア」と「コンセプト」


アイデアとは「ひらめいた解決案」のことを言います。何か困って時には「いい考えはないか?」「いいアイデアはないか?」と思いを巡らすことになります。「窮すれば通ず」という言葉もある通り、困った時に一所懸命に考えるから智慧がわいてくるわけです。

日本語での「アイデア」には「工夫」「智慧」「とんち」「奇策」「策略」「思いつき」といった意味が含まれています。とはいえ、最も使われる意味としては「ひらめいた良い考え」というものになるようです。日本でこの言葉が使われだしたのは1960年ごろ。

「アイディア(着眼・立案・成功への秘法)著者:遠藤 健一」という本が驚くほどのベストセラーになり、さらに拍車がかかって、日本中で「アイデア」という言葉が使われるようになったのです。1970年代になるとコンセプトという言葉が使われはじめました。

使っていたのは「広告業界」「グラフィック・デザインの業界」「マスメディア」です。最初は「アイデア」というより「コンセプト」と言った方が「言葉が新しい」といった感覚だったようで「アイデア」も「コンセプト」も同じような意味というような状態でした。

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私が新卒で就職した1980年ごろになると、雑誌やテレビ番組でも、頻繁に「コンセプト」という言葉が使われるようになりました。さらに、このなんとも難解な言葉は1990年頃になると「業界内」では「当たり前に使う日本語」として定着していったのです。

しかし、この言葉は、なかなか説明しにくい言葉なのです。しかし、言葉だけが勝手に独り歩きしてしまうようになりました。本当に不思議な現象が起こってしまったのです。そこで、アイデアとコンセプト、それぞれの言葉の意味を調べてみることにしました。

アイデア=①考え。思いつき。計画。趣向。②考え方。意見。思想。③漠然とした感じ。想像。哲学的概念。表現。意識。④想像力
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コンセプト=概念=①多くの物事や事象から、ある共通の内容が抽象されてできる一般表現。一般的に言葉に結びついたものであり、人間の思考は概念によって行われる。②だいたいの理解。

2つを比較するとわかるように、アイデアの方が色々な意味があります。それだけ日常的に使っている言葉ということなのでしょう。それに対してコンセプトと言う言葉は哲学的な用語で、難しい使われ方をしています。ですが両方とも「概念」という意味があります。

いってみれば「兄弟のような言葉」ということにもなるのでしょう。だからこそ、そこに「あいまいさ」が生じてしまうのです。クリエイティブな現場で仕事をする時に使われている実感から、これら2つの言葉になかば強引に意味づけすると次のようになります。

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