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貴男を見たよずっとずっと居たのね そこに、 でも私は一度も知らなかった、 見なかった、 考え…
『痛い痛い頭蓋骨の中で私は独りぽっち』 と十代の時に書いた…… でもその時の私はまだ知…
三叉路を選ぶのか 二股なのか 一本道か 針の先に立つ今、このわたし 貴方を愛した。 …
彼は丘の上に佇み月食を待っている。 経験が彼をがんじがらめにしてしまったの。 人生への愛…
ベランダで夜とか夕刻とかもなんだけど、外を見てていつも小さな頃から思ってたことを貴方がも…
もっと森の東の奥に行ったところで私は空に円い湖の輝きを見たわ そして私は地上に澄んだ汚れ…
砂漠の中の混沌とした微睡み(まどろみ)を忘れられないでいるの。 私の胸にずっと輝いていた模造ダイヤのピンはどこへいったの? 家中探してもどこにも無いわ 群集の中の不安は記憶の頁(ページ)を無意識に反芻させる。 (ねぇあの模造ダイヤのピンを誰か知らない?) 瑪瑙(めのう)のような色の渦を巻く空 それを映した血のような河の濁流 脆い橋の上で私は貴方の空に圧倒されているわ。 ねぇ愛するひと。 これは貴方なの? 狂気のプラネタリュウムよ 貴方を愛することは貴方をも
白き径をひたすらに… でも何故白い? 黄色い径をひたすらに… でも何故黄色い? 床しい…
幸せな冬… 貴方が居てくれたら柊(ひいらぎ)に銀の星が蛍のように数知れず宿り妖精のように…
貴方と一緒にいると信じられないくらい楽しかったわ 病んだ時間と動けない肉体から解放された…
継ぎはぎだらけの私の躯わ美しいですか…? 私はパズルか寄せ木細工のようにバラバラのピース…
翼ちゃん大丈夫よ。 ごめんなさいね。 辛い想いをさせて… 独りで心細いのにそばにいて力にな…
貴方と私、 秋の黄昏の純金に互いの違いも解らぬほどに濡れ染まり… 濡れ光り… まるで私達…
私は人通りの少ない小路伝いをさながら池の上の白鳥のように行ったり来たりしている…。 ほんの少しばかりの水銀を今にも秘密を漏らしそうなお喋りな花弁に垂らしながら不吉な朝の闇が銀の月の舌でそれをなぞってゆく…。 それを横目で眺めながら歩く憂鬱な少女の蒼褪めた散歩道……。 お陰で沈黙するのは優しい月だけ… 私は窓辺に座り… どうしても私の手から逃げるこの頁(ページ)を繰り返し繰り返し執拗に試みる。 いいえ! 試みられているのはきっといつも私のほう… 月は何も言ってはく