翼猫(Tsubasa-neko)

数年前ウェイス・スリーを受けASDの告知を受けました。その後ADHD、LDもある事が判明。診断名は『アスペルガー』。でも一見、普通だし生きづらさは伝わらない。書くことは私の命であり魂そのものです。双親とも知らずに育ち時々、愛猫と『うちらおんなじやんね~』と云っています(^_^;)

小説『エミリーキャット』第17章  真夜中に咲くマーガレット

彩は食べながらふとキッチンの床にある非常にオールドファッションな淡いペールグリーンの石油ストーブを見つけて、思わず囁く必要も無いのにこう囁いた 。 『このストーブ…

小説『エミリーキャット』第16章  チャイはいかが?

エミリーは彩の深い想いにはまるで気づかぬ様子で懸命に生まれて初めてのような真剣さでミルクを温め始めた。 彼女はやがて二種類目のノンラベルの不思議な形の硝子瓶に入…

小説『エミリーキャット』第15章  不思議なエミリー

ダイニングキッチンは現代的なシステムキッチンではなく機能的で無駄の無い造りではあるものの、ヨーロピアン風の漆喰塗りの白い壁に部分的に煉瓦で補強されたり、デザイン…

小説『エミリーキャット』第14章  サイコな花屋疑惑?

彩ははっとしてエミリーの貌を戦慄した瞳で見上げると思わず素っ頓狂な声でこう言ってしまった。『私…自分の名前、言ってたっけ?』 ふたりは一瞬歩みを止めたがエミリー…

小説『エミリーキャット』第13章  フローリスト・エミリー

彩は悪夢を見やすかった。 が、その日は夢を見ない、(少なくとも見たのであろうが記憶には残っていない)そのせいでまるで自分が『無』になったかのような、なんにも考えな…

小説『エミリーキャット』第12章  誘(いざな)われて森

麾(さしまね)くような枝は武骨な手指のように彩を内へ内へと誘(いざな)うような動きを見せ、それを合図のように濃く繁茂する木々がその濃密さを壁か門扉のような堅牢な…