棺桶六

棺桶六です。甲冑を纏い木刀で殴りあう、世界一紳士的なスポーツ「ヘヴィファイト」などをや…

棺桶六

棺桶六です。甲冑を纏い木刀で殴りあう、世界一紳士的なスポーツ「ヘヴィファイト」などをやっています。 https://twitter.com/kannoke6 ※当noteにアップロードしている写真は全て私の著作物です。無断転載の場合は1点につき2万円(税別)を申し受けます。

マガジン

  • DAYS OF HEAVYFIGHT

    世界一紳士的なスポーツ「ヘヴィファイト」に関する記事のまとめです。

最近の記事

  • 固定された記事

お前がヘヴィファイトを始めるべき理由

 プロフィール欄にも書いてある通り、俺は「ヘヴィファイト」という世界一紳士的なスポーツを嗜んでいる。諸事情により今は開店休業中だが、それは一旦置いておく。  「ヘヴィファイト」とは何か――それについては、先人によるたいへん分かりやすい解説がすでにあるので、俺はわざわざ改めて書いたりはしない。それを書く時間も、そしてお前に読ませる時間もないからだ。  まずは下のリンク先を読んでくれ。 甲冑バトルと愉快な仲間たち(日本編) 甲冑を着て模擬戦を行う。アーマーコンバット(ヘヴィファ

    • 禍話リライト「お兄ちゃんが来る家」

      大学四年生の頃、単位を十分取得して時間にゆとりができた時に体験した話だという。 「アンタ、家庭教師やってんだって?」 先輩から唐突にそう切り出された。確かに大学生になった頃からずっとアルバイトとして続けている。 「ちょっと頼まれてくんないかなぁ、暇なんでしょ?」 「いいですけれど……教えるのはどんな子ですか?」 「それが、ト○イだとか大手の業者からも何人か行ってるみたいなんだけれど。どうも長続きしなくて。アンタくらい浮世離れしてれば大丈夫だと思うんだけどね」 どういう条件だ

      • 禍話リライト「畑の娘」

        あるサラリーマンが、地方の過疎地で訪問販売を命じられた時の話だという。 何にも成果が上がらない。そもそもどこにも人家がない。 しかも販売するノルマを課せられたのは、過疎地にはとてもニーズがあるようには思えない当時の最新機器だった。夏の盛り、朝から駆けずり回って当然ながら一つも売れていない。 「こんな田舎で買うヤツなんかいねぇよ……」 仕事とはいえ限界だった。熱中症一歩手前の体が日陰を求めて訴えている。もう倒れる一歩手前だという時、トタン屋根が据えられたバス停を見つけてベ

        • 2024年6月16日のヘヴィファイト

          6月後半のヘヴィファイトを報告する。 朝まで降っていた雨のせいもあってか、死ぬほど湿度が高く正気を疑うほど暑かった。こんな季節に甲冑を着て戦うヤツはあほだと思うでしょうか。正確には「どんな季節であっても甲冑を着て戦うヤツは一人残らずあほ」です。 ●編集後記 暑い。本当に暑かった。 なんならその後、夜までずーっと頭痛がしたんだけれどこれ熱中症だったのでは? 7月と8月は甲冑の練習がないので、次の更新は9月になる予定です。でも溜まっている写真があるため、蔵出し更新があるかも。

        • 固定された記事

        お前がヘヴィファイトを始めるべき理由

        マガジン

        • DAYS OF HEAVYFIGHT
          33本

        記事

          禍話リライト「赤いスリッパの女」

          もうすぐクリスマスという時期。街を行き交う人々が厚着になる頃だという。手塚さんという男性が学生の頃、友人の芝浦さん(いずれも仮名)と体験した話だ。 「おい、さっさと風呂に入れよ!」 前からやってきたホームレスらしき男性は、急に声をかけられてむっとした表情で顔を上げたものの、すぐに顔を伏せて道の端へと逸れていく。そう声を発した芝浦が、学生にしてはずいぶんと恵まれた体格だったからだろう。実際に彼は学校でも活躍が有望視される、武道系の部活の現役部員だった。 見ず知らずの相手であ

          禍話リライト「赤いスリッパの女」

          2024年6月1日のヘヴィファイト

          6月最初のヘヴィファイトを報告する。参加したファイターは8人。 そろそろ気温も高くなり、公園にも蚊が発生し始める。快適な甲冑の季節は終わりを告げ、愉快な地獄への遠足が始まった。 ●編集後記 実に1年ぶりの更新である。一度月ごと更新とか四半期更新にすると写真が溜まり、一度の更新に載せる写真の量が増え、億劫になり、やがてブラウザでnoteを開く機会も減っていく。end of mexico、荒野で死体を晒し、ハゲタカに豊富な栄養を提供することになった……。 なので今後はこまめに更

          2024年6月1日のヘヴィファイト

          雑記(20240529、二刀)

          最近(といってもここ2カ月くらいだが)、ヘヴィファイトで二刀を使用している。 (正確には刀じゃなくて剣なんだから双剣じゃねーかという気もするが、聞こえがいいのでここは二刀で統一する) 俺はヘヴィファイトを始めてから7年近く、ほとんど剣盾(片手に剣、片手に盾を持つスタイル。盾の形や大きさは一様ではない)のみで戦ってきた。理由は簡単、強いからだ。ヘヴィファイトはほぼ全身に当たり判定がある、しかし盾を持つだけで大きさによっては体を覆い隠すことができる。彼我の実力差が多少あろうとも

          雑記(20240529、二刀)

          雑記(20240408)

          3~4月にかけてオフ会に行った、2度。 3月末はライオンマスク氏が幹事(いつもありがとうございます!)、4月冒頭はタイラダでん大哥が全国の競馬場で駆けながら上京するという博徒みたいな旅の道中でのオフ会。 4月のオフ会で、同席者(多分しゅげんじゃさん。遊行剣禅さんかもしれぬ)から「貞子が異世界転生したら面白そう」という話が出て、俺は「怪物は正体が分からないからこそ怖いので、貞子を主人公にするのではなく異世界で凄惨に死ぬモブキャラの物語だといい」と言った気がする。 言いながら「

          雑記(20240408)

          【3カ月後に勝ちたい】バンダイスピリッツのプラモを(できるだけ)確実に予約する方法(絶対とは言わないよ)

          先日来の「第5回 30 MINUTES LABEL新商品発表会」や「HOBBY NEW ITEM INFO.」にてバンダイスピリッツのプラモデル新作発表が行われ、今回は待望の「30 MINUTES MISSIONS ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」が発表されましたね。 そして昨日(3月22日)にはプラモデルの予約が各種通販サイトで一斉に解禁されました。AC6をキッカケに、あらゆる通販サイトのサーバーが落ちる壮絶な予約争奪戦へ初めて参戦された方

          【3カ月後に勝ちたい】バンダイスピリッツのプラモを(できるだけ)確実に予約する方法(絶対とは言わないよ)

          雑記20240229(「仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド」感想)

          【ネタバレがあります】 おう、久しぶり。何飲む? おしるこ? 甘酒? どっちもいい? そう……。 いやぁ見たよ「仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド」。見たけどさぁ……どう? 楽しめた? 俺は、微妙かな……。怪作だとは思うけれど。 まず「ディケイド」をリアタイした特撮オタクとしてはさ、オリジナルキャストの人達が出てくれるだけでもありがたいって感じちゃうんだけれど、今回はそれも考え物だなって思ったね……。 まず半田健人さん演じる乾巧がさ、もう完全にたっく

          雑記20240229(「仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド」感想)

          雑記(20240122、怪談/カクヨムコン/逆噴射小説大賞)

          寒中お見舞い申し上げます。 某ビジネスホテルにて 年明け早々、とある地方へ出張で赴いた時のこと。 午前中に新幹線で移動。午後からリモートでの仕事や現地での会議への参加などそれなりに忙しい時間を過ごし、ホテルへ着いたのは夜も更けた頃だった。 出先でせっかくいただいたものの冷めてしまった弁当を胃へ押し込み、ベッドに転がり一息ついてスマートフォンをいじっていた時。 「ねぇねぇ」 窓の外から声をかけられた。 自分と同年代か、それより若い男の声。初対面の相手ではなく、少し馴れ馴

          雑記(20240122、怪談/カクヨムコン/逆噴射小説大賞)

          雑記(20231122)

          ベイブレードXというキッズホビーにハマった。 ベイブレードシリーズ、あの高速回転するメタリックなコマをガッチンガッチンぶつけ合うスリリングなスポーツだ。 ベイブレードの登場は1999年。当時の俺は最後の小学生期間を過ごしていた。俺の周りにはベイブレードを始めたという人間はいなかったが(当時はポケカがブームを迎えていた頃だったと思う。また俺とその友人たちは重度のガンプラ中毒患者だった)「隣町の小学生がベイブレードで遊んでいて指を折ったらしい」という噂が流れてきて、我々は見たこ

          雑記(20231122)

          むしはむものたちの家

          重く冷たい扉を開くと、まだ薄暗い朝の光景が広がっていた。白い息を吐きながら外へ出て、扉を閉める直前。廊下の奥に兄の姿が見える。 生前と同じ生気のない顔。生きている頃に比べ鬱陶しさは薄れたが、だからといって無になる訳ではない。近所迷惑も顧みず、力任せに扉を閉めた。 誓って言うが、俺は殺していない。両親の遺産を食い潰し、家族の思い出が詰まった家を丁寧にゴミで埋めて行く兄。そのゴミに足を取られて階段から落ちたのだろう、あの日俺が帰宅すると兄は首を妙な方向へ曲げてひゅうひゅうと虎落

          むしはむものたちの家

          雑記(20231026) 推薦文 映画「アニアーラ」について

          悪いね、急に呼び出して。何か飲む? おしること甘酒どっちがいい? どっちもいらない? そう……。 いや今日は見てほしい映画があってさ。知ってるかな? ヒラコーが呟いてたから知ってるかもしれん。「アニアーラ」っていうの。 ジャンル? ……まぁ難しいな。SFなのは間違いない。 でも「SF」ってさ、色々あるじゃん。例えば「エイリアン」のジャンルはSFでいいと思う。でもゲオ行けば「SPACE BATTLESHIP ヤマト」も「鉄人28号(実写/2005年版)」もSFの棚に並んで

          雑記(20231026) 推薦文 映画「アニアーラ」について

          雑記(20231011)

          雑記ってタイトルにつけとけば何書いてもいいと思ってるな。実際そうです。 今回は私が愛してやまない心霊ドキュメンタリーに付きまとう「心霊ドキュメンタリーのスタッフが『我』を出すのマジで苦手」問題です。問題つっても問題視してるのは今のところ私だけなのですが。 心霊ドキュメンタリーって何?と思われるかもしれません。視聴者から投稿された(というテイで)、全国津々でカメラに収められた怪奇映像を収録し、そのうち何本かをピックアップしてスタッフがその真相や背景を取材するというジャンルです

          雑記(20231011)

          炉神

          秋津洲の神は、時折気が触れる。 「困った時の神頼み」も過ぎれば神には毒となる。飢饉だとか、大きな災禍の後だとか。人心の願意が一つ所へ集まれば、神は己の格を超えた願いでも成就させようとしてしまう。それは文字通り「神の国」である秋津洲に、決していい結果のみを齎さなかった。 神酒の入った瓶子が背嚢の中で音を立てる。風が強くなってきた、烏帽子が飛ばされないよう紐を締め直す。脇に携えた祝詞も今一度確かめた。頂まであと少し。賀多神社は奥宮を山頂に、里宮を麓に持つ神社だ。私が今向かって