蟹江大砲

はじめまして。よろしくお願いします。文章の練習のためにやっています。

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最近の記事

詩 松屋の悲しみ

松屋で牛丼を食べた。たくさんの紅ショウガを入れて、味わうというより炭水化物とタンパク質と塩分で、頭の中に沸いた食欲を打ち消すように食べる 店内に西日が差し込んでいる。学生の頃、国道沿いにある店舗で、まったく同じ姿勢で、同じ風体で食べていた気がする 店に入ってくる人と人。店員の人。システム化された、変わらない味 ある時は夜、自転車に乗って食べに行った。24時間営業の松屋 日本にナイトホークスが存在するとすれば松屋のカウンターだ 深夜、まばらな客と、国道沿いを走る車のヘッド

    • 情報の制限

      常にスマホを触っているのは 情報が好きなのか、それとも世界中で起こる争い事に心を痛めているのかというと、そういうわけでもなく とにかく、短絡的な刺激を必要としているだけなのだろう 情報の中身ではなく、刺激自体が目的となっていて 常に何か刺激が足りないという感覚=不満足の状態に置かれてしまっている スマホを見ているときに、本を読んでいるときとは違う、飢餓感や憂鬱感が付きまとうのは、情報が本のようにある一定の完結した物として統合されておらず、未完成の状態にあるからだろう 物事

      • 詩 この地点

        長生きできなそうって言っている たしかに毎日3時くらいまで起きていたらそうかもしれない 歯はぼろぼろで、睡眠も浅い そして、取り組むことが必要とも言っている 燃え尽きることにあこがれていても実際にできることは少ない でも、自分の満足感を基準にすれば別に何かの基準に合わせる必要はないから、全体的に肯定されている その部屋に閉じこもっていた自分が、今更こちらを見ている その視線に気づかないふりをして、特徴のない昼食を食べて過ごしている この地点は、幸福のようなものでもなく、

        • 詩 笑顔の男

          犬と猫などの動物のいる町 うどん屋もある たくさんの希望を持って来た 人格的にすぐれた人々のいない場所ではあるが むしろかなりありえない角度で こなす仕事 配達のような動き とにかく急いで動いて 精神を集中させている 私みたいな 足と手足 動く虫みたい 真っ赤なジャンバーを着た男が 身体能力の高そうな動きをして バスに乗り込んでいる その後の人生の消息は断片的で、資料が足りないから 想像で補うことにする ぱっとした見た目の世渡りのうまそうなやり方で 何を目的にしている

        詩 松屋の悲しみ

          詩 すばらしい日々

          食べたくないのに食べてしまう 食欲が暴走して、丸亀製麺とマクドナルドで腹を満たしてしまう 炭水化物を取り入れて、すぐに眠くなって、起きると髪の毛が湿っている 元気を出してみる 外を歩いてみる 昼に起きたらすぐ夕方になるから もっと早めに起きて、ストレッチとかしてみたら 色々と改善して、すばらしい日々がやってくる

          詩 すばらしい日々

          詩 夢の眼

          髪の毛は短めで 何か強い熱があって、気になったら話しかけている 音楽を聴いたりもしていて、別に臭くはないから、人気者でもある 少し前まで一人暮らしをしていたらしい (その小屋の住人になって、エコ的なシステムの研究にいそしんでいる男の話を忘れてはいけない) とりあえず何か、はつらつとした人らしいのだが、私はあこがれるばかりで、写真すら見たことはなかった だから想像的なものでしかないのだが、そのような素晴らしい人間が実在することは、とても生きる糧になるんだと思っている

          詩 夢の眼

          生活と道具と自然と みちのく民俗村へ(岩手県北上市)

          岩手県北上市にある「みちのく民俗村」という場所へ行ってきた。 村内には茅葺(かやぶき)の民家がたくさん並んでいて、昔の家ってこんな風だったんだなぁという感想を持ちながら眺めていた。 いわゆる校外学習的な見学に終始してしまいそうな場所なのだが、せっかく来たのだしもっとこの場所を見て楽しもうと思った。 茅葺屋根とは白川郷などが有名だが、屋根を見てみると、文字通りかやで作られた屋根であることがわかる。 かやとは「ススキ、ヨシ、藁、イネ」などのことを言うらしい。普通に木の板で屋根を

          生活と道具と自然と みちのく民俗村へ(岩手県北上市)

          筋トレと料理について

          筋トレと料理を毎日するようにしている 筋トレは、youtubeで見つけた腹筋と腕立ての動画を2本。計10分くらい。ムキムキになる気はなくて、太らない程度にやっている。 料理はスーパーで食材を買い、クックパッドなどを見て気になったもの作ってっている。 どちらもゴリゴリ本気でやっているわけではなく、適当な感じで。 なぜ筋トレと料理をしているかと考えると、生活の中で、自分でコントロールできる領域があることは大切であると思うからだ。料理はレシピどおりに作れば必ず完成するし、筋トレ

          筋トレと料理について

          顔ばかりで疲れるからアニメを観る

          2週間くらい前から、ドラマを観ようと思い立って毎日作品を鑑賞している。 月曜は韓国ドラマ、火曜はアメリカのドラマ、水曜は日本のドラマというように曜日を決め、毎日違う作品を観ている でも挫折しそうになっている。 これまでドラマってあまり見たことなかったんだけど、映画に比べて予算が少ないからか基本会話シーンばかりだ。 良い作品の会話シーンは面白いのだけど、基本的に人間の顔ばかりが写っていて疲れてくる。 何かに悩んでいる顔、怒りの顔、笑っている顔、楽しんでいる顔、悲しんでいる

          顔ばかりで疲れるからアニメを観る

          詩 フードコート

          異様な大きさの、ショッピングモール フードコートの椅子に座っている サブウェイの、タコス味にかぶりついている男 ヘンテコなリュックと上下ちぐはぐな色合いの服 独り言を言っている 変な臭いもする この清潔な無菌空間の中に 異物として現れた 長楕円形サンドウィッチを食べる男について 語る言葉を保有していない この郊外の、デカめ空間の中に どのような夢がかつて存在し、消えていったのか ここが新しい物語が生まれる場所と言われてから すでに数十年が経過している 何も生み出さずに

          詩 フードコート

          詩 完全なる穴ぽこ君

          完全なる穴ぽこ君 頭と心に穴が開いてしまっている 穴ぽこ君 布団から起き上がれなくなって寝てばかりいる 完全に沈み込んで 夜にはお菓子を、主にマイクポップコーン(バターしょうゆ味)と ドリトス(メキシカンタコス味)を食べている 通り沿いのビッグボーイとはるやま 代替された郷愁を おいしいチョコ味のパン 友達いなくてもおいしいよ 自転車に乗って商店街を通り抜けた 銀色の水筒 切りそろえた髪の毛 ここはふるさとかもしれないが 今はこうして、夜の光跡群の中

          詩 完全なる穴ぽこ君

          詩:しっとりとした大工

          大工的な見た目ではないのだが、大工仕事を好んでいるようだ よく知らないが かなり情熱をもって物事に取り組んでいるらしいが 私にはその情熱が意味不明に思えている 情熱=人生という熱をもって、でも見た目はクールって感じで やっていってる。 これは博物館的にみて価値のあるものか 学芸員の方は、眼鏡をかけてほこりとかはらって展示内容を考えたりするのが仕事らしい。 まぁとにかく、これはこれとして置いといてみよう

          詩:しっとりとした大工

          詩:純粋にキモイ男だがいいやつでもある

          純粋にキモくなって、変に背が高いんだ 謎の行動力があって、確信をもって歩いている だけど根本的にダサくなってしまってもう取り返しがつかない地点まできている 本当にへんてこな角度ばかりにして、何か、かなしみみたいなものをとらえたつもりになっている。 変なサングラスでうろうろしているんだ とりあえずほっとこう 何かしている人として確定拠出年金的に放置するのが吉なのだ だから私は私のやりたいことをやって この男のことはあまり見ないようにしようという結論だ

          詩:純粋にキモイ男だがいいやつでもある

          作家性を持続するには

          必要なのは、夢を頭に抱えたまま、夢の現れを現実において実現すること。 弱さと内向性のある精神を抑えて、現実に働きかけるためには、夢の強度が高くなければいけない。現実における煩雑な手続きを行う行動を支えるための、大きな夢を頭に抱えていなければいけない。夢のために、現実を利用しているのではないかという問いは常にあり、そこに落とし前をつけていなければいけない。夢が私だけの世界である可能性を越えないといけない。夢が私を包む全体であるならば、それは個人の願望の世界ではなく、それ以外あり

          作家性を持続するには

          根拠なく自身を持って堂々と居ること ―映画「リコリスピザ」感想

          映画リコリスピザを見た 主人公の青年の生き方がよかった 能力的に秀でていたり、見た目がかっこいいわけではないのに、常に自信を持っていて、堂々としている。行動力があり、思いついたらすぐ動いている。 根拠なく自分に自信を持ち、思いついたことにチャレンジすることによって物語の中を生きることができる。物語の中の登場人物になることができる。 考えてばかりで、動けなくなって、家にばかり閉じこもっていると物語を生きることができなくなる。 今は身の丈あっていなくても、その内に合うよ

          根拠なく自身を持って堂々と居ること ―映画「リコリスピザ」感想

          アート空間は

          芸術とは言語でないもの 言語による分断に対抗するもの だとすれば、自分のできることを、よく見極めて 続けること 続けることのみが力ももつことが、わかってきた 地道に持続すること 持続するための心を見失わないこと 惰性で続けないこと 私の能動性と合致したやり方を確立すること 何年もつづけて、形をさぐること 能力はなくても 持続と継続と思考の積み重ねが力となり ある形を形成するまで練り上げることができる 昔から心の中にあったのか あとから事後的に生まれたのかわからない その

          アート空間は