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【ジモティー体験記】コンビニの前で物干し竿を持って待ち合わせをした話

みなさんは、『ジモティー』というサービスはご存じでしょうか。
自分の所有物に値段をつけて他人に渡すサービスであれば、メルカリなどのサービスを思いつきますが、このジモティーは『無料で』渡せることが特徴です。
不用物なのだけど、使いたいと思う人がいるのであれば捨てるのではなくて他人に譲りたい、という需要を叶えるこのサービス。まさに『循環』という感じがして理念に共感をしてしまいます。

ドラム式洗濯乾燥機を手にしたことで、かなり多くのものを手放すことができましたが、その中の一つに『物干し竿』があります。
洗濯を干す、という行為を一切しなくても良くなったため、当然必要では無くなります。
しかし、この物干し竿。処分するのが面倒くせ〜!となってしまうのです。
まずはコンビニやドラッグストアに行き、粗大ゴミ用のシールを購入し、粗大ゴミ処理場まで持参をする。しかも、開いている時間が平日のある曜日の午前のみであったり、一ヶ月に1回の日曜日の午前のみ、とかなり限られているのです。
処分するまでのハードルがなんと高いことやら。

ただ、まだ全然使用できる状態であったため、
譲れるのなら誰かに譲りたい、と思ってもいました。
しかし、友人に「物干し竿要らない?」と聞いて回るのは、あまりに珍妙で滑稽であり、明日からのあだ名が『竿竹屋』になることは避けられないでしょう。
そこで、『ジモティー』というアプリを使って、自宅の近くに引き取ってくれる人がいないか、探すことにしました。

登録はかなり簡単に済ますことができました。
早速物干し竿を登録してみると、なんと『登録直後』にメッセージが送られてきて、物干し竿の引き取り手が見つかりました!体感、5秒でした(本当にすぐだった!)。
正直、かなり驚きました。
ずっと捨てようと思っていた物干し竿を、ちゃんと欲している人がいたなんて。捨てなくて良かったです。
メッセージで簡単なやりとりを行い、翌日に自宅の近所のコンビニ前で受け渡すことになりました。受け渡しは人目の付く場所で!と決められています。
その特性上、直接会って物品のやりとりをしなくてはなりませんので、若干は不安もありましたが、受け取り手の方の評価を見て安心することができました。

さて、引き渡し当日。物干し竿を車に積んで、仕事場に向かいました。
そして退勤後、早速引き渡し場所のコンビニへ向かいます。
急な予定変更も、ジモティー内のメッセージ機能でやりとりが可能であったので、安心することができました。
(仕事終わりに、時間を少し早めたい、というメッセージが来ていました。相手は家の近くの人であることが確定しているため、融通が効く点も良かったです。)

コンビニに向かう途中、僕は実はかなり緊張していました。
ネットで知り合った人と現実で会うのは、初めてであったのです。
SNSやマッチングアプリ等が普及しており、ネットで知り合った人とリアルで対面することはもはや、価値観として普通であるのかもしれません。
でも、僕は初めてであったため、緊張しました。
「どんな人なんだろう…」「怖い人だったらどうしよう…」
「今日の服装、変じゃないかな…」
「やっぱり、お気にのワンピで来た方が良かったかしら…」
などと思いながら、コンビニに向かいます。

約束の時間よりも、10分程度早く着いてしまいました。
これはさては、あれですね。
「ごめ〜ん、遅くなって!待った?」と、手を振りながら近付いて来る相手からの声かけに、「いや、今来たところだよ!」と白い歯を光らせながら答えると良い、という『アレ』ですね。
そう答えるのが良いと、本か何かで見たことがあります。

ここで、あることに気がつきました。
受け渡す相手からしたら、自分が受け渡し人だと分からないだろう、ということです。そこで僕は、物干し竿(1mよりちょっと長いくらい)を持ってコンビニの前に立っていることにしました。
マッチングアプリでは、『当日は、赤い服を着ていきます!』や『プーさんのキーホルダーの付いた鞄が目印です!』と言って、相手の人が分かりやすくする配慮をするのでしょう。知らんけど。
僕の場合は『物干し竿を持って、立っています!』です。

そんな、日用品で戦うドラクエの勇者みたいな姿でコンビニの前で待っていると、約束のお相手が現れました。
「ごめん、遅くなって!待った?」の声かけにスマートに応答する準備をしていましたが、やはりそこは初めまして同士の大人。無難な挨拶を卒なくこなします。
ものすごく丁寧に対応していただき、無事物干し竿を渡すことができました。
こんなにも簡単に最適な方法で手放せるなんて、ちょっと感動してしまいました。

いかがでしょうか。
メルカリで出品するほどでもない。なんならちょっと梱包面倒くさい。
リサイクルショップに持って行くほどでもない。
粗大ゴミとして処分するのは面倒臭い、という物を、ジモティーで手放してみてはいかがでしょうか。
なんなら、今欲しいと思っているものを、譲ってくれる人が、自分の近所で見つかるかもしれません。『循環型社会』という感じがしてとても好きです。
そして何より手順がシンプルでしたので、ハードルはかなり下がるかと思います。
もっと早く知りたかった、と思っていますね。
みなさんもぜひ、お試しください。


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