手塚治虫のブッダ
今年の4月に図書館で手塚治虫のブッダを1巻だけ借りました。
おもしろかったので全巻借りたかったのですが、常に誰かが借りていて借りられませんでした。
私は、漫画は一気に完結まで読みたいので、少しずつ借りたくありません。
なぜなら、洋画もそうですが、横文字の人物名が覚えられなくて、誰が誰か分からなくなり、ストーリーが分からなくなり、混乱するからです。
洋画は、2回見ないと、ストーリーを把握できません。
案の定、ブッダを全巻借りて、読み終わった時、誰が誰の子どもか、誰と誰が兄弟とか、混乱しました。
でも、2回読み込んで、やっと人物相関図が分かってきました。
それにしても、改めて手塚治虫は漫画の天才だと思いました。
絵の緻密さ、表現力、壮大さ、迫力、素晴らしさは言うまでもなく、ストーリー展開もおもしろい。
架空の人物を登場させながらブッダの生涯を描き、「歴史は難しい」と思っている私や読者をスーッと歴史の世界へといざない、ギャグを交えながらおもしろおかしく話を進め、「仏教」の教えを分かりやすく描いています。
私のヘタな説明よりも、プロの説明の方が深く掘り下げてあって、読んだだけでは分からないポイントが押さえてあって、素晴らしいです。
私は、手塚治虫が描いた主人公のブッダの顔が刻々と変化している様子が素敵だなと思いました。
王子時代の気品ある顔
出家するため剃髪した直後の凛々しい顔
2ヶ月断食した後、苦行の意味を疑うようになったシッダルタの顔
色気の出てきたシッダルタの顔
悟りを開く間際のシッダルタの顔
額に聖なるしるしと「ブッダ」と言う名を手に入れた直後のブッダの顔
神々しいばかりのブッダの顔
若さと気品と神々しさと美しさ全てが揃っている時のブッダの顔
貫禄が出てきたブッダの顔
私たちがお寺でよく目にする大仏像の顔
天に召される時のブッダ
どこかで見たことのある風景だけど、思い出せない。
そして、3巻と4巻に出てくるアッサジという少年とのシッダルタの物語が大好きです。
アッサジはいつも鼻水垂らしててかわいくて、自分の死期や死因を知り、怖気づくことなく、静かに生涯の幕を閉じる、そんな生き方がすごいなと思います。
手塚治虫のブッダとてもおもしろいです。
それでは、またお会いしましょう。
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