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アメリカの海の近くで始まった初めての子育て。まもなく長女は巣立っていきます。


この夏は日本からやってきた甥っ子がサーフィンキャンプに参加したので、その期間中はビーチまでの彼らの送迎が私の日課となり、そこで思いがけず毎日、海と接する時間が生まれました。


実はそこは馴染みのあるビーチ。というのも次女が1歳になるまで、そのビーチまで徒歩で30分、自転車であれば10分のところに住んでいたからなのです。鹿児島の錦江湾の海を毎日見て育った私にとって、海を身近に感じることができるのはごくごく自然なこと。その家に住みたい! 迷わずオファーをいれたのでした。

長女を妊娠中は、家からビーチまでウォーキングをしていました。そして異国の地で初めての出産は我が家から車で5分ほどのところにある、部屋からは海が見える病院で、でした。通常分娩(無痛のことをそういう)であれば2泊3日で退院なのですが、最後の日に長女の黄疸が判明。アメリカで初めての小児科に通って医者の指示の元、血液検査を受け続け、自宅でも治療していたものの、数値が生命危険数値に達したため、長女のみ小児科に再入院。そのときの病院も海のそばでした。

黄疸の治療もうまくいき、私の体調も回復し、長女の首が座る三か月ごろから、時間があれば海まで散歩することを心掛けていました。赤ちゃんは外気に触れさせた方がよく寝るし、外にでることが赤ちゃんの成長にいい効果があると言うものの、なんせ初めての子育てなので、母である私も要領を得ない。外出する準備に時間がかかったりすると、お腹がすいたとぐずられたり、おむつを替えなければ行けなかったりと、外に連れ出すタイミングを逸してしまう。散歩という単純なことがなかなかうまくいかないのです。

そしてやっと準備が完了して、ベビーカーにのせて出発するとほどなくして、今度はギャン泣きがはじまります。あやしても泣き止んでくれないので結局抱っこをする羽目に。抱っこをしながら空っぽのベビーカー、荷物でしかないベビーカーを押して散歩をするということも多々ありました。

一人すわりができるようになってからは、親が乗る自転車にバイクトレイラーをつけ、そこに娘を座らせて、水や食べ物、お気に入りのぬいぐるみとブランケットをおいて、海までサイクリングをしたものです。

お気に入りのぬいぐるみとバイクトレーラー

そんな思い出たくさんのビーチを久しぶりに訪れて、妹と二人、冷たい海の中を裸足で出たり入ったりしながら打ち寄せる波と戯れていると、「やっぱり海はいいねえ」と妹。

海で裸足になると童心に帰ります

私「ほんと気持ちがいいよ。たまにはこういうのもいいね」
妹「前はここから近いところに住んでいたんだよね」
私「あのころは自転車でよくきてたよね」
妹「家から近かったものね。〇〇ちゃん(長女の名)が小さかったよね。かわいかったー」

ビーチでよく遊びました。

長女が5歳、次女が10ヶ月のときに越してきた今の住まいも車を20分ほど走らせたら、一番近いビーチにいけるのですが日々の雑用に追われてなかなか足が運べない。

たまにいくことがあっても、それは子供たちの用事のためだけで、お友達のお誕生会だったり、高校のグループでのハングアウトだったり。以前は海のそばなんて危ない! と大人の私は必ずつきそっていたものですが、もうそんな必要はない年頃まで成長しました。

高校の仲間と卒業前に

異国の地で始まった私の初めての子育てですが、6月に高校を卒業した長女はまもなく大学進学のために我が家を離れます。目の前に広がる海をみながら、太平洋を眺めながら、この向こうに繋がっている日本からアメリカにきて、あっという間だったなとちょっとだけ感傷に浸り、「あと一人(次女)、子育て頑張るぞ」と気合を入れるのでした。



#わたしと海

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