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憧れるけどできない、マレーシアバス旅の本

マレーシアの本屋のマレーシアコーナーで、素敵な本を見つけた。15分くらい立ち読みして、一度本屋を出たのですが、やはりあれはすごく良かった!と思い、戻って買いました。
My Journey By Bus。バスでマレーシア内を旅行する体験談と写真の本です。

My Journey By Bus
パハン、トレンガヌ、クアンタン編。

内容はそのまま、バス旅。旅行ブログみたいなエッセイみたいな本です。著者はチャイニーズ系マレーシア人。男性40代。過去にドイツと日本(広島)の大学に留学していたそう。
(読んでみて知ったのですが、これは2冊目ということでした。1冊目はマレーシア北部のペラ、ペナン島、プルリス、ケダ編というのがあるらしい。)

この本の素敵なところは、なんといっても写真。写真が素敵なのです。写真が素敵な旅行ブログみたいだけど、画面が動かないのと広告がない分静かで、ブログを見てるより没入できて気持ちいい。

それからバスの旅というところです。
私は公共交通機関に乗る旅行が好き。路線バスとかローカル地方鉄道とか、各駅停車の列車とかに理由もなく乗りたいタイプ。過去には無駄にお金をかけて私鉄縛りの旅とか各駅停車に乗る旅とかしてたので、バス旅というと私の趣味ど真ん中の旅行なんです。
また、本の前書きにも書いてあるけど、この国ではほとんどの人は車(か鉄道)を使って旅をする。バスというのは時間が不安定で、この国ではあまり旅行に適しているとは言えない手段なのです。
あえてそれを選んで不自由なことをする。。。なにそれ楽しそう!私もバス乗りたい!

さらに、行き先が有名観光地じゃないところ。バス旅の途中に観光地があれば寄り道して見に行ってるけど、そこもマレーシア人以外にはあまり知られていないような景勝地とかで、あとはローカルな街や村で、ご飯を食べたり自然を見たり、街の建物を眺めたりしている。
マレーシアに旅行に来たとして、この本に掲載された街にあえて行く人は居ないんじゃなかろうか。知られざるローカル感がすごく楽しい。

そんでもって、読みやすさ。英語なんですが、単語も簡単だし文章も平易な言い回しなので、英語が苦手な自分でも読んで意味がわかるし、雰囲気もわかる。わからないところはスマホのカメラ機能で翻訳すれば、充分読み進められます。
また訪れた街ごとに短めに章立てされているのも読みやすい。少しずつ読むのにちょうどいいのです。毎回最後のページには手描きの地図も載ってて、かわいい。
内容も、観光ガイドではなく旅行ブログエッセイなのが自由で良い。著者が街で見た何かをきっかけに考察を深めていったり、雑学を披露したり、仲良くなった人との会話が書かれてたり、読み物として飽きないです。

こんなページ

なおここで申しますと、私は全く英語が聞き取れない、カタコトでしか喋れない状態でクアラルンプールに住みし者。ですが、大都会クアラルンプールではそれでも全然生きていけるんですよね。。。
買物の会計はレジに表示された金額を見てカードでピッと。公共料金はネットバンキング。クアラルンプール内は電車網も発達してるし。スマホのアプリでタクシーは呼べるし、ご飯は配達されるし。
逆に言うとこれらのインフラが全くない場所では、1日も生きて行けぬ者なのです。

また、清潔の国ニッポンから来たため、いわゆる東南アジアのバックパッカーが泊まるような場所、特にトイレが無理です。(マレーシアのトイレは穴が空いてるだけで、トイレットペーパーを使わずホースの水で洗うらしく、床や壁は常に濡れている。)コンタクトレンズ常用者なのできれいな水がないと夜眠れないし。陽射しが強いから日焼け止めは毎日塗るから、毎日ちゃんとクレンジングしたいし。ローカル食堂など屋台やコピティアム的なところは慣れたけど、ハエが必ず飛んでるし、好んで行きたいとは思わない。。。

上記を鑑みて、マレーシア国内の観光地でもない場所を、ネット予約もできないローカルバスで旅行するなんて、もう200%不可能な旅行スタイルなのです!バスには乗りたいけど。

今回手に入れた本は、その、できないけどできたら良いなあ、楽しいだろうなあ。。。という羨望と憧れが、ブログとかのデジタル情報ではなく物理的に形になって眼の前まで来てくれた感。良い本買えた。
読んでる章の街をグーグルマップで出して、経路とか調べながら読むのも楽しい。
狭く暗い洞窟の中を一人ずつ這って移動して最後には泥だらけになった上、ガイドからミネラル多めで保湿に良いから顔にも塗ると良いよ!といわれる洞窟ガイドツアーの様子を読んで、絶対に体験したくない。。。と思うのもまた楽しい。

タイトルを検索すると、日本語版も出るとかいうニュース記事がありました。出てるのかな?出てるなら日本語版で読んでみたいです。1冊目の北部方面のも続けて読んでみたいなあ。

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