26歳、洋服迷子
26歳になって、どんな服装をしたらいいのかわからなくなってきた。
なんだか、手持ちの洋服が一斉に似合わなくなりだしたのである。
普段仕事に着ていく服は、私服可にもかかわらず自分のなかで勝手に制服化されていて、シャツにカーディガン、暗めの色のボトムといった格好だ。
もう少しおしゃれしたいな……と思いつつ、結局動きやすいこのスタイルで出勤している。
けれど、休日くらいはせめておしゃれな服装をしたい。
というか、そうでもしないと、自分、大人の女性としてちょっとやばいのでは……?と焦り、先日久しぶりに洋服を見に行った。
しかし、お店を見ていても、
「これは若すぎる……?」
「こっちは落ち着き過ぎかな……」
「これは冒険しすぎ……?」
と、迷いが生じてしまう。
本当は、いつも着ていないような革新的な服や小物にチャレンジしたい気持ちもあった。
ボアブルゾンとか、ワンピースとか、黒くて小さいつやつやの鞄とか(私にとっては革新的な服装)。
けれど、これらの服装はなんだか私の年齢では違う気がしてしまう。
迷いに迷った末、いつも選んでいるような服(水色のトレーナーと白いニット)と、唯一、革新的な服(ボアブルゾン)を手に取った。
* * *
個人的に、買った服はすぐにおろさず、頃合を見計らって着ることが多い。
特に理由はないのだけれど、いつも、こうしているうちにその服の着時がわからなくなってしまう。
しかも、冬の入口はすぐそこに迫ってきている(北海道の冬はダウンじゃないと太刀打ちできない)。
そんなこんなで、せっかく買ったことだし、今回はすぐに着てみようと決意した。
ボアブルゾンを着て、母と、5つ離れた妹と一緒にカフェへ行った。
母も妹も、特に私の格好について何も思っていないようで、あっさりと「その服いいね〜」なんて言ってくれた。
「若づくりかな?」と言うと、「そんなことないし、そうだとしても別にいいしょ」との返事。
そっか、私の気にしすぎだったのかもしれない。
もっと、自分がいいなと思った服装に、素直にチャレンジしていいのかも、と思った。
* * *
先日、スピッツの草野マサムネさんが、自身のラジオ番組でリスナーの方からの質問に答えていて、そのときの質問が、「服や物を選ぶときに自分の年齢を気にしてしまうことはありますか?」というものだった。
草野マサムネさんといえば、昔とほとんど変わらない若々しい歌声とルックスで、今もカッコよく音楽を続けている。
草野さんは、「昔流行った服装が今リバイバルしていたりするけれど、ケミカルウォッシュなど、さすがに手を出せない服もある」と答えつつ、
「若作りをする、そういう気持ちで服を選ぶのも大事だと思う」と語った。
この質問と回答、まさに今の私の悩みと合致していたので、心の中で「そうだよね…!!」と何度も頷いてしまった。
いいものや楽しいものをせっかく見つけたのに、年齢を気にして手を出せなくなってしまうのはもったいないことだ。
何歳になってもおしゃれに関心を持って、実際にカッコ良く歳を重ねていく。
それを実現している人がいると思うと、とても勇気づけられる。
26歳にして、まだまだファッション初心者な私。
いろいろ研究して、おしゃれな大人になるのが目標です!
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