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がんばろうそっと背中を触れた手が。あなたじゃない落ちるべきなのは

薬を飲む前に思う
今の内に吐いておこう
夜に食べたうどんオートミールカップラーメンが巻き戻しのように逆再生して口から出てくる
いずれカップラーメンのカレー味からうどんに変わり酸っぱい味に変わっていく
涙と鼻水を垂れ流しながら
喉に指を突っ込む
はぁ、スッキリした。
これで薬を飲んだら寝れる。
少しホッとする。

薬飲まなくても寝れる日が来るように。
薬に操られない生活を送りたい。
そう願って薬箱を買って薬を目に見えるところから隠した。
無駄だった
薬が手のひらで溢れかえっていないと不安になる
イブや胃腸薬でかさましをして量を増やす
医者に1ミリ1錠から
0.5ミリ2錠にしてもらった
中身の分量は何も変わらないのに
手のひらに溢れる薬の量で
中身や用途はなんであれ
心は安らいだ
今日も眠れる

今日も仕事はお休みをもらっていて
でも、罪悪感と自己肯定感の低さから
寝ては起き寝ては起きを繰り返す
でもベットからは起き上がれない

自己肯定感を上げるには
小さな約束事を一つずつこなしていくことで上がっていくと聞いた
ハウルの動く城をみてソフィーがおばあちゃんになった時
絶望に駆られず鏡の前で
あなた思ったより元気そうだし服も前より似合ってるわ。と自分に言い聞かせるシーンを思い出す

さぁ、少し起き上がってソファーに移動してみようか

そう声をかけ起き上がりソファーへ移るが結局そこから動けず何もできずおずおずとまたベットへ戻る

何もできない。置く場所もない机、脱ぎ捨てられたアウター。
散らかった部屋を見ながらまた夢の中へ入る

夢なのか現実なのかわからない境界線で
金縛りに合う
…ガチャと扉の音がして
誰かがこっちに歩いてきている音がする
鍵は閉めてあるはず
動けない助けて…

はぁ、こんなリアルな夢見たくないよ泣

心も体もきつくて
夜の仕事を辞めた2ヶ月前から
掛け持ちをしなくなって一人の時間が増えた
それを望んで夜を辞めたのだ
人と接することが面倒くさくなって
一人になりたくて
昼と夜の掛け持ちをやめた

でも今はどうだ
一人の時間が増え
自分を嫌でも見つめ直す時間が増えた
自己嫌悪で死にたくなった
家をどんなに改造して居心地よくしても何も変わらない
昼を休む頻度も何一つ変わらない
自分は社会不適合者だと
まじまじと感じさせられる
この前だって気づいたら9時半で
午後から行きますと言ったくせに
無理しなくていいよ。の一言で簡単に仕事を休んだ
望まれてない
いたら少しは楽になる存在。
私はそれくらいの端っこの人間
今はそれくらいがありがたい
少しずつ変わっていこう

忙しくて自分すら見れてないくらいがちょうどよかったのかもしれない
私には
私には
私という大きな敵と戦うには
まだ早かったのかもしれない
忙しさで気を紛らわせていた方が
ずっと幸せだったのかもしれない
自分と向き合う方がきっとずっともっと
不幸だから

この間、夜働いてたオーナーから
少しは元気になったか?また気が向いたら客連れて遊びにこいよ。と電話が来た
いや、大丈夫です。こっちはお陰様で楽しく元気でやってますよ。
そう電話を切り
携帯を握りしめ、一人ぽろっと
泣いた

吐いて顔を洗って歯磨きをして薬を飲む

今はこうでしか生きられない
たくさんの逃げ道、楽に生きられる日を夢見て
でも今の私には
どれが悪でどれが善意か
どこに頼ればいいのか
頼る能力も身につけていない
自分一人で判別する能力はまだ身に付けられていないようだ
未熟で不完全で脆い

自分のことを受け入れてくれたようで
自分のことを肯定してくれたようで
夜の世界にそっとお金を差し出す
これが間違ってるわけじゃない
でも、それを生き甲斐にするのは
そのために昼仕事を頑張ろうと思うのは
今の私はやっちゃいけない
間違っていると思う

他人がどうかは別として。


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