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新型コロナ時代こそ漢方(4)コロナ対策は真逆?! 西洋医学 vs 東洋医学②

とりあえずできることって?東洋医学の場合

それでは東洋医学の場合です。

例えば明日起きてみたら、突然熱、咳、吐き気、だるさ、などの風邪症状のいずれかがでてるところを想像してみてください。

まず新型コロナかインフルエンザかだろうか、と慌てますよね。

人的接触や症状の心当たりや検査がない限り、まずわからないですよね。

そしてどちらにしても、新型コロナ流行中の今、軽症の段階で病院に出向いたところで、受け付けてもらえない状況になってきました。東京ではすでに医療崩壊が始まってしまいました。

仮に受け付けてもらったとしても、検査とか解熱剤もらったりとか。弱ってれば点滴など。またはダメ元で副作用を承知で既存薬を使うなど。前回記載しましたように、西洋医学では大してできることはありません。

そんな時、東洋医学では、ウイルスの種類がなんであろうと、まずできること、やることが何通りもあります。それも初期段階であればあるほど効果的です。初期段階にできることがほとんどない西洋医学と対照的です。

というのも、東洋医学の全てのアプローチは、各個人の体質と症状の出方に合わせて、人間の体が本来持っている健康になろうとする力をサポートし、崩れた機能バランスを基に戻すという、恒常性(ホメオスタシス)の回復に主眼をおいているからです。

いわば、対応が病原菌別ではなく、体調別になるのが西洋医学との大きな違いです。

ウイルス感染といった、風邪的な症状においては、免疫力の活性化を始めとする、ウイルス増殖に対抗する身体機能を調整することが治療の焦点になります。

特にごく初期のかかりかけに関しては、ウイルスの種類にかかわらず、症状と体質、タイミングがあっていれば、同じ治療法でも一定の効果を出すことができます。ぴったりマッチしていれば、本人も私達東洋医学の治療家もびっくりするほどの回復をみせることが多いです。

そして効果があってもなくても、病状が進行または変更(軽快も含む)するに従い、治療内容を少しずつ変えて、改善が安定するまで続けることができますから、継続することによってある程度の効果は得られると考えていいと思います。

できるだけ早い回復には、「できるだけ早く」そして「正しい治療」を行うことが大事になります。この理念は、風邪症状に限らず、全ての疾患にあてはまりますが、風邪症状は、ウイルスが体内で増殖することでおきますので、その治療はウイルスの増殖スピードと競争になってきます。

よって、かかったかなと思ったらとにかくできるだけ素早く対処することが、回復スピードの鍵を握っています。ここも西洋医学の自宅療養で安静、という指示と対極にあるかと思います。

東洋医学の治療法は大まかに鍼灸と漢方薬に分かれます。私が住むフロリダ州では、両方の資格さえあれば、中国のように両方の治療が可能です。日本では鍼灸師の方は鍼灸治療のみ行い、漢方処方は漢方薬剤師が別に担当する必要があります。

いずれにしても、新型コロナ流行中は休業要請と感染予防の観点から、鍼灸院での治療は残念ながら難しいことがでしょう。でも漢方薬の購入なら、特に事前であれば可能なはずです。

理想は、個人個人の状況に合わせて、カスタムメイドの処方をすることですが、残念ながら日本では、そして新型コロナ感染下では難しいでしょう。そもそもかかったかな、と思ってから「すぐ」処方してもらうことはなかなか難しいでしょう。早くても半日はかかってしまい、その間にウイルスの増殖と症状の悪化はすすみます。一人暮らしでは、処方の相談と受け取り自体が困難になると思います。

ですので、今のうちに漢方薬局に相談して処方してもらうか、ドラッグストアや通販などで買える場合は、買っておくことを提案します。

というのも、新型コロナと漢方の両方の発祥地である中国が、3月の時点ですでに適した処方と治療法の情報をまとめあげ、世界の東洋医学治療家に向けて拡散済みなのです。それも国家や大企業を挙げて、です。なので、日頃国内外の漢方事情を勉強されている漢方薬剤師や一部医師の方は、既にそういった新型コロナ対策処方のいくつかを知っているはずですし、また知らなくても免疫力増強に効果のある処方を漢方薬剤師の方なら独自に調合することができるはずです。

ただ中国以外の東洋医学の治療家に対して、政府などによる漢方処方の指令がだされたわけではありませんので、中国国外での漢方治療は任意、自己責任となるでしょう。一方、現在日本の西洋医学界に対して、中国の検証例を基に、日本での新型コロナ対策として漢方治療の促進を推奨する公的な動きがいくつかでてきたため、もしかしたら状況が近い将来に変わるかもしれません。注視したいと思います。

(参考:日本感染症学会の新型コロナ対策における漢方治療の記事です
http://www.kansensho.or.jp/modules/news/index.php?content_id=140 )

ですがそれまでは、日本も含め、新型コロナ対策の漢方処方を知っているか、または処方が可能か、は治療家によってかなり違ってくると思います。

次回以降、買っておくと役に立つであろうと考える漢方薬の内容とその背景、使い方について触れていきます。

東洋医学や漢方になじみがない方にもわかるように、説明していこうと思います。

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