ホリゾンタルSaaSからマルチバーティカルSaaSへ転職したマーケターのお話
こんにちは!カミナシでマーケティング部に所属している淀です!
カミナシでは、展示会やオウンドメディアなどのリードジェネレーションを担当しています。早いもので入社から1年が経ってしまったので、振り返りも含めて、入社エントリーを書いてみます。
ちなみに、入社半年のタイミングでポッドキャストにも出演していますので、そちらもぜひよかったらご視聴ください。
ポッドキャストでは伝えきれなかった部分や、その後半年どうだった?を含めて今回も全開オープンな姿勢でお話します!
カミナシに入るまで
前職は、カミナシと同じSaaS企業のスタートアップに入りました。具体的には、バックオフィス向けにAIチャットボットを提供するホリゾンタルのSaaS企業です。
そこではマーケティング部の立ち上げからやらせてもらい、本当に色々な経験をさせていただきました。具体的には、PLの達成に向けて、展示会などのオフライン施策から、ウェブセミナー/ウェブ広告などのオンライン施策まで、予算どり・企画運営・予算回収など幅広くやっていました。
自分のキャリアとしては初めてのBtoBマーケだったのですが、立ち上げ期は順調にリード獲得をすることができました。ホリゾンタルのSaaSだったので、まずは施策の数を増やしていけば、特に苦労することなくリードと受注を積み重ねていくことができました。
前職で現れた壁
しかし、1年ほどたった頃、リードが増えて商談も増えているが受注が同じように増えていかないという壁にぶつかります。振り返れば単純な話なのですが、「自分たちの顧客は誰か」という問いに明確な答えを持つことができていいないまま、リード獲得をしていたことが理由だなと思っています。
一般的にホリゾンタルSaaSは対象企業数が多く、それゆえに競合が多いことで知られています。チャットボットも例外なく、カオスマップを調べるとたくさんの企業が出てきます。その数は100社以上。
となると、Sales段階ではほとんどがコンペの状況です。そのため対象企業数が多いホリゾンタルSaaSの初期のマーケティングがやるべきことは、
なるべく多くのリードを獲得し、検討段階の企業を見つけられるようにする
リードに対してマーケティング段階で、自社と他社の差別化ポイントを伝え、自社プロダクトを検討段階で弾かれないようにする(できれば一番良いプロダクトと思ってもらう)
だと考えていました。まずは展示会や共催セミナーなどでとにかくリードをとることと、その中で検討余地のある方に対して、自社セミナーなどのコンテンツやISチームと連携しながら差別化ポイントを伝えるということを中心にやっていきましたが、それではすぐに限界を迎えてしまいました。
次の成長ポイントはGo-To-Market
では他の企業さんは、どんなことをやっているのだろうと思い調べていくうちに「Go-To-Market (以下GTM)」という考え方を知りました。FORCASさんがSaaS業界や人材業界にターゲットを絞った話が有名だと思います。
他にもSmartHRさんが飲食業界に、ベルフェイスさんが金融業界にターゲットをおいた話などを見て、「次の自分の成長ポイントはここだ」と思ったのを覚えています。
施策の数を増やしリード獲得をしてから考えるのではなく、自分たちの顧客は誰で、どんなところにいて、どのようなメッセージを伝えれば届くのかを考えてマーケティングをしていく必要があるという当たり前のことに立ち戻ったのです。
加えて情報を集めているうちに、面白い戦略を取っている企業を見つけました。カミナシのマルチバーティカルという戦略です。
その他にも、カミナシについて調べていくうちに
初期からGTMの戦略を繰り返していること
ノンデスクワーカーという未開拓の巨大な市場にチャレンジしていること
現場ドリブンというカルチャーで顧客に本気で向き合っていること
など様々な面で魅力的な会社だなと思うようになりました。そこで参考にするのではなく、一緒に働く仲間として飛び込んでみるのもありなのではないかと思い門を叩いてみて、ご縁あって入社することができました。
カミナシに入ってみて
業界横断型のホリゾンタルのマーケティングをしていたところから、業界特化型のマルチバーティカルのマーケティングのカミナシに転職して、実際はどうなの?ってところなのですが、色々なところが難しくも面白いです。
マーケット理解
一般的にホリゾンタルSaaSであると業界が異なっていても相対する顧客の部署や業務はそこまで変わらないことが多いです。前職も同じでした。しかし、カミナシの場合は業界によって相対する部署もカミナシの活用用途も全く異なります。
例えば食品製造業では品質管理担当がターゲット、ホテル業では支配人がターゲットなどになります。加えて、ノンデスクワーカーの世界では環境が異なるところも面白いポイントです。当たり前ですが、食品製造業とホテル業ではカミナシを扱う時の場所も服装も大きく異なります。
つまり、ターゲットとなる方に寄り添うためには環境、業務、用途を業界ごとに理解しておく必要があります。ノンデスクワーカーの世界はITとは離れている世界で、同じ目線に立つのはとても大変ですが、幸いにもカミナシには理解のための情報や勉強会などもあるのでキャッチアップができています。
また現場ドリブンとカルチャーにあるようにカミナシは1次情報で理解することも大切にしています。自分も何度か実際の現場に訪問しているのですが、現場を見て肌で感じると、毎回大きな学びがあります。
マーケティング施策への落とし込み
顧客に寄り添う準備ができたら、マーケティング施策に落とし込んでいきます。業界によって業務課題も活用方法も異なるので、同じことの繰り返しでは通用しないというところが難しくも面白いです。
カミナシでは展示会を担当しておりますが、カミナシはマーケットに向かっているからこそ、業界特化の展示会に出ることが多いです。マーケティングの観点でいくと、どの業界の展示会に出るかによって、ブースの訴求メッセージなどを柔軟に変えています。またブース内で対応していただくメンバーに対しても、この業界の、この部署の人が来たら、このような対応をしてほしいなどを展示会ごとに仮説を持って設計して伝えています。
具体的に展示会をどのように設計、運営しているかについては共にカミナシのマーケティングに携わっているjayさんのnoteをご覧ください。
またカミナシでは展示会をテストマーケティングの場としても活用しています。マーケットを理解しきっていない状態から、展示会に出展するというのは一般的にハードルが高いと思いますが、実際にやってみるとかなり仮説検証が進むのでかなりおすすめです。
どんなふうにやれば良いの?はこちらをご覧ください。
セールスチームで得られた情報を次の施策に活かす
リードを獲得した後に、実際に顧客と会話をし1次情報を持っているのはセールスチームです。定性、定量の様々な情報がありますが、その中でマーケティング施策に活かすことができないかを考えて次の仮説に繋げます。カミナシでは、インサイドセールスの架電の録音や、フィールドセールスの商談の録画がされているので、すぐに情報を取りにいける環境が用意されています。
また改善の仕組み化にも取り組もうとしています。マーケが仮説を持って獲得したリードが実際どうだったのかFBをもらう機会を先日設けてみたのですが、伸ばすべきポイントと改善すべきポイントが見えて良い会になりました!(いつか型化できればnoteにできればと思います)
ちなみに、ここまでマーケの観点からお話しましたが、マルチバーティカルに取り組んでいるカミナシは全ての部署が難しく面白いです。自分も入社当初は市場やプロダクト理解のためインサイドセールスを一時的に経験しているのですが、インサイドセールスもその例外ではありませんでした。興味があればこちらもご覧ください!
最後に
入社して、前職と比べて学ぶべきこと、考えることも増えていますし、まだまだ現場の理解が足りずに良い訴求をしきれていないと感じることもあります。しかし、だからこそ仮説と検証を繰り返し自分自身も成長できているなと感じる1年でした!
加えて次の1年でも、カミナシは複数の新規プロダクトのリリースを予定しています。「ノンデスクワーカーの才能を解き放つ」というミッションに向けて、自分自身もカミナシもまだまだ成長の余白があって、これからも飽きることがなさそうです!
最後に宣伝です。もしこの記事を見て、カミナシに少しでも興味を持っていただけましたら、自分と同じように一緒に働く仲間として飛び込んでみませんか。お待ちしております!
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