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ボヤキ漫才はドツキ漫才より好き~詩と雑録

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つぶやき、ヘボな詩の、はきだめです。はあ~
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#歴史

詩ひとつ~21世紀おじん

詩ひとつ~21世紀おじん

20世紀のなかばに生まれ

僕の20世紀末は断酒することに

たどりついた

21世紀の扉は

亀井水との出会いで開かれ

1400年の歴史のフィールドが

新時代とともにあたえられた

新たな時代はしかし

古い時代の断末魔が

うごめく

断酒に失敗した病者のごとく

悔恨は癒されず

繰り返される前世紀の惰性

いまだ時代は転換せず

歴史を語る言葉をみいだせず

未来を語る硬直した語彙

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雀がいなくなる日

雀がいなくなる日

街に雀がいなくなる日。
それは、街から魂が喪われる終末。
日本の雀は、おなじ雀でも、いかにも日本らしい愛くるしさがあると、語られている。
わがまち大阪には、まだ雀は住んでいるが。
しかし、雀は減少しつつある。

雀がいてくれたから
この国は歴史をつむぐことができた
歴史は人間だけでは語れない

Facebookページ詩集#雀の涙

小詩集・夜明けの徘徊

小詩集・夜明けの徘徊

うたた寝していたら

よなかに冷え込んできた

重ね着しなければ

人生の恥も上塗りしなければ

龝(秋)の夜長に腹がへったな

🐢むだ飯をむさぼる爺もたそがれる龝

寒いね

秋だからね

夜明け前だからね

すこし着こんで散歩しよう

街は静かだ

雀たちと出会うにはまだ早い

僕が僕自身に出会うにも

まだ歴史は熟さない

毒をたっぷり含んだ果実が

僕の意識にふくらむのも

まだまだらし

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涼やかな夜明けの街の薄明かり
彼岸花をみつけるよろこび
今日は午後から雨になる
おこもりするため買い物しよう
雀が目覚める街路樹
なんて豊かな響きのなか
僕たちは太陽を迎えるのだろう
そうさつらい時代もあった
いまもみなつらい
いやいっそう邪悪だ
でも僕は歴史として今を展望できる

閉塞した時間幻覚のなかで
営まれる歴史
過去という小部屋を訪ねて
何を知りたいのか
枯れた言の葉を拾い
観察し
集め
結局捨てる
現在というカプセルのなかで
息苦しい思いを堆積する
それは
たぶん歴史ではない

ぬえ塚の歴史

ぬえ塚の歴史

#鵺塚

都島ともうしますが

都とはほどとおい田畑ばかりの

農民ばかりの土地であったと申します

難波の宮が発見されるまで

名前の由来は不明でございました

宮のむこうの島と申したとか

淀川と寝屋川に囲まれた

浪速の町の郊外の京街道がひとすじの

うら寂しい島でございました

いずれの御世でしたか

京の都より流された無人舟が

淀川の大川の岸に流れ着きました

見れば無惨なけものの亡骸

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