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「本物の野党政治家」を見分ける基準 それは「入獄」経験だあ

立憲民主党のメンツを見てると、ただの立身出世主義者じゃないか、というやつばかりで萎える。

本当は自民党で出世したかったけど、できなかったから、野党にしました、みたいな。それは立憲民主党に限らないけれど。

出世したいから政治家になるやつが多すぎる。本当は、民衆のために「献身」し、「犠牲」になる覚悟のある政治家がほしいのだが、それは無理な望みなのだろうか。

山本太郎は、俳優のキャリアを犠牲にした、というが、まあその、犠牲と言えるほどのキャリアだったかは微妙だろう。

立花孝志は、NHKの下っ端職員でいるよりは、明らかに出世したし。

私が田中康夫を信用できないのは、作家として明らかに売れなくなってから政治家に転身したからだ。

麻生太郎をみんな悪くいうけど、あの人は生まれながら大金持ちで社長で天皇家の親戚なんだから、あんな年まで働く必要はない。普通人よりよっぽど「献身」と「犠牲」の人に思えたりして。

とくに野党の政治家には、「献身」と「犠牲」が求められた時代があった。

戦前の社会主義者、堺利彦は、私の好きな左翼だが(幸徳秋水より好きだ)、彼は、社会運動に参加したいという青年に、次のような言葉を贈っている。

<引用始め>

僕は容易に君を信用しない。君がどれほど熱心な面持ちを示しても、どれほど熱烈な言葉を吐いても、どれほど憤慨しても、どれほど歯ぎしりをしても、僕は容易に君を信じない。(中略)

おそらく君には脱出の道がある。君が従来の運動を捨てて「改悛」の意を表して「善良」な人物となれば、君の父兄なり親戚なり恩人なりは必ず君を拾いあげるだろう。(中略)

そういう希望があり可能性がある時、社会運動者として君が僕の信用をえないのは当然ではないか。(中略)

大きな野心を持つことが肝要だ。埋め草となり捨て石となる覚悟だ。一生涯、縁の下の力持ちをして、それで死んでしまったとしても少しも悔いがないという大きな良心だ。それで満足ができないと考えるほどなら、いっそ初めから大金持ちになる志願でもするがいい。

(「社会運動に投ぜんとする青年に与う」『堺利彦全集6』)

<引用終わり>

まあ、これは堺利彦ほどの人だから言えることで、政治家一般には厳しすぎるとは思う。

社会主義者といっても、天皇制を認めたり、朝鮮侵略を認めたり、戦争を是認したりする者も多かった中で、堺利彦は、非戦、平等主義、国際主義をつらぬいた。

当然、当時の天皇制国家に何度も逮捕された。あまりに逮捕され、たまたま大逆事件の時も牢屋にいたから、幸徳秋水のように死刑にならずに済んだ、という変な運をつかんだ人だ(そして、秋水死後の社会運動を牽引した)。

上の文章の中で、堺は、「入獄」経験が「信仰の証」になるかもしれない、と書いている。ただ、「入獄のためにヘコたれた実例はいくらもある」から、絶対ではないとしている。

確かに、戦後の左翼、とくに共産党の権威と人気の源になったのは、戦中の「獄中非転向」だった。

左翼は迫害され、逮捕され、右翼によって殺され、警察によって殺され、国家の法によって殺され、「献身」と「犠牲」を証明した。

今の年配の共産党員には、その時の尊敬から入党した人が多いのではないか。

私が九州にいた子供の頃、炭鉱ストライキの火炎瓶闘争で、顔に火傷を負ったおじさんがいた。やはり畏敬の念を抱いたものだ(普段は優しいおじさんだったし)。

宮本顕治は終戦まで収監されていた。失礼ながら、志位さんには逮捕歴はあるんですか? あなたも、ただの出世主義者と、見分けがつかないんだよ、私には。

辻元清美さんには逮捕歴があるぞ。ただ、実刑判決は出たが、収監は免れたし、詐欺罪じゃあ、民衆への「献身」の証とはならないが。

山本太郎さん、どうですか、一度やらかしてみたら。山本さんの政治経歴にはハクが足りないんですよね。

その点、立花孝志さんに先を越されないか、心配だ。平気でやらかしそうですからね。がんばってください。



<参考>




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