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動物と人と環境に優しいカフェテリアがパレスチナの大学にあった話

中東パレスチナで食べられる料理はほかのアラブ諸国同様、オリーブオイルやひよこ豆、レンズ豆をたっぷり使ったヘルシーなものから、鶏肉とごはんを炊き合わせたカロリーオーバーな一品まで様々。

そもそも馴染みがないかもしれませんが、元々、農民がほとんどを占める地域であることから、郷土料理は肉食ではなく、今でいう「ビーガン」や「菜食」「プラントベース」だったといいます。パレスチナごはんの参照記事はこちら⤵

⤴二つ目の記事には、パレスチナで移動キッチンやイベント、フードツアーに料理教室にと忙しく「食」を見直す活動をしているイゼルディンさんの話が載っています。

さて、パレスチナにあった諸々に優しいカフェテリアとは?

100%ビーガンのカフェテリア

2016年、PAL(パレスチナアニマルリーグ)という難民キャンプ発の市民団体が、青少年向けのプログラムを行っていました。そこで集まっていた14歳の少年少女たちは、

大学にビーガンのカフェテリアがあれば、若年層に訴えるいい場所になる!

と考え、PALとともに大学に乗り込みます。そして、土地を確保してもらい、集まった資金を元手に開業にこぎつけたのです。子どもたちのアイデアから生まれたカフェテリアは新しい食事として学生の注目を集めたものの、

・肉が無い割には高い
・チーズやヨーグルトは食べてもいいんでしょ

という声や、熾烈な周辺のファストフード店との競争に敗れ、2年で閉業することに・・・。

これを教訓に次のチャレンジを!と、PALでは既にものを揃えて良いロケーションを探しているんだとか。今度は外国人も多いより多文化的な町で、アートや音楽イベントも取り入れながら再出発するようです。

オンラインでレシピが見られる

このレストランのレシピはオンラインで公開されています(!)
野菜のシンプルな一皿なら、明日からでも献立に加えられるかも。

PALの共同創設者アフマドさんは、出会って半年で本当に良くしてくれている気のいい方で、イベントなんかでもいつもこう話しています。

「動物の権利を考えること、それは抑圧されている私たちの権利を考えることと同じことです。私たちはずっと人権を得ようと闘ってきたけれど、あるところで、守られるべきは人権だけではないのだと気づいてからは、より大きな視点から社会問題に向き合っています」


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※カバー写真:Sudfeh-Cookbookより(許諾済み)

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