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コロナでうやむやぁぁっとなりましたが去る3月に大学を卒業し、年末はやってもやっても終わらない卒業論文との戦いの日々を送っていました(遠い目)。その産物がこちら→

パレスチナ刺繍の伝統や現在の状況を熱く/厚く論じた70ページ超の超大作。長すぎて自分でもうっとなるので、発表会で使用した要約版を。母曰く「これでも読み応えあったわ」だそうなので、おうち時間が長い今にぴったり?とポジティブに解釈しておきます。
 でなぜ公開するかというと、日本にはパレスチナ刺繍について書かれた本って非常に少ないんですね。卒論を書く時にも参考文献が少なくて、だいぶと現地調査や博物館などの情報を頼りにしました。なので、「パレスチナ」「刺繍」「伝統衣装」「文化と政治」「女性」といったワードが引っかかるという方には少しでも参考になるのかなぁと思います。

パレスチナ刺繍は中東の地中海東側の地域一帯でむかーーーしから続いてきた手仕事のひとつです。

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このレバント地方とよばれるところですね。現在のトルコとエジプトの間あたり。今は国境が国を分けていますが、昔は地域一帯で交易なんかも盛んでしたので、パレスチナ地方の女性たちも市場でシリアの絹織物やヨルダン地方の刺繍糸を買ったり、他の村の伝統衣装の柄を覚えて帰ったりしていた訳です。農村社会で、女性たちは刺繍の腕を競い合い、よりユニークなモチーフを編み出そうとしました。晴れ着だけでなく日常の作業着にも刺繍していたそうですから、おそらく日本の刺し子のように衣服を補強する役目もあったのではないかと思います。藍染めが好まれたんですが、実はこれ日本も同じなんです。このあたりの文化の似ているお話もまたできたらと思います。

パレスチナ刺繍は連続する幾何学模様が特徴です。モチーフの発明は女性の発想力にかかっていて、放牧中のヤギの動きを描いたジグザグ模様、なんてものもあります。やはり農村なので、作物や植物、月や星のモチーフが多く、同じ植物のモチーフでも村が変わるとちょっとずつ趣向が違っていたり?

こんな感じで刺繍の歴史や特徴~政治との結びつきなどの話をしていますので、ご興味あれば手に取っていただけたらなと思います。フルバージョンをご希望の猛者さんはFacebookにご連絡ください

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架け箸はこれからも継続的にパレスチナを訪れ、日本に出回らない生の情報を発信したいと思っています。いただいたサポートは渡航費用や現地経費に当てさせていただきます。