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南チロルのキャベツとクミンの薬膳サラダ

これは誰に教わったというレシピではありません。
レシピと呼べるほどのものでさえないかも。

このサラダの故郷、南チロルはイタリア北部のオーストリア国境に接する地方で州の正式名はトレンティーノ·アルト·アディジェといいます。

歴史的に長くオーストリア領だった地域で、イタリアという国家に反感を持ち嫌っている人たちも少なくなく、イタリア国内ですがイタリア語で話しかけても返事をしてくれない人もいます。
この地方の使用言語はドイツ語を母国語とする人たち70%、ラディン語約4%、残りがイタリア語。

南チロル地方の代表料理といえばカネーデルリ、クネーデルと呼ばれるパンと卵を基本にさまざまな風味をつけたヴァリエーションの丸いお団子。

山間部の郷土料理が往々にして胃にもたれるものが多い中、このキャベツとクミンのサラダが出てくると消化を助けてくれそうで嬉しいのです。

それもそのはず、キャベツが胃の痛みに効果がある事はよく知られていますが、クミンも健胃薬としての効能があるそうなので、これは「薬膳サラダ」ということになります。

今年の夏パオラと山歩きをしてた時のこと。急に立ち止まり草の実を摘みだす彼女に「なあに、それ?」と訊くと「知らない?これ野生のクミンよ。」と教えてくれたのでその画像と併せ南チロルの名物サラダをご紹介します。

野生のクミンを見たことない人、見た事があってもそれと気付かなかった人も多いのではないでしょうか?つい最近まで私もその一人でした。

材料写真

<二人分材料>

·キャベツ 柔らかいもの 約450g

<調味料その他>

·りんご酢  大さじ1 (好みで加減)
*いつもお酢の量に「好みで加減」と書くのは
 私が酸っぱいもの好きでもっと入れるため。(笑)
 
·クミン 小さじ 1/2

·エキストラバージンオリーブオイル 適量

·塩 適量

<作り方>

1・キャベツは芯をとりザク切りにする。(ザク切りと千切りの中間くらい)

2・食卓に出す1、2時間前に調味料を加えキャベツを少ししんなりさせ味を馴染ませます。


出来上がり写真

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野生のクミン 中央手前の赤味がかった草20-40cm程度の草丈
8月上旬標高約1800m の場所で実がなっていました。
野生のクミン(左)市販のクミン(右)との比較 
味は野生のクミンの方が圧倒的にデリケート。大きさは市販の方が大きめ。


クミン イラスト

南チロル地方は「世界で最も美しい山」と言われるドロミティ山脈がある地方です。サイクルロードもとても良く整備されていて、美しい山を見ながらのサイクリングは私のような自転車好きにはたまりません。


南チロルは自転車天国
ドビアコからコルティーナ·ディ·アンペッツォへの絶景の自転車専用道路。
この辺りの山々は「世界で最も美しい」と言われています。
ほぼ並行して自動車道路もあるのでもちろん車でもこの景色は楽しめます。


風光明媚な南チロルの高級リゾート地コルティーナ·ディ·アンペッツォ近くの滝


南チロルのミズリーナ湖

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