Mr.Children「彩り」の「色」をカラー心理カウンセラー的に分析する
ミスチルの曲を好きな方は多いかと思います。私もその一人ですが、特に好きな曲をご紹介しつつ、カラーについての分析をしてみます。なぜなら、この曲は優しい歌詞の中に、「色」のイメージと心情が、とても的確に表現されていると感じるからです。色に関する部分を抽出しつつその背景をカラー心理カウンセラー的に分析をしてみます。(実際の制作に関する背景情報は公式的にも公開されていますが、色のことにはあまりふれられてはいないようで)今回の色については独自の分析のため、個人的な一つの意見として、色のニュアンスのご参考となれれば幸いです。♪ 部分が歌詞から引用となります。
Mr.Children「彩り」 / 作詞・作曲:桜井和寿
まずは、題名からしてカラー好きは、はっ!とします。まず、「色どり」ではなくて「彩り」なんですよ。「色」というと英語では「Color」で色そのものを示すイメージ。「彩り」は「Coloring」で着色的な、色づいていく…単なる個々の「色」を表現するのではなく、そこには心情の変化というか、ひとつのものが色付いて変化していく可変的な彩りの世界を感じます。仮にその変化していくのは「ボクの気持ちの一部」ではないでしょうか?
▪️出発点:コーヒー色からモノクロの毎日
琥珀色のコーヒーは穏やかな日常。決してイヤでもないけれど、淡々とした日々は変化も少なく、それでもあたたかく、ホッとした安らぎもある。95%ほどのモノクロの世界に、色の始まり…三原色が現れ始める。色の三原色といえばマゼンタM/イエローY/シアンCなのですが、ここがシアンではなく既に緑。三原色からやや変化をした緑色へと芽生え始めた「何か」。緑色の新芽や成長に、変化が芽生え始めた「ボク」なのです。
♪ コーヒーを相棒にして (中略)
♪ そんな些細な生き甲斐が 日常に彩を加える
♪ モノクロの僕の毎日に少ないけど 赤 黄色 緑
▪️自己の確立とプライドや自信を見つけたい:金 銀 紫
金/銀/紫はどれも高貴で格式を感じさせる色の象徴。特に金/銀はメダルにもされている程の目標の高さが示されているイメージ。素敵だなぁと、カタログに付箋をつけてみたり、ちょっと高尚な意見をするボクもいる、少し違う世界にも憧れがあるようだ。それでも一夜明けるとまた小さな庶民なボクかもだけど、それがどうした!ボクのままでいいのではないか?誰と比べているのだろう?自分が自分で一等賞の金メダルや銀メダルだっていいじゃないか!ボクはボクなのだ。と自分の中の理想像がジワリと確立してきたようです。そこには、人と比べる高さの色から、「にじんでいても」→ピカピカじゃなくたって、自分の中のキラキラなら、「それがボクの一等賞!!」なのだ。と、あわてて探すのですね。自分らしさを。
♪ あわてて僕は彩を探す
♪ にじんでいても 金 銀 紫
♪ ただいま
♪ おかえり
▪️自分という個から他との関わりが生まれ色が混ざりはじめる:水色 オレンジ
水色は冷静な「青」とピュアな「白」。少し冷たく心を閉ざし気味だったボクかもだけれど、少し純粋さを自分らしさと足してみたら、優しい水色なんだよ。そして、オレンジ色は、ボクの中にもある情熱の「赤」と、煌めく個性の「黄色」どちらも強い色だけれど、ミックスしたら、ほら強さはあたたかさに変わるんだ!
♪ そんな些細な生き甲斐が日常に彩を加える
♪ モノクロの僕の毎日に 増やしていく 水色 オレンジ
♪ 今僕の目の前の人の笑い顔を作っていく
▪️どこの誰かから目の前の人へ向き合うボクの心ときめく:ピンク
もう一人ではなくなった大切な人と向き合うボク。モノクロだったボクの世界は変化と進化を経て、一度たどり着く色は「ピンク」。ピンク色といえばそれは「愛情」のイメージ。それも「頬が染まるピンク」なんて素敵すぎるじゃありませんか?そのピンクはこの先もっとパッションなピンク色になるんだろうな。個から社会や世界を回り回って、目の前の笑顔がピンク色を添えていくのです。桜井さんのカラーパレットに惚れ惚れしてしまいます。
♪ そんな些細な生き甲斐は日常に彩を加える
♪ モノクロの僕の毎日に 頬が染まる 温かな ピンク
▪️もう何色とは言わなくていい自分たちが思う:きれいな彩り
最後は「彩り」と、単色から複数色というか色幅というか、混ざり合って広がってとってもカラフルになるんですね。モノクロだった世界がカラフルになるのです。
♪ 増やしていく きれいな彩り
まとめ
この「彩り」は、もちろん色のことだけではなくても、人生観を感じさせる曲としてもとても人気がありますよね。そしてこの曲はアルバム「HOME」に収録されているのですが、このアルバムタイトルもわたし的には見逃せません!HOMEの中でカラーに例えつつのライフストーリーになっているのです。やはりHOMEとLIFEとCOLORはしっかりとつながっている。ということを感性豊かな桜井さんも感じていて、聴く人たちにも色のイメージから深みある意味合いと共にカラフルに伝わっているのではないかと考えられます。
※歌詞の一部は下記より出典しています
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