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父親のその後…

どーもカイゾウ(@kaizo777)です。

土曜日なのでツラツラと思っていることを書いてみたいと思います。

今日は久しぶりに父親のことを…。

これまで度々父親のことを書いてきましたが、私は父親が好きではありません。

その父親が倒れてから早半年、その後入院・転院を繰り返し、今は有料老人ホームへ入所しています。

アルツハイマー型認知症と診断は受けたものの、入院中に医師から「認知症という感じでもない…。判断が難しい…」と言われていました。

今でも短期記憶が保持できていることもありますし、会話は通じることも多いですが、時に訳の分からない行動や発言をすることが度々あります。

入院のきっかけは「てんかん発作」でしたが、入院中も施設入所後も何度か発作と思われる症状が現れていて、その時に行動や発言がおかしくなるみたいです。

今になって思えば、アルコール依存症であった父親は今年倒れるまでに何度もてんかん発作を起こしていたのかもしれません。

父親の発作は「震えて泡を吹く」というものではなく、ボーっとする、明らかに行動や言動がおかしくなるといった時に「発作が起きている」と予測する他ない厄介なものです。

今日はそんな父親を預かってくれている「有料老人ホーム」について書いてみたいと思います。


安心して預けられる施設


父親を預けた有料老人ホームは私がプライベートでお世話になっている経営者の方が運営している施設。

父親が倒れる前からの知り合いで、お互い情報交換や相談事などでふとした時に連絡を取り合う仲でした。

今回父親が倒れてから経過を伝えていた時に「うちで看ようか?」と言って頂き、県外へある施設へ私が見学へ行きました。

環境も良く、何より入居されている利用者に対して愛情をもって接していると自分の目で見て肌で感じたので父親を預かって頂くことにしました。

度々てんかん発作を起こし、性格にも難ありの父親は「一般的な施設」では確実に「対応困難」とされて追い出されると感じていたので、施設選びに苦慮していたのも事実。

ケアマネとして仕事で様々な施設を見たり、関係者と話す中で「ここなら身内をお願いできる」と思える施設は正直ありませんでした。

でも、今回たまたま施設を経営されている方と知り合うことが出来て、たまたま父親が倒れ、たまたま受け入れて頂くことになった。

しかもその施設が「安心して預けられる施設」だった。

これもご縁だと思います。

入居後約2カ月が経過しましたが、その間にも父親には様々なことがありました。


度々起こる問題にも…



私の住む県から車で約2時間ほど走った「とある県」に父親がお世話になっている施設はあります。

退院当日、私と母親が父親を病院へ迎えに行き介護タクシーを利用して施設へ父親を送り届けました。

病院から報告を受けていたよりも思いのほか状態は良く、私や母親のこともしっかりと認識し、歩くことも食事を自ら食べることも出来ていました。

会話もしっかりと成り立っていたので私も母親も不安を感じていました。

「この状態で施設に着いたら暴れたり拒否を示すかも」と思っていたのですが、これも思いのほかすんなりと父親は入居を受け入れました。

嘘のように穏やかで会話も成立しますし、職員さんの言うことも聞き入れていました…。

父親を知る母親や私はどこかキツネにつままれたような気分…。

入居日から数週間は何事もなく穏やかに過ごしていました…。

その後一安心していたのも束の間、発作と思われる症状が度々見られ、気温2℃の夜間に施設からリハパン一枚で脱走したり、普段よりもフラフラした状態で会話も通じずマスクに「〇(丸)」を書き続けるという謎の行動をし続けたと思ったら歩き回って表に出ようとしたり…。

その都度施設の関係者の皆さんが手厚く、私にも都度報告をくださって、しっかりと連携を取って対応してくれます。

私が知っている施設の対応はこのような時、どのように対応して良いか分からず最終的には家族のマンパワーに頼る施設も少なくありません。

「お父様が度々動き回るので通院して先生に相談してください」
「今のままでは施設では対応しかねます」

普通ならこのような連絡が来てもおかしくない状況です。

父親が入居している施設は私が経営者の方と知り合いだからというだけではく、この施設が普段からこのような状態の方を日々考えながら支援しているからこそどんなに大変な状況でも対応してくださっているのだと思います。

だからこそ家族は安心して預けられる。そう感じます。


少しずつ父親に興味が湧いてきた…


元々父親と仲の悪かった私も経営者の方を通して度々報告くださる日々の父親の様子を見て心境の変化が起こっています。

施設の職員さんが考えて父親に仕事を提供してくださったり、生活の中で出来ることをやって貰いながら穏やかに生活して貰おうとする工夫の中で見せる父親の笑顔が「私の選択は間違っていなかった」と感じさせてくれます。

私も母親も「施設の方に迷惑だけはかけないで欲しい」と思いつつも私達家族が出来ることは本当に限られています。

「いざという時」だけしか出来ることがない中で、父親の日々の生活すべてを請け負ってくれている施設関係者の皆さんには感謝しかありません。

そう素直に思える施設に巡り合えたのも、本当にご縁だと思います。

以前は父親の顔を見るのも嫌で会話をすることもありませんでした。

そんな私が経営者の方が時折送ってくださる父親が活動している写真を「元気そうだよ」と母親に見せるようにもなりました。

私から母親に父親のことを話す。これまでの人生で一度もなかったことです。

そうこうしているうちに、いつの間にかあれ程嫌いで仕方がなかった父親のことを「憎らしい」と思わなくなっている自分がいます。

これも父親のことを大切にしてくれる施設の経営者やその施設の職員さんから頂いた「良い影響」なのだと思います。

施設選びは本当に「運」に近いものがあると私は思います。

正直家族以上に「利用者」を大切にしてくれる施設に巡り合うことはそうそうありません。

そんな環境で暮らすことが出来る父親は本当に運が良いですし、全てを任せられる施設に出会えた私も運が良いのだと思います。

これからどうなるかは誰にも分かりません。

でも家族全員が安心して暮らす術は千差万別。各々が別々に暮らすことで得られる安心もあります。

在宅介護だけが全てではない。

在宅支援のケアマネジャーをしている私が父親を施設に預けて感じる素直な気持ちです。

今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。

平日は主に介護関係の記事を書いています。
良ければお付き合いください。

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