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【2024年介護保険改正】通所+訪問の新サービス設立??

どーもカイゾウ(@kaizo777)です。

今回は「2024年度から通所と訪問が組み合わさった新サービスが出来る?」をテーマに私がこれまでの経験を踏まえたケアマネジャー(以下:ケアマネ)視点で書いてみたいと思います。

厚生労働省は2024年から通所(デイサービス等)と訪問(ヘルパー等)が組み合わさった新サービスの創設を考えているようです。

介護保険の新サービスが創設されるのは2012年度の定期巡回・随時対応サービスと小規模多機能型居宅介護が作られて以来12年ぶりのこと。

介護保険に詳しい人は12年前に創設されたサービスも今もさほど根付いていないと感じている方も多いのではないでしょうか?

そんな中新たに創設されることになりそうな新サービス「通所・訪問組み合わせサービス」がどのような効果を示す可能性があるのか考えてみたいと思います。

賛否両論あると思いますが、私個人としては以前から「通所と訪問を組み合わせて柔軟な対応が出来れば良いのに」と考えていた肯定派。

ここからは独断と偏見でメリット・デメリットを踏まえ書いてみたいと思います。

※3分程で読める記事です。


「通所+訪問」のメリット


通所と訪問を同一事業所で支援できる一番のメリットは情報共有が迅速に行えることだと思います。

通所で1日の利用者の様子を見ている職員が実際に自宅ではどのように過ごしているのかを垣間見ることが出来るのは大きなメリットだと考えます。

特に法人内で居宅介護支援と通所介護を運営している事業所であれば、より柔軟で迅速な連携が可能ではないかと私は思います。

私自身以前は大規模な法人で居宅介護支援・通所介護・訪問介護・訪問看護等様々なサービス事業所を運営している組織で仕事をしていました。

その時にもっとも多く連携を取り困難ケースにも対応して共に利用者支援を行っていたのが「通所介護」でした。

これはそこで働く管理者のカラーやケアマネとサービス事業所との相性なども大いに関係すると思いますが、私は当時通所介護の管理者と「馬が合い」どんなに困難な利用者でも共に支援する事が出来たので、「通所から訪問にも行って貰えたらより様々な支援が出来るのに」と感じていたものです。

利用者の事を1日を通してもっとも長い時間見続けることが出来る「通所」の職員が訪問にも関われるようになったら、より利用者の情報収集にも繋がり早期対応・早期改善が見込めるケースも出てくると思います。

通所+訪問のメリットは

  • 利用者の状況把握(自宅の様子と外出時の変化等)

  • 柔軟な対応(通所送迎時に買い物し帰宅、緊急時の対応等)

  • 強固な連携(通所+訪問での情報共有等)

とはいえ通所介護の職員には今以上に大きな負担も掛かると思いますし、職員の中には「訪問が嫌で通所で働いている」という職員もいると思います。

それらを踏まえてデメリットも考えてみたいと思います。


「通所+訪問」のデメリット



通所の職員が訪問を行うには今以上の知識や技術が求められることになると思います。

単純に微々たる報酬増でこれらを組み合わせたサービスを行うとなった場合には「通所+訪問」に手を挙げるサービス事業所は少ないでしょう。

通所では複数の職員が複数の利用者を支援しているので、技術の足りない職員のカバーは職員同士で比較的しやすいのではいかと思います。

訪問の場合は基本一人の職員が一人の利用者をマンツーマンで支援するので、「出来ないことを誰かが助けてくれる」ということはありません。

先ほどは「通所の職員が利用者宅を訪問することで早期対応・早期改善が望める可能性がある」と書きましたが、それに気づくためには利用者の変化を敏感に感じ取れる「感度の高さ」も必要になります。

要するにそれだけレベルの高い技術が必要になるということです。

ただでさえ介護職員は「人手不足」。

人手不足を補う為の「通所+訪問」でもあるならば、少ない人手でより高度な支援を求められ、報酬も少ないとなれば、より介護職員の離職に繋がる可能性もあると思います。


メリット・デメリットを考えた上で



訪問サービスを対応できるレベルの職員が通所サービスも支援することが出来る。

これは単純に考えたら理想的な支援だと私は思っています。

デメリットをクリアしてメリットを強く活かせる仕組みになるのであれば、これほど心強い在宅サービスはありません。

もちろん既存で存在する「小規模多機能型居宅介護」は今回書いたメリットを網羅するサービスのはずですが「何故根付いた地域が少ないのか??」

それを国は情報収集し今回の新サービス設計に活かして欲しいと個人的には思います。

単純に「人手不足=訪問+通所」として考えているのであれば、今回も地域に根付く可能性は低いでしょう。

1つは報酬。さらに個人的には「自費サービス」を組み合せる事が出来る仕組みにした方が利用者への支援はより柔軟に対応出来るように感じます。

「通所+訪問サービス」が実現したら、期待は大きくなると私は思います。

職員はそれに応えられる知識・技術を習得する必要があると思いますし、制度としては提供した価値のあるサービスに対して十分な対価が支払われる仕組みとする必要があるでしょう。

私個人的には熱意だけではなく、知識も十分につけているサービス事業所が増えたら本当に心強いと思います。

そんなサービス事業所が地域に増えてくれたらいいな…。

今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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