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2023年6月の読書記録まとめ

みなさんこんにちは! 旅狼かいとです。

今回は、2023年6月で読んだ本をまとめていきます! 後半はなんやかんやと忙しくしてしまい、なかなか本を読むことができなかったなぁ。。(冊数が多いのは一冊一冊が薄めだったからですね!笑)

①悲鳴伝

初の西尾維新作。

結末を見届けて「ああ、これが西尾維新の作品なのか」と思った。純粋に物語として面白かったし、西尾維新の他の作品を知っている人が読めば言いたいこともあるのかもしれないけれど、レビューを見た感じ”西尾維新の作品を体感する”という目的も果たせていると思う。

シリーズものだけれどこの一巻だけは完結していると言っていいから、『悲鳴伝』という作品としてシンプルにオススメしたい。

僕個人としては、びっくりするくらいに空々くんの人間性に感じるものがあったから尚更高評価。自分を客観視するというか、自分のことを見直すというか、自分のことを改めて考える、違う角度で見てみるきっかけになった作品。定期的に読みたい作品だった。

おすすめ度:★★★★★
作者:西尾維新


②アルジャーノンに花束を

いつかもう一回読もうとずっと思っていた名作中の名作。

初めて読んだときほどの衝撃はなかったが、それでも「人間として大切なことは何か」ということが、白痴から天才へと変貌したチャーリィを通じてリアルに描かれているのが本当にすごい。

何より、ラストはやっぱり感動。初めて「本で泣きそうになった」という体験をした本だったし、その感性が今なおしっかり感じられることに少し安心。

ただ面白いのが、この感動が過去とは種類が違かったっていうこと。ネタバレになるから今回は詳しくは語らないけれど、それが年齢的なことなのか、色々な本を読んで感性が変わったのか、俺の性格も変わっているか、、ともかく、自分の変化を感じられたのも良かった。一冊を何度も読むと、こういう体験ができるのも、読書の面白いところだよね。

まぁとにかく、全人類に最後まで読んでほしい名作っていうのは変わらない。

おすすめ度:★★★★★
作者:ダニエル・キイス(Daniel Keyes)


③ジキル博士とハイド氏

「人間の善悪とは何か」をテーマにした作品。

人は誰しもが善と悪との二面性を持っているわけだし、それ以上の人格を使い分けて生きているものだ。それを改めて強く感じた。

訳者のあとがきには自分では読んでいてまったく思いもしなかった考察が書かれていたし、人によって捉え方や解釈が結構変わるのかも。僕は「理想的な善性も、悪魔的な悪性も、自分の中にあるのならそれを受け入れて抱えて生きていかないといけないんだ」というある種の教訓があると感じた。

あっという間に読み終えられるが、とても深い一作であることは間違いない。

おすすめ度:★★★★☆
作者:ロバート・ルイス・スティーヴンソン(Robert Louis Stevenson)


④おちくぼ姫

古典『落窪物語』を現代風に脚色して描かれた作品。継子いじめの作品としても取り上げられることが多いそうだが、少なくとも”この『おちくぼ姫』”は、少将とおちくぼ姫の純愛の物語に思えた。

山あり谷ありの物語、素晴らしいキャラクターたち、クスッと笑わずにはいられない場面もあって飽きさせない。読書を普段していない人にこそ、とてもオススメしたい一作品。個人的には、最近の本からすると腹休め的な感じになったのも思わぬ収穫。

にしても、作者の田辺聖子さんが最後に書いているように、愛を貫くということはとてもとても難しいことなんだろうなぁ。。ともすれば、逆効果だってあるかもしれない。でもだからこそ、いつの時代も純愛は物語で描かれるのだと思うし、それが尊いのだと思う。憧れと理想、本当にほしいものは違うってことなのかな。まぁ、人間ってのはやっぱり難しいし面倒くさいね。笑

おすすめ度:★★★☆☆
作者:田辺聖子


⑤人間失格

この本もまた、感じることがとても多かった。初めて読んだのはKindleだったけど結構頭に残ってたし、やっぱり相性いいのかな。単純に短いから覚えてられるってだけかもだけど。

タイトルが衝撃的だけど、このタイトルである理由がおもしろいし、そんな物語を通じて人生観や世の中への感じ方に関する考察や気づきがとても得られた。自分も他者や世の中、そして自分についていろいろ考えて感じるところがあるからか、すごく良い本に出会えたという感覚がある。物語であり、自己啓発というか何というか、そういう人生についての考えや考えるきっかけを与えてくれる作品だと思う。太宰治の他の作品も読んでみたいと感じさせてくれた。

とにかく僕自身と相性が良いというのもあるかもだけど、短くて雰囲気ほど難しいわけでもないと思う。現代の作品にフィーチャーされることが多いから、一度は読んで損はない名作だと感じた。

おすすめ度:★★★★☆
作者:太宰治


今月の一言

恋に苦しんだのは、あなたがはじめてです。

おちくぼ姫

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