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ロイヤルバレエ VS シュツットガルトバレエ


皆さん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

ニュースを見ていると、日本では安定しない天気が続いているようですね。天気に関してはロシアとっても良くて、基本晴れですし、湿度も低いのでとても過ごしやすいです。日本でも早く梅雨が明けるといいですねー。


さて、今回はバレエのお話が長めになってしまったので、雑談はなしです。それでは、どうぞ!


みんな大好きマックレーパパ

はい、マイヤーリングのお話をする前に、今回例として挙げるダンサーの紹介を少々させてください。


一人目はこの人。ロイヤルバレエ団の顔、スティーブン・マックレー。

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日本でも大人気の彼。バレエをやっている人なら、きっと知らない人はいないでしょう。インスタグラムも女子顔負けの更新頻度で、自慢の筋肉をあげまくっています。若干、以前に紹介した自尊心の塊男、デニス・ロジキンと重なる部分がなきにしもあらずですが、そこは目をつむってあげましょう。レッスン中のウェアは胸全開じゃないので。


そんな彼ですが、オーストラリア出身のダンサーで2003年のローザンヌ国際バレエコンクールにて見事優勝(コンテの代わりにタップダンスをしたのはちょっとずるいけどね)。その後ロイヤルバレエスクールを経て、ロイヤルバレエ団に入団。2009年にはプリンシパルに昇格しました。


プライベートもかなり充実していて、3人のお子さんを育てるパパでもあります。インスタ見てると本当にいいパパしてますよね~。(長女のオードリーが本当に大きくなりました!)そんなインスタに子供の写真と同じくらいの枚数をあげているのが、そう自分自身の筋肉美。

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まあこんだけ、綺麗な筋肉持っていたら頻繁にあげたくなるのはわかるけど、そのせいでヤツ(自尊心男)の香りが少し漂ってくるんだよなー。


しかし心配無用。ボリショイにはもう一人、自尊心の塊が存在します。しかも女性ね。ロジキンを忘れさせるくらい濃いですよ~この人は。

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出ました。彼女の名は、アンナ・チホミロワ。ボリショイの猿顔プリンシパル、アルチョム・オフチャレンコの嫁です。この人も、もう自分のことが好きで好きでたまりません。(まあロシア人女性は基本自分のことが好きですけどね)ロジキンとマックレーに関しては、まだこうして面白おかしく話せますが、この人だけは本物です。


最近二人目の子供を産みましたが、その子がお腹の中にいるときでさえ自分アピールは止まりませんよ。ほらね。

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子供産んで、その腹へこませてからでいいでしょー、自分アピールは。ちょっといたいよ。その前に、キッチンの上にある物の多さが気になるけどね、僕は。


この人がいるおかげで、マックレーのアピールはインスタ上でいい感じに隠れているんじゃないかなと思います。



バレエ界最強のスタイルを持つ男

二人目に紹介するのは、このブログには初登場のダンサーです。バレエ界最強のスタイルを持つ男。その名も

フリーデマン・フォーゲルです。

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はい、イケメン。神は平等ではありません。イケメンなのにスタイルも最強で、おまけにバレエがうまいなんてどうなっとんだ!と突っ込みたくなってきます。僕が思うにバレエ界で一番スタイルに恵まれている男だと思います。身長も190㎝もあるしね。男性版ザハロワです。


そんな彼ですが、ドイツのシュツットガルトバレエ団のプリンシパルで、ローザンヌにも出場していますね。こんなにイケメンなのにいまだに独身です。まあ、いろいろわけがあるんだろうけど。


日本でもかなり有名なダンサーで、3年に一度行われる世界バレエフェスティバルには毎回参加していますよねー。ちなみにこれはバレエフェスの映像でポリーナ・セミオノワと↓

この映像を見たときに本当に鳥肌が立ちました。動きがなめらか過ぎて、人間業ではないんですよね、これ。このような踊り方なので、もちろん、海賊やドンキなどの色が濃いバレエは彼に合うかはわかりませんが、王子を踊らせればそれはそれは絶品なんですよ。場合によっては、白鳥よりきれいです。


そして、その他にも彼が得意とするのが「マノン」や「オネーギン」などのドラマチックバレエなんですね。彼の「オネーギン」、ボリショイ劇場であった、ガラ公演にて観たことがありますが、とってもよかったですよ。是非観てみてください。


そして、今回の「マイヤーリング」についてですが、観る前は、彼の優雅で柔らかすぎる踊りが故に、気性の荒いルドルフを演じるには合っていないんじゃないかと個人的に思っていました。ところがどっこい!

僕がその時に観た彼は、今までの彼ではありませんでした。いい意味で彼のイメージが壊れた瞬間でした。それについて、今からじっくりと説明していきますね。



マックレー VS フォーゲル

さて、比べていきましょう!今回比べるのは、マイヤーリングのクライマックス、ファイナルパ・ド・ドゥです。主役のルドルフとマリー・ベッツェラが心中する前の踊りで、二人そろって頭がおかしくなってる場面です。


ちなみにロイヤルのルドルフはマックレー。マリーはこれまた豪華、サラ・ラムちゃん。

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シュツットガルトのルドルフはフォーゲルで、マリーはスペイン人プリンシパル、エリサ・バデネスですよー。この人は本当に脚が綺麗なんですよ。

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まずは、ルドルフのヴァリエーションから。ここは二人とも流石ですわ。どちらも綺麗。ただ、個人的にはフリーデマンの方が人間臭さは出ていると思いました。というのも、スティーブンもいいんだけど、薬中でボロボロな人間がこんなにシャープな動きになるもんかなーと。

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最後のポーズは流石。どちらも背中がやっこいやっこい。

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続いて、パ・ド・ドゥに移っていきましょう。タイトルに「ロイヤルVSシュツットガルト」などと書いていますが、どちらのペアも本当に素晴らしいです。どちらが良いとかは言えません。っていうか、わかりません。このパ・ド・ドぅ好きすぎて、リアルに500回くらい観ました。


ただ、しいて言うのであれば、踊りはロイヤル。演技はシュツットガルトといったところでしょうか。(僕個人の意見ですよ)ここまでくると、あとは本当に好みの問題で、もはや比べることも難しいくらいだと思います。ただ、これで終わりじゃつまんないので、一つ一つ見ていきましょう。


まずは、ポーズの綺麗さ。これに関しては、やはりロイヤルが流石といった感じで、特にサラの上半身の綺麗さが光ります。場面的には、二人とも頭がおかしくなっている部分ですが、その表現と踊りのバランスがサラの場合、本当に絶妙です。

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薬中・アル中・不倫男を見つめる美女。

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このマックレーの憔悴しきっている顔もたまりませんねー。

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その一方で、シュツットガルトの方は、演技の細かさが光ります。よーーーく見ていると、毎回新たな発見があり、面白いです。


さりげなく、手をフリーデマンの頭の後ろに回すエリサ。

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薬を静脈注射する姿も本当にリアルすぎて、つい見入ってしまいます。

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また幻覚を見ているかのような演技も。

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そして極めつけは何と言ってもこれでしょう。

はい、この表情!!!目がやばいです!あのイケメンがこんな表情をするなんて。

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もうイッてます。いろんな意味でイッちゃってます。これはやばいでしょ。ただ、薬でボロボロの人間は本当にこれくらいぐちゃぐちゃになるんじゃないかと僕は思います。そう考えると、フリーデマンの演技力恐るべし。


最期を迎える前の表情もそれぞれで違いがあって面白いです。

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こうして比べてきましたがやはり実感したのは、バレエはスポーツではなく芸術なんだなということ。5回転回ったら5ポイントという世界ではなく、踊り方や表現の仕方も10人10色で、またその楽しみ方も人それぞれだということ。


もちろん綺麗に踊ることも重要ですが、決してそれで完結ではないのがバレエの世界です。深いですね〜。実に考えさせられます。


さて、今回はいかがでしたでしょうか?また少し長めになりましたが、それだけ語る価値はあると思っています。


次回についてはまだ未定ですが、今後もこういったシリーズ、やっていけたらなと思います!

感想などありましたら、気軽にコメントしてください!スキやシェアの方もよければ宜しくお願いします。


以上今日の少し長めの余談でした。


次回もどうぞよしなに。


細谷海斗













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