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タイムラブ 愛に時間を〜冬の稲妻②
そこはまさに闇の洞窟であった。
だがおそらく最新鋭のコンピューター設備と兵器は悪の軍事要塞といえるものであった。
ドクタースミスはその最深部、総統の間にて信者や戦闘員らに指示を出していた。
「リョウ指揮官をわしのところに呼べ」
「かしこまりました、スミス総統」通信官は直ちに指揮官に連絡を取った。
暫くして指揮官が総統の間に入ってきた。
「スミス総統、何かご用でも?」
リョウ指揮官は黒い仮
連載 タイムラブ 愛に時間を〜冬の嵐④
電子ヘリが、海西ポートの空上を高く舞い上がる。
その瞬間、かなり大きな振動がきた。
「おいおい、中野どうなってんだ!大丈夫か?」
上願が大声で怒鳴る。
「大丈夫ですよ。上願さん。そんなに怒鳴らなくても、中野君はちゃんと読んでますから。」
折口はパソコンのキーを叩きながら無表情で答えた。
「なんだと貴様、捜査官はな‥現場をみるんだよ。わかったか‥‥」
上願は言いかけて、折口のパソコンを眺める。
連載 タイムラブ 愛に時間を〜冬の始まり⑤
霧島課長が説明する。
「この写真の男だが、国際テロリストと自称するジャックスミスだ。しばらく前からこの海西シティーに潜んでいたことが判明したんだ。」
夕子はジャックのことは既に承知済みだが、ここでは黙っておくことにした。
もしかしたら絵里に迷惑がかかってはいけないと思ったからだ。
「課長、この男はいったい何を企んでるんですか?」
霧島課長は「破壊活動‥」と言い掛けたところを柚木局長が遮ぎる。