中学入試を考える低学年の学習法
中学入試の勉強はいつから始めるか?
中学受験の勉強は、一般的に小学4年生になる前、小学3年生の2月から始まります。
大手塾の多くでは、小学1年生からの中学入試の講座が用意されていますが、小学校1~3年までの授業内容としては、履修する範囲が狭く中学受験の勉強に直接つながるようなものとは言えません。
低学年のうちから大手塾に通うことのデメリットは、親が非常に早い時期から子どもを成績のみで判断するようになることです。
テストの成績がよい子であればそこまで気にすることはないでしょうが、テストの成績のよい子は順位がつく限りは一部なので、どうしても他の子どもと自分の子どもを比較し、焦ったり、怒ったりしがちです。
お母さんが子どもの成績にイライラして怒るようになると、子どもにとって勉強はつらいものになってしまいます。
「勉強はつらい」「点数が取れないと怒られる」
そう感じてしまった子どもを「勉強がたのしい」と思う子どもにするには、とても大変です。
だから、低学年から塾に通わせるにはとても注意が必要です。
早期教育の要注意点
低学年からの国語や算数などの勉強は、やり方次第では
「学習習慣がつき、家庭学習を嫌がらなくなる」
「基本的な勉強の仕方が身につき、学校の点数が採れるようになる」
というメリットがあります。
そのためには、高速のカードめくりや高速の計算問題を大量にさせないことです。
低学年の内には、時間が掛かっても丁寧に字を書き、じっくり考えて答えを出す練習をすべきです。
高速計算・高速カードめくりで「集中力」や「暗記力」「読解力」がついた子どもを私はみたことがありません。
偏差値70越えまで伸びる子どものパターン
長く塾講師をしているので、偏差値70を越えていく生徒を何人も送り出していますが、そこまで伸びる生徒の共通した特徴は、年中~小学校1年生の前半までに預かった生徒だということです。
彼らの小学校卒業後の進路はバラバラで、公立中学に進む子もいれば私立中学を受験する子もいます。
しかし、共通していることは大学は有名私立か国立大学に進学するということです。
では、なぜそこまで伸びるかというと、図形問題を解くための肝であるパズルや積み木などで空間認識を高める学習をしていることと、論理的思考を育てていることがあげられます。
また、低学年の内に詰め込むことはありません。
「自分で楽しんで勉強すること」「自分で答えを導き出すこと」を繰り返し教えるだけです。
自分で勉強出来るようになれば、親に怒られることもなくテストの点数も取れるので、親に褒められ、また、自分で勉強するといういいスパイラルにはいっていきます。
中学受験に求められるのはじっくり考える力
中学受験を希望するご家庭は、教育熱心ですので、子どもが小さい頃からいろいろな勉強をさせているところが多いです。
小さいうちは、ドリルにしろ何にしろ問題が簡単ですので、親は「早く解ける」ことを評価しがちです。
これが続くと、問題をちょっと見て「あっ、こうやればいいんだ」とあまり考えずに解こうとしてしまいます。
低学年のうちは、それでも解けてしまいますが、学年が上がり、問題の難易度も上がってくると途端に間違いが多くなります。
「今度は点数がとれた!80点くらいはあるな」と思っていたら50点くらいだった、なんてことがあったら注意です。
「落ち着いて解きなさい」「見直しをしなさい」というアドバイスはあるのですが、それでは根本的な問題が解決しないので、思っているより根が深いと思ってください。
低学年からじっくりと問題に取り組むことと、それに必要な問題を吟味することで、高学年になったときに受験に対応する力がついてきます。
「あれこれ考えて知恵を絞って答えを出す問題」を選んであげてください。
頑張って解いて「わかった」→「理解した」と進んだときに勉強が楽しくなります。
お勧めの問題集
天才ドリルシリーズは楽しい問題がたくさんあります。
覗いてみられるのもいいかと思います。
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