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6.意志を慮り、尊重する(自己決定)~黒子ホームヘルパーの、味わい「慮り、尊重する」(全9章)~【#創作大賞2024 #ビジネス部門 応募作品】


◼️始めに◼️

 皆様、お世話になっております。

 この作品は8章+番外編で構成されています。お時間のある時にご閲覧頂けましたら、嬉しいです。記事の下部のリンクが、サイトマップとなっております。

 ではでは、宜しくお願い申し上げます。

※この作品はフィクションです。作品中に登場する人物・団体は架空であり、実在する人物や団体とは何ら関係ありません。

◼️文中【】について◼️

 「2.慮り、尊重する、を掘り下げる動機」の概念の考察に準じて、文中を以下の通り分けました。

・(お客様)お相手を慮り、尊重する
・自己を慮り、尊重する
・双方を慮り、尊重する

 「2.慮り、尊重する、を掘り下げる動機」へは、記事の下部、リンクから飛べます。
結論は「3.結論」にまとめました。同じくリンクから飛べます。

◼️今回の気になるキーワード◼️

・ナラティブ・アプローチ
・背景
・様々な問い

◼️参考・無知の姿勢◼️

 語り手の紡ぎだす物語に注目し、例え、事実と反していても、語り手が信じるストーリーを真実とし、聴き手は教えを乞う様に聴く事。

◼️日記・意志を慮り、尊重する(自己決定)◼️

お客様: (遠くを見て)「若い頃は編み物をしていたのよ。」

私: 「編み物をしながら、どんな事を考えてらしたんですか?」

お客様: (私を諭すように)「嫌な事を忘れるためよ」

私: 「大事なご趣味なのですね」

お客様: 「(私を見つめて)編み物したいわ」(今は手が動かないそうです)

私: 「何か忘れたい事がおありなのですか?」

お客様: 「年をとりたくないわ」

私: 「編み物の代わりと言ってはなんですが、何か楽しいお話等、私で良ければお話伺いましょうか?お客様は、ご入浴はおひとりで出来ていらっしゃいますね。」

お客様: 「(じりじりとされて)編み物をして忘れたいわ」

幾度となく繰り返し仰る「編み物がしたい」は、時を超えてゆきます。

◼️◼️◼️

 お客様の、若い頃は編み物をされていた、という背景から、その時、その頃のお気持ちに近づきたいと思い、お尋ねしたところ、ニーズを話して頂けました。ナラティブ・アプローチ(コラム参照)から、書き換え法を心掛け、傾聴しました。【お相手を慮り、尊重する】

 うーん。手が動かないとなると、まずは解消方法はお話を拝聴する事かな、と思いまして、その様にお答えしました。現場でどの位お話が出来るか定かではありませんが…。【お相手を慮り、尊重する】
 この会話だけで大団円となれば掴みはOKですが、そうは問屋が卸しません。【双方を慮り、尊重する】
 違う話題を振ったり、興味を他に向けられる様お話したり、いつか編み物が出来る様、練習を提案したり…。
 この場合は「嫌な事を忘れて頂く事や昇華される」が課題でもありますが、手が動かない事を感じたら、益々、年をとる事を意識してしまいますね。【お相手を慮り、尊重する】

 私は、この状況を以下の様に考えました。

・ドミナント・ストーリー(話し手にとっての真実の物語)
 編み物をして嫌な事を忘れる事。

・オルタナティブ・ストーリー(新たな物語)
 ヘルパーと楽しく会話して頂く事。
 
 お話を聴くだけでも良いのでしょうか。「無知の姿勢」の様に、何か私が解消して頂く術を身につけるべきなのでしょうか。言い訳するならば、カウンセリングの先生ではないので、一線を越えない範囲で出来れば好事です。カウンセリングが出来るなどと、思い上がらない様にします…。【自己を慮り、尊重する】
 お客様のお若い頃、嫌なことを忘れるために編み物をしていた、という背景や、現在の状況、意志を鑑みて、検討して参ります。【お相手を慮り、尊重する】

◼️今回の学び◼️

 今回のエピソードでは、お客様に語って頂く事で、背景を伺い、話を広げたいと考えました。意外にも願いを伺えましたので、汲み取り、昇華して頂く事を目指しましたが、上手くは運べませんでした。切ない想いを抱えているお客様に対し、次なる手を考えるべきの様です。編み物がしたい、というお客様を慮り、尊重します。「嫌な事を忘れたい」というキーワードにも注目します。
 また、私自身は、カウンセリングをしている等、過ぎた事を考えず、あくまで対人援助の役割の範囲内での立ち回りを意識します。

◼️コラム・ナラティブ・アプローチ◼️

 語り手の紡ぎだす物語に注目し、例え、事実と反していても、語り手が信じるストーリーを否定せず、傾聴し、問題を外在化させる。

・ドミナント・ストーリー(話し手にとっての真実の物語
 を語って頂き、そこから
・オルタナティブ・ストーリー(新たな物語)
を聴き手と共に作り上げてゆく。

 アプローチには
・アンダーソンによる無知の姿勢の「語り手に教えを乞う」
・ホワイトとエプストンによる書き換え法の「語り手に対する様々な問い」
がある。

◼️終わりに◼️

  今回は以上です。

 お気づきの点等ございましたら、コメント頂けますと、嬉しいです。
 合わせて、スキ、フォロー宜しくお願い申し上げます。

 有り難うございました。
また、宜しくお願い申し上げます。

◼️リンク◼️

「1.お涙頂戴のご挨拶」↓


「2.慮り、尊重する、を掘り下げる動機」↓

「3.結論」↓

「4.距離感を慮り、尊重する(秘密保持)」↓

「5.お気持ちを慮り、尊重する(統制された情緒関与、意図的な感情表現)」↓

「7.虚心坦懐で慮り、尊重する(個別化)」↓

「8.あるがままを慮り、尊重する(受容、非審判的態度)」↓

番外編・自己の幸せを慮り、尊重する…絶対する!~黒子ホームヘルパーの、味わい「慮り、尊重する」~↓


黒子訪問介護士のひかり




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