ひとつの恋
摘んできてくれたお花が
最後の時を迎えようとしています
水を変えても場所を変えても
日々衰えゆく姿は変わらない
あなたに摘まれてきた時の輝き
それは見とれるほどでした
それからは私の心を彩る日々
見る風景の中に咲くその花は
いつもあなたの心も映してた
実らぬ花と知りながら
受け取ったのはこの私
枯れる運命と知りながら
受け取ったのもこの私
もう終わってしまった恋を
そっと諭すかのように
風通り過ぎる夏の午後
私の潤む目の中で
静かにその命を終えました
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