定期考査(筆記試験)なしのクラス
かつてはオーラルコミュニケーションなんて呼ばれたこともあった英会話の授業。何度も担当させてもらいプロジェクトや発表活動以外にも様々な取り組みをしました。
海外の高校との手紙交換 / 英語劇を文化祭で発表 / 海外の生徒と一緒に校外学習 / 南極基地を中継した特別授業 / 交流先の海外の高校と校外学習 / 渡米した学校との交流授業 などなど
でも、ただ一つできなかったこと。それは
定期考査の筆記テストをなくすこと!
英語を話したり聞いたりする活動が多い英会話の授業の中で、なぜわざわざ筆記考査が必要なのか。書く練習はしていない「英会話」の授業で、
なぜー!
もちろん、考査がパフォーマンステストで置き換えられることに理解のある学校もあるでしょう。しかし、それができない学校もあるのです。これ、事実。ちなみに、筆記考査をすると、その割合の方がパフォーマンスよりも高くつける先生が多いのも、事実。
筆記試験なしが実現した一番の成果は長年の根回しでしょうか。私は一旦途中で諦めてしまったので、結局9年かかりました。
急にシステムを変えるとなると「誰も責任取りたくない」というパワーの方が教育目的を上回る。内容がどうのこうのより、これって日本の学校あるあるです。
ようやく昨年度に、中間考査も期末考査も筆記テストの実施をやめることができ、授業中のパフォーマンステストで成績をつけられるようになりました。期末考査期間中に例えばスピーチをしたりすることもできると思うのですが、騒々しくなると注意されそうなので今のところはしていません。
採点するのが面白かったパフォーマンステストとして、クッキングをしました。
①メニューの決定(調査、プレゼンテーション)
②レシピ作成(必要な英語の言い回しやフレーズの確認)
③実際に料理(料理をしている最中にALTとの会話、終了後プレゼン)
と言うような流れでしました。まだまだ改善の余地ありですが、生徒が一生懸命英語で話したり、伝えようとしている姿がとっても印象的でした。体動かしながら英語を話す方が、文章で書いたことを話したり、覚えたことをするのではなく実践的で面白かったです。
英会話では特にAuthentic Material(実用的で本物の教材)を与え続けたいと思っています。コロナの影響で今年は同じことはできそうにありませんが、次はどんなことしようかな?
日本の学校文化ではなんせ慣例作りが大切(去年もやりました!ってやつ)なので、このまま英語会話では筆記テストなし!の歴史を刻んで次の人にさらに面白いものにしてもらえたらいいなと思っています。日々、挑戦!
Teachers of Japanではティーチャーアイデンティティ (教師観)の発見を通じて日本の先生方がもっと自分らしく教育活動に専念し本来は多様である「教師」の姿を日本国内外へ発進しています。日本の先生の声をもっと世界へ!サポートいただけたら嬉しいです。