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雑記

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その他、他愛もないことを書きます。
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#新しい労働哲学

申し訳程度のメンバーシップ記事(近況報告)

申し訳程度のメンバーシップ記事(近況報告)

※メンバーシップ限定の近況報告である。悪しからず。

パトロンを募集するという名目でメンバーシップを開始し、ありがたいことに数名の方が登録してくれた。僕は初めに断っておいた。これは単なる贈与であって、僕が何かサービスを提供して、その見返りに金を払ってもらうような関係性ではない、と。

だから別に僕にはなんらメンバーシップ運営に関する義務はない。しかし、せっかく贈与してくれているなら、なにかしらお返

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性善説と性悪説に、そろそろ決着つけとく

性善説と性悪説に、そろそろ決着つけとく

■性善説と性悪説はどちらも信仰人は本質的に善か? それとも悪か? この問いについて古今東西で万巻の書物が記され、議論されてきた。しかし、決着はついていない。

当然だ。この問いに答えることは信仰告白なのだから。人は明らかに善行も行うし、悪行も行う。1つの行為にも、善悪さまざまな動機が入り混じっているのが普通だ。

つまり、完全に善であることはあり得ないし、完全に悪であることもあり得ない。そして、そ

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もっと時間さえあれば?

もっと時間さえあれば?

人生の大半を仕事で埋め尽していると、まとまった休みをとって仕事以外のことがやりたくなるのが普通だと思う。

その内容は人によって様々だ。小説を書くことかもしれないし、カフェをオープンすることかもしれない。サイバーパンク2077を日がな一日プレイすることかもしれないし、草野球に没頭することかもしれない。大抵の人はこういったブループリントが複数存在するはずだ。きっと永遠に叶えられることのないブループリ

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禅仏教と労働哲学

禅仏教と労働哲学

僕が提唱する労働哲学と、禅の思想、とくに曹洞宗は、ほんの少しだけ似ている。

なんてことを書くと、いろんな意味で混乱を招くかもしれない。「働かない勇気」とかなんとか言っている僕は、欲望のままに暮らすことを重視するわけだが、それは禁欲の印象がある禅とは真逆のように感じられるだろう。

確かに、禅に限らずそもそも仏教は、禁欲的な生活と坐禅を経て悟りに至るというロードマップを提示している(そこまで単純な

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実りの秋は、苦行の季節か?

実りの秋は、苦行の季節か?

畑を借りている農家のお宅に生えている柿の収穫を手伝った。半分は甘柿で、半分は渋柿。甘柿はそのまま食べ、渋柿は干し柿にする予定だ。

世界の農民たちが年がら年中祭りをやっていた気持ちも理解できる。収穫はさながら祭りである。「もうすぐ収穫だね」なんて話をしながら収穫の日を待ち侘びて、当日になれば子どもたちと一緒になって、柿の木からチョキチョキとみのりをもぎ取っていく。ちなみに「やったー、とれたー!」と

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お願いと強制

お願いと強制

「塩を取ってくれる?」と言われたとき、あなたならどうするだろうか?

あなたが常識的な感覚の持ち主ならば、断ることはないだろう。

しかし「おい、塩を取れ」であったならどうだろう。あなたが常識的な感覚の持ち主ならば、「はぁ?お前しばいろか?」と拒否するだろう。

このことは「まぁそらそうやろ」とスルーせずに真面目に考えた方がいいと思う。やらされることは同じなのに、こうも人のモチベーションは左右され

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自分への批判記事を書いてみよう

自分への批判記事を書いてみよう

僕の記事は、たまに批判される。批判コメントが書き込まれることもあれば、稀にわざわざ批判動画や批判記事が公開されることもある。

何はともあれ注目してくれていることはありがたいことではあるのだけれど、それが鋭い批判だと感じるかどうかはまた別問題。十中八九は、誤解曲解で揚げ足を取られているような印象があり、それを訂正しようと躍起になっているうちに、議論は重箱の隅突き合戦に発展していき、もともと自分が何

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壁とニート

壁とニート

キーボードを叩いて作業するサラリーマンに挟まれた窓際の席からは、大きな工事現場と、そこで働く人々の姿が見える。仮設の事務所でiQOSを吸いながら雑談している作業着の人。産業廃棄物らしきゴミ山を3tほどのトラックに積み込もうと悪戦苦闘する人。台車で荷物をせっせと運ぶ人。

仕事する人々に囲まれながら朝マックを食べている僕は、現在、仕事をしていない。適応障害と診断されて8月半ばから9月末まで休むことに

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彼のような男を、僕は待ち望んでいた

彼のような男を、僕は待ち望んでいた

誤解も曲解されない文章ほど退屈なものはない。社会を揺さぶる最高の洞察であるならば、それは犯罪のように人々の耳に響く。

僕はこれまで労働なき世界を夢見て、労働や社会、人間について考え、文章を書き、理論を磨き上げてきた。

そして、この記事は僕にとって最高の洞察であった。誰もみたことのない最高到達点に辿り着いた。そんな手応えがあった。

しかし、どこか自信を持てずにいたのだ。

「毒にも薬にもならな

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欲望論(暫定版)

欲望論(暫定版)

欲望というテーマは、とんでもなく重要だと思う。

世間一般に流布する、人間が何を欲望するかについての説明は根本的に間違っていて、それが人間を悲惨な目に陥れていると、僕は感じているからだ。

人は叙々苑で焼肉を食って、モデルとセックスして、シモンズのベッドで寝て、サイバーパンク2077をプレイして、ランボルギーニを乗り回していれば満足するかのように想定されている。

その前提を覆し、欲望の理論を更新

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資本主義の犬は労働なき世界の夢を見るか

資本主義の犬は労働なき世界の夢を見るか

インターホンの向こう側にいたのは、作業着を着た青年。チワワのように物憂げな瞳の奥からは、男の子と呼んでも差し支えないくらいの純朴さが滲み出ていた。

恐らく20歳くらい。高校を卒業してすぐ就職し、なんらかの現場仕事に就きはじめて1年か2年、といったところだろうか。

はて、そんな青年が一体何の用事だろう?

不意の来客が、インターホンの向こうで何かを話していても、だいたい聞き取れない(あるある)。

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