Mg.Asano

散文 垂れ流し……♨️

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    【長編小説】 初恋は実らないとひとはいう。 だれかを想うということを知った、少年少女の不器用だけど純粋な、そして切ない恋のおはなし。

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風月|詩

「風月」 吐息は風に飛ばされて ぼくはとおい空で雲になる 目覚めた華は夜に恋して きみは針をまわしはじめた 心配なんてしなくていい なにもかもが上手くいくから 月の…

Mg.Asano
11か月前
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空、それは別々の|詩

「空、それは別々の」 丘のうえに流れる風は 星は永遠なのだと疑うこと知らず 転がる言葉の先に伸びる影は 君の其れとよく似た形をしていて どんなにか記憶を手繰りみて…

Mg.Asano
4時間前
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一行詩

Mg.Asano
19時間前
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ツナグ|詩

「ツナグ」 真夜中の真っ白な砂浜は とても温かく触り心地がよくて 知らせなど無いままに 鼻歌まじりな足跡だけが それは何処までも そう、 どこまでも優しく続いている …

Mg.Asano
2日前
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月は海の子|詩

「月は海の子」 夜の黒と昊のひかり交わり 琥珀を孕んだ海が拡がりゆく 真白な星の砂が鳴く 此処にいるのだと知らせるように いずれ月がうまれ 君は愛され そして、 や…

Mg.Asano
4日前
169

黒執事|詩

「黒執事」 僕は君に呪いをかける ゆっくりながらも、着実に 君はとても優しいひとだ ずっといいひとで居られるよう 僕が、 君に呪いを掛けてあげる

Mg.Asano
6日前
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何処へでも行ける|詩

「何処へでも行ける」 行き場を失った夜更けの風 空はあんなにも広いのに この壁なければ飛べるのに 睨みつけた其れは言う お前が勝手に此処へきた いつだって壁は壁で…

Mg.Asano
7日前
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一行詩

Mg.Asano
8日前
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鈍色の空に、|詩

「鈍色の空に、」 彩なき空に描かれた虹に 時おり綯交じる鈍色の砂の海 風、吹けば ゆらり流れて拡がる紋様に 星読みたちはその瞳を伏せた 憎しみを棄てても 尚、 消え…

Mg.Asano
10日前
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大切なもの|詩

「大切なもの」 さあ、行こうか 俺たちが最も輝けるあの場所へ 夜明けの来ない夜はないと 何処かの誰かが唄う夜更けに 朝陽を待たずして眠ったあいつは 今ごろ鼻を掻いて…

Mg.Asano
11日前
187

わらべな唄のよに|詩

「わらべな唄のよに」 雲のごとく流れるせせらぎ 水石に弾ける笑い声が陽にとける いつの日だったか つぶらな手から放たれた笹舟は 小石に挟まれ行き場を失くしていた …

Mg.Asano
13日前
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想像の杜|詩

「想像の杜」 身体なきひかり彷徨う夜の杜 想像の額に意識をあつめ ただひとつだけの真実をさがす さわさわと聴こえてくる 草木のうわさな声に耳をふさいで つんと張った…

Mg.Asano
2週間前
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古酒|詩

「古酒」 去りゆく背中に魂が添い寝する ほんの少しの諦めと 確かにあった君への想いと 明日を夢みた誰かの声と 忘れてしまった昨日のゆびきり 時計のなかに閉じ込めら…

Mg.Asano
2週間前
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オシバナ|詩

「オシバナ」 逆さに流れる揃いの時間 出逢ったばかりの霞なサクラ 散りゆく蕾を雫で吊るして 風ふく枝に背あずけ眠る 空は子守唄にくるまれた どこまでも透明な独りきり…

Mg.Asano
2週間前
156

一行詩

Mg.Asano
3週間前
180

一行詩

Mg.Asano
3週間前
205
固定された記事

風月|詩

「風月」 吐息は風に飛ばされて ぼくはとおい空で雲になる 目覚めた華は夜に恋して きみは針をまわしはじめた 心配なんてしなくていい なにもかもが上手くいくから 月のあかりに耳をすませば 風はやさしく瞼にうたう

空、それは別々の|詩

「空、それは別々の」 丘のうえに流れる風は 星は永遠なのだと疑うこと知らず 転がる言葉の先に伸びる影は 君の其れとよく似た形をしていて どんなにか記憶を手繰りみても その存在に重なることはなく まるで欠伸をする猫のように 小さな諦めを寄せては丸め もふもふとした陽だまり そこに、 溶かしこんで忘れた振りの背中で

ツナグ|詩

「ツナグ」 真夜中の真っ白な砂浜は とても温かく触り心地がよくて 知らせなど無いままに 鼻歌まじりな足跡だけが それは何処までも そう、 どこまでも優しく続いている 僕を愛していた君は 君を愛した僕に手を振って 当たり前だけど こうやって、 きっと人は強くなっていくんだ

月は海の子|詩

「月は海の子」 夜の黒と昊のひかり交わり 琥珀を孕んだ海が拡がりゆく 真白な星の砂が鳴く 此処にいるのだと知らせるように いずれ月がうまれ 君は愛され そして、 やがて母なる海へと還りゆく

黒執事|詩

「黒執事」 僕は君に呪いをかける ゆっくりながらも、着実に 君はとても優しいひとだ ずっといいひとで居られるよう 僕が、 君に呪いを掛けてあげる

何処へでも行ける|詩

「何処へでも行ける」 行き場を失った夜更けの風 空はあんなにも広いのに この壁なければ飛べるのに 睨みつけた其れは言う お前が勝手に此処へきた いつだって壁は壁でしかない 吹き溜まり、迷い風 動けぬ壁を恨むは筋違い くすり笑うて広き空を仰ぐ

一行詩

鈍色の空に、|詩

「鈍色の空に、」 彩なき空に描かれた虹に 時おり綯交じる鈍色の砂の海 風、吹けば ゆらり流れて拡がる紋様に 星読みたちはその瞳を伏せた 憎しみを棄てても 尚、 消えることのない哀しみは どんな色ならば 赦されると言うのだろう

大切なもの|詩

「大切なもの」 さあ、行こうか 俺たちが最も輝けるあの場所へ 夜明けの来ない夜はないと 何処かの誰かが唄う夜更けに 朝陽を待たずして眠ったあいつは 今ごろ鼻を掻いて笑うておるか 陽のあたる場所だけが この世の全てと思うことなかれ 夜明けの来ない夜はある ただ暗闇のなかにも 光は、……ある。

わらべな唄のよに|詩

「わらべな唄のよに」 雲のごとく流れるせせらぎ 水石に弾ける笑い声が陽にとける いつの日だったか つぶらな手から放たれた笹舟は 小石に挟まれ行き場を失くしていた こんなはずじゃ無かったと おの子はしゃがんで喉を潰す あぶくたった煮え立った 煮えたかどうだか解りもせずに ただ時を待つ、 その背中は静かなる雨のなかにて

想像の杜|詩

「想像の杜」 身体なきひかり彷徨う夜の杜 想像の額に意識をあつめ ただひとつだけの真実をさがす さわさわと聴こえてくる 草木のうわさな声に耳をふさいで つんと張った奥深い湖水 小石を投げ込めば波紋が滅ぼす ひかり彷徨う夜の杜のなか 投げ込まれた小石は 石であることに安堵したように 想像の心を空へと解き放つ

古酒|詩

「古酒」 去りゆく背中に魂が添い寝する ほんの少しの諦めと 確かにあった君への想いと 明日を夢みた誰かの声と 忘れてしまった昨日のゆびきり 時計のなかに閉じ込められた 涙のいろをした強めの島酒 また 今夜も 君は、 僕を酔わせてはくれなかった

オシバナ|詩

「オシバナ」 逆さに流れる揃いの時間 出逢ったばかりの霞なサクラ 散りゆく蕾を雫で吊るして 風ふく枝に背あずけ眠る 空は子守唄にくるまれた どこまでも透明な独りきりの海 破壊ばかりを繰り返す そうすることの意味を知るため いつかの蝶に夜を重ね 醒めない夏の桜に夢をみる

一行詩

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