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想像の杜|詩


「想像の杜」

身体なきひかり彷徨う夜の杜
想像の額に意識をあつめ
ただひとつだけの真実をさがす

さわさわと聴こえてくる
草木のうわさな声に耳をふさいで
つんと張った奥深い湖水
小石を投げ込めば波紋が滅ぼす

ひかり彷徨う夜の杜のなか
投げ込まれた小石は
石であることに安堵したように
想像の心を空へと解き放つ

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