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25/革命の理想と旅立ちの夢

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【記事のポイント】ロシア・アヴァンギャルドは、歴史上もっとも政治に近づき、またその夢を共有した美術運動でしたが、残念ながらその蜜月は長くは続きませんでした。



第3章/4. ロシア革命とオープンエンド


第一次世界大戦は、列強各国の民衆に膨大な負担をかけましたが、中でもロシアは悲惨でした。
近代化を果たしていた他の列強と違い、ロシアは依然として専制政治だったからです。

そのひずみが大戦を通じて一層あらわになったのです。
皇帝ニコライ二世は、民衆の不満に一切耳をかたむけることなく、ドイツとの戦争を押しすすめました。
多くの農民が動員されたために農業生産は著しく低下し、食料難が深刻になりました。

一方、戦争に向けた急激な工業化は、都市部の環境も破壊していきました。
大戦は前線の兵士だけでなく、ロシアという国家そのものを疲弊させたのです。


開戦から2年半がたった1917年、首都ペトログラードで食料を求める大規模なデモが起こります。
やがて要求は戦争の中止や専制政治の廃止を求める政治的なスローガンに変わり、デモの規模は拡大していきました。

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