権田 和士

リブ・コンサルティングのCOO兼CHROとして、新規事業および人事部の担当役員をしてい…

権田 和士

リブ・コンサルティングのCOO兼CHROとして、新規事業および人事部の担当役員をしています。リブ・コンサルティングが成長していく中でぶつかる挫折、そこからの学びを自分のために、誰かのために記録として残していきます。その軌跡をぜひ楽しみにしてください。

最近の記事

コロナ時代のベンチャー経営【アフターコロナ編】

5月14日に配信した「コロナ時代のベンチャー経営」はおかげさまで多くのご反響をいただきました。 今回のNOTEはその続編の位置づけになるのですが、すでに対策方針についてはその背景含めて生々しく記載していますので、あらためて前回のように詳細レベルまで書き記すつもりはありません。今回のNOTEは別の目的で書いています。 ズバリ、「アフターコロナの行動規範」について、リブのアウトプット事例をPDFでそのままお渡ししようと思っています。というのも前回のNOTEで以下のように予告し

    • 【序章公開中】モンスター組織:リブの組織崩壊からの変革ストーリー

      昨年の夏に出版した「モンスター組織」が約1年の時を経て、序章を公開することになりました。 モンスター組織は、8社のリアル組織変革ケースをまとめているものなのですが、序章はモンスター組織を執筆するきっかけとなったリブ・コンサルティング自体の組織崩壊からの変革ストーリーの一端に触れています。 最近、おかげさまでリブの組織づくりについて色々なところで聞かれることが増えてきました。 openworkの総合ランキングで3位だったり、LMI社のベストモチベーションカンパニーアワード

      • コロナ時代のベンチャー経営【完全保存版】

        2ヵ月ぶりの更新だが、この期間で世の中の景色は一転した。2020年がこのような年になることを誰が想像したであろうか。 本来の予定ならば、今ごろニュースはコロナ報道でなくオリンピックで色めきだっていたことだろう。 ただ起きてきてしまったことはもう戻すことはできない。嘆いていても前に進まない。この環境下でいかにして健康に会社を経営していくか。 新型コロナも長期戦になることが確定し、必要な経営の意思決定が少しだけ落ち着いたこのタイミングで、未来のためにしっかりと振り返り、NO

        • 企業ミッションは、3回誕生する。

          「次はどのような内容を書いて欲しい?」と社員の何人かに確認したら、前回の社名に引き続いて、ミッションの由来について書くように、、、との指令を貰ったので、今回はミッションについて綴ろうと思います。 先にお伝えしますと、この記事は長文です。できるだけ短くしようと試みましたが、、、いい意味で諦めました。それだけ大切な内容であり、想いを軽くすることができなかったからです。内容が内容だけにできるだけナマ感を大事にしてお届けしようと思います。 言うまでもなく、ミッションは企業の存在意

        コロナ時代のベンチャー経営【アフターコロナ編】

          ”LiB Consulting”の社名由来

          今日はnoteのお題で「名前の由来」があったので、折角なのでリブの由来を綴ろうと思います。10年後にも30年後にもちゃんと社名に温度を保っておけるように。(未来はもしかしたら社名も変わっているかもしれないけれど) リブ・コンサルティング創業の2012年当時、私はアメリカで勉強していました。代表の関と運命を共にすることを決めた直後、私は関からある特命業務を請けていました。 社名を考えといて~。 条件は、コンサルティング会社だと分かるために、社名に”コンサルティング”は付け

          ”LiB Consulting”の社名由来

          新卒採用は、「未来からの使者」との出会い

          最近「新卒社員はなぜ採用するんですか?」と聞かれることが増えているので、当時のことも振り返りつつ、私なりの考え方をここに残しておきたい。 今だから言うと、リブ・コンサルティングも実は3年間くらい前に新卒採用の是非が議論されており、当時人事担当役員になったばかりの私は最初の大きな議題に頭を悩ませていた。 「新卒採用って、なんで必要なんだろうか…」 リブ・コンサルティングは2012年の創業時から積極的に新卒採用を行なうことを決めて、毎年5名強の優秀な新人を迎え入れていた。手

          新卒採用は、「未来からの使者」との出会い

          タイのデベロッパーが日本企業にラブコールを送る理由

          日本のマンションデベロッパーが次々とタイに進出しているが、この動きはまだまだ続くだろう。“日本の人口が減少するなかアジア需要を取り込む”という日本側の都合もあるのだが、それ以上にタイのデベロッパーにとってのニーズが強い。 私はここ数年タイの建設業界向けの経営コンサルティングに携わっているが、タイの中堅規模以上のマンションデベロッパーからは必ずと言っていい程、日系マンションデベロッパーとのパートナー探しを依頼される。タイは外資企業に対する出資規制があり、外資の出資比率が50%

          タイのデベロッパーが日本企業にラブコールを送る理由

          「忖度」の先の話をしよう。

          昨今、あらゆる場面で飛び交う「忖度」という気持ちの悪い言葉。海外の人に以前「空気を読む」のコンテクストを説明した際にとても苦労したが、今度は「忖度」をどのように伝えようか。 土地に根を張って暮らしてきた農耕民族としての文化が脈々と染みついているのか、日本ではコミュニティにおける調和が昔も今も重んじられる。阿吽の呼吸は、時に過剰な組織圧力を生み出し、無言の意思表示や身勝手な解釈をもたらす。組織構成員は本音と建前を使いこなし、組織で巧みに生きていく術を身に着けるようになる。内向

          「忖度」の先の話をしよう。

          「それは本当に制度の問題なのか?」人事部が直面する真の課題

          https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28502150T20C18A3905S00/ 「さとり世代」を一括りにはできないけれど、横田氏が話されている内容にはとても共感します。一つ一つの具体的なケーススタディはもちろんですが、以下の件は私もよく直面するやり取りであり「まさにっ!」という思いでした。 ――会社側の人事制度も変わる必要がありますか。 「制度よりは人事戦略を見直す時期だ。 昨今、人事制度の変更を検討している企業が多く、弊社も対

          「それは本当に制度の問題なのか?」人事部が直面する真の課題

          「働き方改革」は将来世代に何をもたらすか

          少し前の記事なのでそのままスルーしようかと思ったが、やはりどうしても言及することを避けて通れなかった。学生にとって「福利厚生制度が充実している」が企業選びで最も重要なポイントになっているという結果に強烈な危機感を感じるのは私だけだろうか。 マイナビ調べによると、上位3位は「福利厚生制度の充実」「社員の人間関係」「企業経営の安定性」と続く。ハーズバーグが言うところの衛生要因がずらっと並び、「達成感」「やりがい」「責任」「成長」といった動機付け要因が劣後する。 © (株)マイ

          「働き方改革」は将来世代に何をもたらすか

          終わりなき人材争奪戦。日本的経営はどこにいった!?

          米国トヨタで働いていたアメリカ人が「日本の会社は凄いよ。上司が何から何まで教えてくれる。研修も充実している。何でそんなに教えてくれるのか。」と聞いてきました。 アメリカではビジネススクールで学び、企業はその学びを活用し成果を出すところとして、ある程度インプットとアウトプットの分離が行われています。さて、その質問に端を発し、私と彼とでペアを組み「日本的経営」についてまとめ、クラスでプレゼンをしました。日本の高度成長期を支えた組織モデルについて、クラスメートたちが興味津々だった

          終わりなき人材争奪戦。日本的経営はどこにいった!?

          過熱する人財獲得競争@コンサル業界

          世間ではデジタル人財の獲得競争について騒がれていますが、業界として捉えるとこの記事にあるように最も人財需要があるのはコンサルティング業界で、実に転職求人倍率が5.91倍ということです。 コンサルティング業界の採用現場に携わる身としては、その実態を肌感覚で理解できます。大手のコンサルティングファームを中心に採用基準を下げ、かつてない程の大量採用を行っていますが、それでも需給バランスが合っていません。ITコンサルやシステムコンサルと言われる方々が急速に増えていますが、それでも全

          過熱する人財獲得競争@コンサル業界

          3月1日。採用活動がはじまる日に思うこと。

          「内定がゴールではない。ゴールは生き生きと働けること。」というコンセプトを掲げて、私が就活支援サークルをやっていた16年前と比較しても、残念ながら就職活動に大きな変化は起きていない。「就職企業人気ランキング」も当時と同じ企業が並んでいる上に、「3年3割問題」といわれる新卒社員の3割が3年で辞めるという実態も変わっていない。 人手不足の中で、企業側は「質」より「量」を求めた採用活動になり、自社のPR活動に躍起になっている一方、学生は「一般的ないい会社」を探し求め、「自分にとっ

          3月1日。採用活動がはじまる日に思うこと。

          「ウォルマートvsアマゾン」の筋書きをもっと楽しむ方法

          アマゾンとウォルマートの闘いというのは、まさに小売りの新旧王者対決という点で、ビジネスドラマなら最高に盛り上がるシナリオだと思います。ネットと店舗の融合が避けられない中、アマゾンはホールフーズ・マーケットを買収し、無人コンビニをはじめる一方、ウォルマート傘下の西友は楽天と提携し、ネットスーパーをはじめるという展開になっています。 一見すると、Eコマース業者は店舗との融合を、店舗型小売業者はネットとの融合を図りながら、その業界地図を塗り替えていこうという構図に見えます。 し

          「ウォルマートvsアマゾン」の筋書きをもっと楽しむ方法

          それでもマクドナルドに行きますか?

          私がアメリカに留学していた2013年のある日の新聞で「米国マクドナルドの売上減少がはじまった」という記事を読んだのを記憶しています。その時から現在に至るまでアメリカだけでなく、先進市場、成長市場、新興市場のあらゆる展開エリアにおいて売上減少し続けています。直近においてはコストコントロールで収益性は持ち直し、減収増益にはなっているものの、グローバルで客足が遠のいています。 © リブ・コンサルティング それぞれの展開エリアで減収の背景は異なりますが、コンビニやコーヒーショップ

          それでもマクドナルドに行きますか?

          住宅業界における不都合な真実

          2017年の新設住宅着工戸数が発表されました。昨年対比0.3%減の96万4641戸ということで3年ぶりの減少となりました。国土交通省の発表では、「低金利の環境が長く続いており、住宅購入を急がない人が増えている」とのことです。本当に住宅ローン金利の影響なのでしょうか。過去15年間の住宅着工数と住宅ローン金利の推移を調べてみました。 © リブ・コンサルティング 相関係数は0.46ですので、住宅ローン金利が多少なりとも新設住宅着工数に影響を与えているのは事実だと思います。 銀

          住宅業界における不都合な真実