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湖晴
2023年12月27日 07:40
少し前まで、とある企業でPMOのお仕事をしていた。わたしがアサインされたプロジェクトのPMは、なんだか不思議な人だった。おなじチームのおじさんたちはその人が苦手なようだったけど、わたしはすぐに大好きになった。自分が美しいと感じるシンプルさというのだろうか。装飾や余計な機能を削ぎ落とした、実用的なカトラリーのような人だった。話が早く、的確で、助けを求めれば助けてくれる。悪いところは
2023年12月20日 09:04
友人にエンターテイナーがいる。彼女とはとある学びの場で4ヶ月一緒にすごした。そしてその期間が終わっても、時々話す機会がある。一言で彼女をあらわすなら、ちょっと抜けたオカンである。そして、わたしを知っている人ならば、きっとこう思うはずである。相性があんまり良いと思えない。と。パーソナルスペース1kmか、というくらい人から距離を置きたいわたしと、パーソナルスペース激狭な彼女。たしか
2023年12月18日 10:39
恋をしていた。そしてずっと恋をしている。芽吹くことがなくても、それはわたしの中で褪せることなく根付いている。土の中で根を伸ばし、水分を取り込み、枯れることなくそこにある。もう15年以上前にわたしのもとにやってきて根を張ったそれについて、うまく形容することは難しい。近づきすぎれば棘はお互いを傷つけ距離を置けば過去の美しい情景として切なく輝く。そんなようなもの。人生でたった一つ、
2023年12月18日 10:57
12年も前のこと。夜行バスでたどり着いた大阪。実家にはもどらずその足で彼女のうちへ。布団乾燥機でほかほかになった布団にもぐりこみ、団地の小さな部屋の片隅でわたしはうとうとしていた。彼女はわたしの傍らで辰年の年賀状を描いている。龍とおぼしき、細長く蛇行したなにかを器用にスタンプで象っていく。青みがかったグリーンのインクがいまでも鮮明に思い出せる。作業の音を聞きながら、カーテン越しに
2023年12月9日 20:38
いろんなひとが、じぶんの心の欠片をわけてくれた。ストーリーズへのいいねや、DMでのメッセージ、質問箱への励まし。それぞれ違った形で、いろんな思いを綴ってくれた。誰もが違う地獄を生きている。ひとり、戦地に立っている。荒野に向ける視線の先に、誰もいなくとも別の戦場で誰もが戦っている。帰る場所で、無事を祈ってくれている。大切な人たちの心の欠片は、宝石になっていまにも膝をつきそう
2023年12月6日 08:58
ここしばらく、私は異国に滞在しそこでスキルの習得に励んでいる。得られるものは多く、技術レベルの高い人たちの中で学ぶことは楽しかった。同時に、自分の中の大切な価値観との乖離も感じていた。そんなとき、彼女と出会った。彼女はその世界に片足突っ込んだばかりのわたしには、とても遠い存在に見えた。けれど少しずつ会話を重ねるごとに、彼女の魂の美しさにわたしは惹かれるようになった。こうやって好
2023年12月8日 09:07
わたしはあなたをあいしてる。なんだかロマンチックな響きである。私を知っている人からは、キャラじゃない。と思われるかもしれない。でも、この言葉をつかうとき、わたしはこれ以外にしっくりくる表現を持ち合わせていない。36年の人生の中で、どうやら一般的ではないらしい。と理解したことのなかに、他者に対する親しみや情愛へのありかたがある。大切な人はすべて同列、とでもいうのだろうか。あ