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北朝鮮外交から学ぶビジネス交渉術

今日は、『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』の「交渉カードを手に入れる」を読みました。

●学んだこと

低めの期待値を伝えることのメリット2つ目は、「プロジェクトオーナーとの間で発生する様々な交渉を有利に進めるカードが手に入る」ことだと筆者は言っています。

初期段階で低めの期待値を伝えたものの高い期待値を押し付けられた場合、プロジェクトオーナーの言い分を飲むことになります。
つまり、貸しが1つできるそうです。

返報性という心理効果(なんらかの譲歩を受けるとそれに負い目を感じて、その後の交渉で逆に譲歩を引き出しやすくなる)の影響で、今後オーナーとの交渉を有利に進められるといいます。

これは、北朝鮮の外交と同じだそうです。
ミサイルの発射や領海侵犯といった理不尽な営みをよく行うのは、それを止めることが譲歩になるからだといいます。

最後に、低めの期待値を示すこと=楽をしたいということではないと筆者は主張しています。

チーム全体で高い期待値を目指して全力を尽くすのはプロフェッショナルとして当然だそうです。

しかし、低い期待値によって、有利に交渉を進められるようになることを覚えておいてほしいそうです。

●読んで考えたこと

北朝鮮の例を読んで、なるほどなと思いました。

勝手に理不尽なことをしておいて、それを止めたら譲歩だというのはおかしい気もしますが、たしかに譲歩であるとも感じました。
一般的なビジネスにおいても戦争においても、譲歩を念頭に入れた交渉戦が常に繰り広げられていることは頭に入れておきたいです。

また、低めの期待値を示したとしてもダラダラと臨むわけではなく、
①プロジェクト難易度の見通しを共有する
②オーナーとの交渉を有利に進める
というメリットを享受しながら、高い期待値を目指して進むべきだということがよく分かった章でした。

低めの期待値の悪用をしないようにしつつ、上手に使いこなせるようになりたいと思います。

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