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息子の声の演技に泣いたよ 幸せをありがとう

息子が劇でとある役を演じた。

当日のカメラ撮影は禁止。

わたしは弱視で視力が0.01~0.02ほどしかないので、カメラを使って拡大しないと離れているとよく見えない。

じゃあ特別にお願いしたら?と思う人もいるかもしれないけど、わたしはたくさんいる他の保護者に誤解を与え、不信感を抱く人がいたとしたら、その人が当日楽しめなかったら嫌だなと思って、相談して一番前で見ることを決めた。後日DVDももらえるし、当日はわたしの見える範囲で息子をしっかり見ようと心に決めた。

でも、わたしは数週間前から胃がキリキリするほど不安になり、夢でうなされるほど心配していた。

保護者は一名しか参加できずカメラもダメ、わたしはちゃんと見てあげられるのか?これでいいのか?

不安に押しつぶされそうだった。

そんなことをおもっているなんて、息子に申し訳ない気持ちもあって、正直心の元気のない日が続いていた。

だから当日、開演45分前に行って、保護者席一番前のど真ん中に座った。

わたしが見えなくても、息子はママをちゃんと見つけてくれる。

頑張れ息子!!

心のなかでお祈りした。

始まるまで隣の席の方とおしゃべりしていたら、少し緊張がほぐれた。

初対面なのに、とても優しく、フレンドリーで、素敵な方でお話できて嬉しかった。

知り合いが来ては、声をかけてくれ、なんだかホッと安心した。

開演時間になって、明かりが消え、子どもたちが出てきた。

息子は始まってすぐに出番が目白押しの役。

最初に女の子がソロで可愛く綺麗な歌声を響かせた。

それから、息子が登場して、セリフを言った。

とっても大きくて、ハキハキしていて、よく響き、堂々とした声で息子は役を演じている。

親バカかもしれないけれど、声の演技が素晴らしかった。

わたしは残念ながら息子があそこにいるだろうという、あの子だろうと、動いている姿はわかるるけど、顔がよく見えない。

顔がよく見えなかったら、絶対わたしツラくなる…

わたしは始まるまでそう思っていた。

でも…わたしは息子のかわいくて堂々としていてママの耳によく響く声を聞いたとき、そんな気持ちはどこかに完全に消えてなくなっていた。

聞き取りの悪い難聴もあるママなのに、息子のセリフが一字一句聞き漏らすことなく、全て何メートルも離れたわたしの耳に届いた。

感情のこもった力強い声が。

嬉しくて嬉しくてたまらなかった。

見えなくても、息子の声の演技を感じることが出来て、わたしはそこからずっとポロポロと泣いていた。

息子の元気な性格だけじゃない…もしかしたら、目の見えにくいママに自分の演技をしっかり届けたくて、息子はハッキリと大きな声で堂々とよく響く声で感情をこめて演技したのかもしれない。

息子は純粋に楽しんであの素晴らしい演技をしたのだろう。

でも、

息子のママに届け!っていう思いがきっと強くて、あんなに立派なお芝居につながったのではないかと、わたしは感じた。

息子だけじゃない。

その劇に出ているすべての子どもたちの演技が素晴らしくて、歌声もかわいく綺麗で感動的だった。

ピアノの発表会のときもそうだった。

息子の成長を感じることのできる日、わたしは最高に幸せな気持ちになる。

不安や悩みや悲しみや色んなマイナスの感情が、スーっと軽くなり、心が満たされる。

どんなカウンセラーよりも、どんな薬よりも、息子の存在や息子の成長がわたしの心の栄養になっているんだと、今日気づかされた。

0歳からの6年間は、正直大変な6年間だった。

だけど、息子はいつだってママの隣にいて、一緒に毎日を積み重ねてきて、こんなにママに幸せをくれる素敵な男の子に成長している。

幸せと勇気をもらった日。息子にすごくよかったよ!かっこよかったよ!ありがとう!を伝えられた日。

当日は、声の演技で楽しませてもらったけど、近々DVDを購入したのでもらえることになっているので、DVDが来たらしっかり観るからね。

息子と一緒に観て、また「すごいね!!」をたくさん言える。

当日は声の演技、後日に観て演技を楽しめるってことは、ドキドキワクワクと子どもの成長を2倍楽しめるってこと!

だから、当日見れなくて悲しかったんじゃなくて、見れなかったおかげで、声を聞いて楽しめて、当日と後日2回もドキドキワクワク成長を味わえるなんて、最高なのかも!

当日に全て見れることだけがすべてじゃない。わたしの世界。

わたしは幸せ者なのかもしれない。

息子にありがとうを沢山伝えられて幸せな思い出になった。




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